あるBOX(改)

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ボクシング大晦日世界戦は、いずれも王者が防衛

2014年01月01日 | ボクシング
大晦日恒例となったボクシングの世界戦が、
東京都の大田区総合体育館で2試合、大阪市のボディメーカーコロシアムで1試合が行われた。


WBAスーパーフェザー級王者の内山高志(ワタナベ)は、同級4位の金子大樹(横浜光)を3-0の判定で下し、8度目の防衛に成功。

序盤、ジャブの突き合いから間合いを掴んだ王者がジワジワとペースを握りかける。
それをさせまいと、第4Rは金子も思い切った攻勢で王者を煽る。
解説の畑山隆則氏も「接近してガンガン攻めた方が良い」とコメント。

それでも多彩なジャブと左フックのリードパンチ、正確なワンツーでリードする王者。

ただし、内山の右も側頭部へのヒットが多く、左フックも浅い印象あり。
「本当の意味でパンチを効かせる正確性」には欠けているように見えた。

内山は第10Rに金子の攻勢で煽られ、追撃の右フックでダウンするピンチもあったが、
落ち着いて立ち上がり、クリンチや足で切り抜けた。

続く11Rは前に出てくる金子に左フックをカウンターし、逆にダメージを与え連打で追い込んだが
タフな挑戦者はダウンを拒否。

最終回も王者のチャンスがあったが金子は根性を見せた。アウトボックスで躱しに掛かった王者が試合終了間際で、もう一度攻勢。
最後のピンチも耐え、終了ゴングを聞いた挑戦者に大きな声援が飛んだ。

試合直後に右拳を冷やす王者に、強打者の宿命を感じさせられた。
右ストレートの打点を、最初からアゴの やや低めに設定するなどの工夫が欲しい。


WBAライトフライ級チャンピオンの井岡一翔(井岡)は
同級3位のフェリックス・アルバラード(ニカラグア)に3-0の判定で勝ち、3度目の防衛に成功。

ヒザのスプリングと上体の細かい反りで相手パンチを躱し、すかさずパンチを打ち込む井岡に「上手いなぁ」と感じ入る。

動く時も腰を落として横へステップするから浮ついたトコロが無い。
アルバラードがこれまたタフだったからKOは成らなかったが、判定は完勝だった。

でも、年間最高には値しない気がした。それは陣営も分かっているだろう。


WBCスーパーフェザー級王者の三浦隆司(帝拳)は
同級2位のダンテ・ハルドン(メキシコ)を第9R、TKOで退けて2度目の防衛に成功した。

初回から自信満々に攻めた三浦は、ボディ・顔面へと地盤の強打を叩き込んだ。
ロープに追い込んでの左右連打など、中軽量級とは思えない迫力!

腹も効いて気持ちも萎んでいったハルドンは、自らしゃがみ込むシーンも有り。
レフェリーはスリップとしたが、ダメージありありだった。

最後は連打で座り込んだ挑戦者が尻から落ちると、レフェリーはノーカウントでストップ。
三浦のワンサイド試合は終わった。

まぁ、時折ハルドンの右を貰ったりしたが、戦績の良くKO率も高い上位ランカーにコレだけ快勝すれば大したもの。

ノーモーションで強打できる三浦が、この日は力みが見えた気がした。
この辺は内山と戦ったら突かれそう。

ともあれ、この日イチバン見栄えのイイ試合を披露したのは三浦だろう。


また、井岡と同じ会場で行われた10回戦では
2階級制覇へ向け世界前哨戦に臨んだ前WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮(井岡)が、IBF世界Lフライ級6位のファーラン・サックリン・ジュニア(タイ)に第3RKOで敗れ、プロ初黒星を喫した。

調整失敗は明白だったようで。
減量に苦しみ前日の計量では自力で歩くこともできず、トレーナーに背負われ、計量器に乗せられてクリアしたが、意識も朦朧。

医師2人の診断でOKが出て試合は決行されたが、世界ランカーと戦う状態には程遠かったそうな。
どこかの「減量失敗しときながらバックレてコーラがぶ飲みする奴」よりは全然マシだが、
調整失敗は調整失敗。
これまでもギリギリで体重を落とし、計量後の飲食で何とか体力を戻していたという宮崎。
Lフライ級の世界戦も白紙となり、今後の取り組みを考え直す事になりそう。


大田区総合体育館で行われた8回戦では、
前WBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(33才/同級2位)が再起戦を3回TKOで快勝。

タイのダウットを第2Rで2度倒し、第3Rに3度目のダウンを奪ってTKO勝ちを決めた。

次戦は3月26日、東京・後楽園ホールでの同級1位・暫定王者デンカオセーン・カオウィチット(37才/タイ)との同級王座決定戦。
その試合への弾みをつける格好となった・・・と。

しかし
毎年の事ながら年をまたいでのTV観戦と試合感想のUP。
好試合続きだからイイけど、病み上がりの身にはシンドいですな。←だったらヤるなよ・・