500年の伝統に磨かれた入母屋造りの玄関は、
温泉三昧の宿「四万たむら」の象徴。
宿泊したのは2007年11月のことでしたが、
こちらの玄関は鮮明に記憶しています。
この入母屋造りの茅葺屋根の玄関は、
1834年に建てかえられたものだそうです。
建物の中に入ると由来なども聞いてみたくなる
風情を漂わせているところも変わりなく、
戻ってきたという思いが一層強くなりました。
奥が一段高くなっており、
位の高い方が休まれた書院造りの「上段の間」
その手前には従者が待機した「中の間」と
呼ばれる部屋が残っています。
もう少し進むともう記憶は曖昧になり、
どのエレベーターに乗れば、どこの露天風呂や
大浴場に出られるのかわからなくなっていました。
しかし、露天風呂や浴場の記憶は蘇るものです。
草津、伊香保と並ぶ上州三名湯の一つですが、
関東と言わず、全国の温泉の中でも名湯だと思います。
お風呂にカメラは持ち込めないので写真はありませんが、
木の温もりを感じ、小鳥の鳴き声やせせらぎの音など
自然の奏でるハーモニーを感じ癒されます。
何しろお湯が優しく肌に馴染んでいくのです。
名前の由来として四万もの病に効くという説、
あながち嘘や迷信ではないと思います。
浴槽ごとにお湯の温度が違う甍の湯、
森の中につくられた露天風呂の森のこだま、
檜風呂の御夢想の湯、四万の源泉になった岩根の湯、
「四万たむら」の湯めぐりを楽しんで
ホテルに戻る頃には粉雪が舞い散ってきました。
群馬県吾妻郡中之条町四万温泉
2018.1.13