あるBOX(改)

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第71回(2016年)毎日映画コンクール授賞式をTVで観る(2)

2017年02月27日 | 生活
ミューザ川崎シンフォニーで行われた、第71回毎日映画コンクールの
授賞式。
いよいよTVKさんの番組は【作品部門】へと進む。



日本映画優秀賞は既報の通り『この世界の片隅に』!
片渕須直監督と、のんちゃんが登場!

のんちゃんは鮮やかな暖色系の花柄ドレス。本人同様、どこか
少女っぽさを残したワンピース調のデザインは眩しいばかり。

並み居る俳優さんたちに負けない「華」を纏っておいでだ…(涙)。
コメントも訥々としながらも、しっかりと。
声は小さめながら存在感あり、透明ながら確実な色合いを残して。

「人は、笑えることがあれば、明日が見える」
『この世界の片隅に』という映画を経て到達した境地のように感じる。
輝いてます。もうドキドキするほど素敵でありました。

関東ローカルとは言え、のんちゃんが遂にゴールデンタイムのTVに
登場したという事実に感無量…。

片渕監督も「のんちゃん以外は考えられなかった」とコメント。
そして、司会の紹介を受けたシンガーソングライターのコトリンゴさんが
小走りで登場、ピアノを演奏しながら「悲しくてやりきれない」の生歌を
聴かせた。なんという豪華な構成!



音楽賞受賞の挨拶で坂本龍一氏ら「音楽に導いてくれた人々への感謝」を
述べたコトリンゴさん。
「悲しくて…」作者の加藤和彦さんとサトウハチローさん(凄い人達です!)への
感謝も語った後に『この世界の片隅に』のテーマソングと言える、「悲しくて
やりきれない」を弾き語りされました。

劇中でも聴いてるから、歌声が素晴らしいのは分かっていたけど、ピアノの
演奏も凄いなぁ…。

個人的にはニール・ヤングの曲で時おり聴かれる、静かで、孤独で、でも
優しいピアノの音を思い出しました。
素晴らしい音色でしたよ…。

感激の余韻が残る中、場内は暗転、激しく照明が点滅。
キング・オブ・モンスターの咆哮が場内に響いた。



日本映画大賞 『シン・ゴジラ』の主人公の登場です。
※きぐるみは「ゴジラ」でしたが…。

監督・特技監督の樋口真嗣が登壇し、ゴジラを作った映画界の先輩達に敬意を
表し、その中で自分たちも「本気で考え、本気でやった」とコメント。
大豊作と言われた2016年の日本映画を代表するに相応しい意気を見せてくれた。

最後は受賞者が列になって記念撮影。
その中心に片渕監督、のんちゃん。これだけのメンバーが揃っているのに、この
2人を中心に収める事を決定した主催サイドに感謝であります。



「たかがお祭り」「泊付けイベント」などと揶揄される事もある映画賞ですが
映画人の皆様が明日に進む力になりうるハレの場だと思います。

素晴らしい映画コンクール授賞式でした。
素晴らしい番組作りでした。

何年も映画館に足を運んでいなかった私ですが、昨年末からは驚くほど劇場の
魅力に取り憑かれております。

重ね重ね、感謝です。

第71回(2016年)毎日映画コンクール授賞式をTVで観る(1)

2017年02月27日 | 生活
2/15に川崎市で行われた授賞式の模様をTVKさんが放送してくれた。

2/26日曜のゴールデンタイムに各受賞作と俳優、スタッフ、ドキュメント、
特別賞まで、もれなく紹介する真摯な番組作りに感激でしたよ。

まずは各受賞作・受賞者



【作品部門】
日本映画大賞 『シン・ゴジラ』
日本映画優秀賞 『この世界の片隅に』
外国映画ベストワン賞 『ハドソン川の奇跡』

【俳優部門】
男優主演賞 本木雅弘『永い言い訳』
女優主演賞 筒井真理子『淵に立つ』
男優助演賞 香川照之『クリーピー 偽りの隣人』
女優助演賞 市川実日子『シン・ゴジラ』
スポニチグランプリ新人賞 毎熊克哉『ケンとカズ』、中条あやみ『セトウツミ』
田中絹代賞 松原智恵子



【スタッフ部門】
監督賞 西川美和『永い言い訳』
脚本賞 向井康介『聖の青春』
撮影賞 斉藤幸一『64 -ロクヨン- 前編・後編』
美術賞 林田裕至、佐久嶋依里『シン・ゴジラ』
音楽賞 コトリンゴ『この世界の片隅に』
録音賞 白取貢『聖の青春』



【ドキュメンタリー部門】
ドキュメンタリー映画賞 『桜の樹の下』



【アニメーション部門】
アニメーション映画賞 『君の名は。』
大藤信郎賞 『この世界の片隅に』



【TSUTAYA映画ファン賞】
日本映画部門 『君の名は。』
外国映画部門 『ズートピア』

【特別賞】
島村達雄(「白組」社長)



いろいろ言いつつ、貼ってる画像には明らかに偏りがありますが。

TVKの番組上は、スタッフ部門からジワジワを紹介されていき、最後に
大賞で盛り上がる構成になってました。
※実際の授賞式と同じなんでしょうけど…

決して派手ではない映画にもスポットライトが当たってるのが、もう
素晴らしいというか…。



特に録音賞や脚本賞、撮影賞の皆さんが噛みしめるように受賞の喜びを
語り、今後も映画界のために働く矜持を示された姿には感動を覚えた。
※そういう人の姿、その作品をしっかり紹介されてるのも素晴らしい。

川崎との関わりで言えば、川崎出身で川崎の映画学校で学び川崎で撮影
されたというドキュメンタリー映画賞の田中圭監督、「ゴジラ映画の舞台を
打診されて『やっちゃって下さい!』と快諾した川崎市長などが印象深かった。



白組社長の「自分は東映動画1期から…」という生きる伝説の話から
※「長くなるから」と自らストップし、司会の生島さんがフォロー…

俳優さん達は、そのストイックさで私の背を糺させてくれた。
※5分と持たなかったけど…

本木雅弘さんは「本当は『聖の青春』の松山ケンイチ君の方が上」と
語って、監督たちの底上げで獲らせてもらったような謙虚さを見せ。

香川照之氏は「昔、東映の岡田さんに呼ばれて『役者は向いてないから
プロデューサーになれ』と言われた」と御本人を前にしてコメント。
※これは笑いを誘っておいでだったが、後進への励ましとも取れた。

松原智恵子さんは、その上品な語り口と佇まいの美しさで「永遠の
清純派」という言葉を連想させたが、後に「悪い役もやりたい」とも
語り役者の業を見せたそうです。

我らが市川実日子さんも「映画を観た人との交流」を語った。



アニメーション部門では新海誠監督が登壇。
今後の決意表明とも思える言葉を述べ、TSUTAYA映画ファン賞で名前を
呼ばれると「観てくれた人に選ばれた事」を喜んだ。

「大藤信郎賞」を受賞した片渕須直監督は「実験性」を評価された事を
光栄と語り、感慨深げ。

『ハドソン川の奇跡』ではイーストウッド監督のコメントが代読され、
いよいよ番組は終盤となった。

(続く)