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(今更)羽生選手の金メダル記念!ゲイリー・ムーアのインスト・バラード特集

2014年02月21日 | 英国ロック
羽生結弦選手がショート・プログラムで使用した、
ゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」。
実は、34年前のライブ音源だったという話なんですな。
 
シン・リジィ等での活躍でも知られる北アイルランド
出身のギタリスト、ゲイリー・ムーア。
生前コンサートで数多くプレイし、多くのライブ・
アルバムに収録されてきた「パリの散歩道」。



同曲のスタジオ・バージョンは、故フィル・ライノット
によるボーカルが入ったものだが、
アルバム「ライヴ・アット・ザ・マーキー」だけが、
唯一インストゥルメンタル・バージョンを収録している作品。
ムーアさんが歌うヴァージョンもあるが、あまり歌が
メロディアスじゃないので、前後のギターの方が歌ってる
という楽曲なのでした。
※少なくとも私にはそう聴こえる・・・

「マーキー」でのバージョンには、
ドン・エイリー(キーボード)、元オジー・オズボーン/
現ホワイトスネイクのトミー・アルドリッヂ(ドラム)の
プレイが聴けて、その辺はインストに特化してるんでしょうな。

ドン・エイリーは、元々ゲイリー・ムーアとは盟友で
ハード・フュージョン・バンド=コロシアムIIで共に活動。
エイリーは、その後、1979年にリッチー・ブラックモアの
グループ=レインボーに参加。現在はディープ・パープルに在籍。



今回、
「マーキー」の日本発売元であるビクターエンタテインメントは、
ファンからの熱い要望に応え、ライブ・アルバム「ライヴ・
アット・ザ・マーキー」と、「パリの散歩道」同バージョンや
「ヒロシマ」などを収録した「ゲイリー・ムーア・ベスト」の
追加プレスを決定した。
※「バック・オン・ザ・ストリーツ」が品薄になってるらしい
 ですからなぁ・・・

羽生選手の熱演で「パリの散歩道」に興味を持ち、同じバージョンを
聴きたい人は、この盤を購入するべきでしょう。
なお、「ライヴ・アット・ザ・マーキー」の「パリの散歩道」は
組曲ヴァージョンで
同じようなギター・インスト「サンセット」からの流れで演奏される。
「サンセット」も素晴らしい楽曲なので、ぜひ聴いてみてほしい。

なお、ゲイリー・ムーアさんのメロディアスな楽曲が日本人受け
良いのは昔からで。
1986年には本田美奈子さんに「the Cross -愛の十字架-」を
書き下ろして提供、同曲はシングルカットされている。

ゲイリー・ムーア自身は「the Cross -愛の十字架-」を
「Crying In The Shadow」というタイトルでセルフカバー。
1986年10月にシングルとしてリリースされ、後にゲイリーの
アルバム「ワイルド・フロンティア」のCDにボーナス・トラックと
して収録されている。

これが「歌謡曲か!」と思わせるメロディアスな楽曲で。
私が後に抱く「ゲイリーのブルース=歌謡ブルース」という
印象の元になったのでした。



そして「パリの散歩道」。
ネットで調べてたら色々とネタが出てきました。

木村拓哉主演のフジテレビ系ドラマ「GIFT」(1997年)でも
使われてたんですね。
これで、ロック・ファンのみならず、お茶の間にまで知られる
事になったそうです。
フィギュア関係者も、この辺で知った方々がいらっしゃるの
でしょうか?

さらに2008年、NHKのお笑いテレビ番組「サラリーマンNEO」内の
「セクスィー部長」に使用され、
またも日本全土くまなく流れる結果になった・・・とか。

いや~、すげえな「パリの散歩道」。



さらに、「サンセット」のスタジオ・ヴァージョンは
コージー・パウエル(元ジェフ・べック・グループ/レインボー)の
ソロ「TILT」に収録されておりまして。

「故ランディー・ローズ(元オジー・オズボーン・バンド)に捧ぐ」
と題された同曲は、ゲイリーの素晴らしい演奏が聴かれるのです。
※あと「ザ・ブリスター」ではメチャメチャUPテンポな
 早弾きを披露。
 ジェフ・ベックも参加した同アルバム、良いんですよ・・・



さらに、ゲイリーのアルバム 「アフター・ザ・ウォー」 に
収録されている「ザ・メシア・ウィル・カム・アゲイン(邦題:メシアが再び)」 。
泣きのギターインスト曲の最高峰とも言われる同曲でも
ムーアさんは素晴らしいプレイを聴かせてくれてます。

なお、オリジナルはロイ・ブキャナンで、彼のファースト・アルバムと
6作目のアルバムに収録されています。

ロイ・ブキャナンは実力の割には知名度イマイチなギタリスト
なのですが、泣きのギターでは天下一品・・・と同業者からも
一目置かれており
あのジェフ・ベックがフュージョン的なギターインスト・アルバム中に
ブキャナンに奉げる 「悲しみの恋人達」 を発表したというのだから、
その実力の程も理解できると言うモノです。

そんな「メシアが再び」に挑み、ゲイリー流のギターインストを
炸裂させたのだから、「アフター・ザ・ウォー」も好盤だといえる
でしょうね。
※ハードロック期最後の1枚でもあるし・・・

パートワンとツーに分け、1曲目と最後を飾る「Dunluce」も
素晴らしいギターインスト曲で同アルバムのバラエティ豊かさに
感じ入ります。

2011年に亡くなる前に
「またハードロックを演奏するツアーをやりたい」と語っていたと
いうゲイリーさん。
それが実現せずに本当に残念です・・・。



そして、ゲイリーがアイリッシュ魂を炸裂させたアルバム
「ワイルド・フロンティア」でも
スローテンポなインスト「ローナー」で、泣きのギターが
歌っておりました。
※このアルバムも「静と動」のコントラストが素晴らしい
 名盤だと思います

「サンセット」や「パリの散歩道」と同系統のギター・インスト
「ローナー」。
スローなテンポで情感豊かに聴かせながらも、スリリングな
ギターさばきには感涙モノです。

フィギュア・スケートでは「歌入り」「歌詞入り」は
NGらしいですが
「ロォォォォォォ~ナァ~」と、ちょこっとサビで歌われる
だけの同曲。

特例で使わせてくれないですかねぇ~。