あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

再掲載:ロックレジェンド「スモーキー・メディスソvs四人囃子」

2014年01月30日 | 邦楽
2002年05月02日

渋谷で森雪之丞を見た!
つ~か渋公でスモーキー・メディスソと四人囃子を見てきたんですよ。

追加公演のチケットをGETしていたのだ!
そして客席にウルトラマンみたいな人物が居たので凝視したら雪之丞氏だったのだ!



それはイイとして。

先にスモーキー・メディスソが来るとの読みは外れた。
※音源を発表していないスモーキー・メディスソ、後でメンバーのチャーが
「ど~も。アマチュアバンドです」とネタにしていた。

モソモソとステージに出てきた人たちが音を奏で始めたので
メディスソのPAチェックかな思っていたら、
曲は「おまつり」へ・・・。

四人囃子だったのかよ!

森園さんの声が結構出ている。
2曲目「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」と続く。

森園勝敏のギターとボーカル、 独特な音色の坂下秀美のオルガン、シャープだが安定した岡井大二のドラム、 ブリブリと存在感を示す佐久間正英のベース・・・まるで70年代ライブが如し。
観に来てよかったと思ったさ。

その後も代表曲のオンパレード。
殆どMCなしで、曲が終わると間髪いれず次の曲が始まる。
「泳ぐなネッシー」「カーニバルがやってくる」「レディ・ヴァイオレッタ」「なすのちゃわんやき」・・・。
複雑な曲調も難なくこなし、メンバーの演奏力が全く衰えていない事を証明。
佐久間さんのリコーダーも、なんか可愛い音色を出してました。

そして遂に「一触即発」
例のオープニングが始まると、場内からどよめきが上がる・・・。

たたみかける驚異のリズムセクション、森園さんのアーミングなどを駆使したエネルギッシュなギター、
突き刺さる坂下さんのオルガン・・・。

う~ん
血沸き肉躍るとは、この事か!

復活ライブなのに、現役感が凄い。
・・・か・感無量!複雑な変拍子の曲を見事に演奏する4人。



続いて
チャーや金子マリが在籍していたバンド=スモーキー・メディスンのオリジナル・キーボード抜き編成、スモーキー・メディスソが登場したが。

正直、四人囃子の前では霞んだなぁ。

それでも
1曲目は四人囃子の「空と海」を演奏・・・・と。
やってくれました。

和製ジャニスと言われたマリさんの歌うイマジンの日本語版にグッと来た。
ジャニスのカバー以外にもJ・ベック・グループ(第2期)のナンバーも披露。
スリー・ドッグ・ナイトの「Joy To The World」もノリノリ。

チャーは問答無用にカッコ良かった。

でも客席はズ~ッと座りっぱなし(笑)。
「平均年齢高いからしゃ~ないね」と、チャーが笑いを誘う。

たぁ言え、ヒザや肩、腰でリズムくらい取れるだろう?

たとえプログレでも変拍子でも、演者に気分良くなって貰うため
ノってる事を表現したいよなぁ・・・。

四人囃子「ゴールデン・ピクニックス」

2014年01月30日 | CD紹介(邦楽)
こちらのアルバムは以前から持ってたCDで
少しばかり久々に聴き返してみました。

「ゴールデン・ピクニックス」。
1976年発表の四人囃子2枚目のアルバム。



英米のロックは完全に過渡期でしたが、
すこし遅れた日本では、まだまだ、こういう意欲的なアルバムが製作されていたのですね。

前作「一触即発」よりもハードロック的な攻撃性は後退し、
全体的に大らかな雰囲気が漂っています。

曲は
1. フライング
2. カーニバルがやってくるぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)
3. なすのちゃわんやき
4. 空と海の間
5. 泳ぐなネッシー
6. レディ・ヴァイオレッタ

メンバーは
森園勝敏:ギター、ヴォーカル
岡井大二:ドラム、パーカッション
坂下秀実:キーボード
佐久間正英:ベース
(オリジナルのベーシスト中村真一は脱退)



1はビートルズのカバー。
静かでスローテンポ、かつ浮遊感ある楽曲が少しずつフェードインしてくるので、
「あれ?再生ボタンちゃんと押してなかったかな?」と今度はポーズ状態にしてしまい
音が一向に聴こえてこない悲劇に見舞われたりする。

そこを乗り越えれば
「カーニバルがやってくるぞ」「なすのちゃわんやき」というカラフルな楽曲が現れ
YESのアルバム「危機」を思わせる色彩が目に浮かぶ。
(キラキラ輝くクリアな薄緑・・・)

機材の進歩にも順応し、シンセの音色など素晴らしい。
ギターもクリア。
先日亡くなってしまった佐久間さんのベースもメロディックだ。

「泳ぐなネッシー」のような大らかでドラマチックなプログレ大作、
インスト曲「レディ・ヴァイオレッタ」のギターもセンスあふれる森園さんのプレイが聴ける。

1stと2ndで、英米のハードロックやプログレのギタープレイを消化して
(デュアン・オールマンっぽい音色もあったな)
ついに「ゴールデン・ピクニックス」の最終曲でジャズ/フュージョン的展開に到達した森園さん・・・。

後追いで聴いても、このアルバムで森園勝敏・脱退となった事は理解できる気がします。
彼は一箇所にとどまる事を良しとせず、さらなるステップアップを目指した・・・と。

実際、彼はその後フュージョンに走るワケだし・・・。



ともあれ
このアルバムが、日本のロックアルバム最高級に位置する1枚であることは事実だと思います。

ジャケットもイケてます。
裏ジャケでは渦の中心近くに1stのジャケに登場してたナマケモノ(?)の姿あり。
そんな楽しい隠し味も利いてます。ネッシー(?)も居ます。

これが空と海でしょうか?
四角い世界の外は真空なんでしょうか?
空が破れて何も聞こえなくなるのでしょうか?
視角からも、想像は膨らみます。

そんな四人囃子の「ゴールデン・ピクニックス」

今後も聴き続けていく所存です。