シェイクスピアの戯曲「マクベス」をもとに、
セリフや人物設定を変えず、時代を日本の安土桃山時代に移し、
血塗られた野望とうごめく運命を描いた蜷川幸雄の代表作
「NINAGAWA・マクベス」の17年ぶりの再演。
Bunkamuraシアターコクーンに巨大な黄金の仏壇、
その仏壇の中で、現在・過去・未来が交錯していきます。
王位を手にするもののすぐに良心の呵責に苛まれ
怯え始めるマクベスを熱演するのは市村正親、やはり上手い

王位への野望をとげさせようとする気丈なマクベス夫人に田中裕子。
市村さんがおっしゃるように稀有な女優。
マクベスへの復讐に燃えるマクダフとマルカム。
マクダフにはこのところTV出演の多い吉田鋼太郎、
かつてはシェイクスピアの専門の役者なだけに貫禄十分、
しかし、少々声がかすれるのが気にかかりました。
マルカムには柳楽優弥、舞台で見るのは初めてですが、
カンヌで史上最年少で男優賞を受賞したのは伊達ではなく、
今後も期待できそうな俳優に成長していました。
豪華絢爛な舞台、キャストも良いのですが、
殺陣のシーンは残念な感じがしてしまいました。
演出:蜷川幸雄 作:シェイクスピア 翻訳:小田島雄志
出演:市村正親・田中裕子・橋本さとし・柳楽優弥
瑳川哲朗・吉田鋼太郎他
Bunkamuraシアターコクーン
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
2015.9.11