初夏の日差しが心地良いゴールデンウイーク。
尾形光琳の「燕子花図屏風」を目当てに
多くの人々が南青山にある
根津美術館を訪れます。
趣のある印象的な根津美術館のアプローチ。
約40メートル続く丸竹を張った壁は、
京都の職人の手仕事によるものだそうです。
東京・南青山、ファッショナブルな街並みから
根津美術館に入る長い竹垣のアプローチを入ると
徐々に美術館の静謐な空間へと誘われます。
庭園を背景にガンダーラや中国の仏像が迎えてくれます。
美術館の楽しみは展示品のみならず、
取り巻く環境や建築、カフェやレストラン、
ミュージアムショップまで実に多彩で魅力的です。
明治から昭和の実業家、根津嘉一郎氏の遺志により
開館した私設美術館ですが、国宝7件、重要文化財87件、
重要美術品94件を含む日本と東洋の古美術
約7,400件を収蔵しています。
根津美術館を訪れるベストシーズンは、ゴールデンウイーク。
金屏風にくっきりと浮かび上がる燕子花の
美しさの余韻はそのままに、美術館の庭に咲き誇る
本物の燕子花の生命力を感じる
何とも感動的な国宝との楽しみ方があります。
国宝「燕子花図屏風」の展示は、三章で構成、
王朝文化への憧れ、草花を愛でる、名所と人の営みを寿ぐ、
平和な時代を寿ぐ江戸時代の絵画の数々を鑑賞しました。
お伊勢参りや京都の景観を鳥瞰的に描かれた図屏風、
現代と比較してみるのも面白いです。
2階の展示室では、古代中国の青銅器、
机上を彩る箱、茶道具などが展示されています。
館内にもこうした休憩スペースがありますが、
庭園を散策したのちカフェにも立ち寄りたいと思います。
特別展入館料:一般1,300円
東京都港区南青山6-5-1
2019.5.6