新宿御苑は、徳川家康の家臣・内藤氏の
江戸屋敷の一部がそのルーツといわれています。
風景式庭園、整形式庭園、日本庭園と異なる
3つの庭園が巧みにデザインされています。

年間パスポート会員ではありますが、
真夏に訪れることはありませんでした。
夏はクルーズに旅行に野球観戦に・・・。
スケジュールが詰まっていたのです。

真夏に見ごろを迎えるのがサルスベリ、
中の池や茶室の近くに咲いています。
漢字では「百日紅」と書きますが、
その名のとおり、初夏から秋までの長い間、
鮮やかな紅色やピンク、白などの花を咲かせます。

樹皮が白くなめらかな手触りをしていることが特徴。
猿も滑って落ちてしまうほどツルツルとした幹で、
その様子からサルスベリと名付けられました。
すぐに見つけられると思います。

苑内には、約1万本の樹木の植栽がありますが、
木にぐるぐると巻かれた包帯が
痛々しくて目に留まるカツラの木。
樹木治療を目的としたもので、老朽化して
傷んだ巨樹の幹に土の中と同じような
環境を作り、発根を促しています。
江戸時代の高遠藩主内藤家の下屋敷時代からあった
木のひとつといわれ、樹高12メートル、
幹周り約550センチにもなる巨樹まで育ち、
『新宿御苑 名木10選』のひとつにも選ばれています。

木々の葉の緑がいっそう鮮やかに空にのび、
木陰で読書も楽しい時間です。
この日はツレより一足先に入園し、
ベンチで読書をして待っていました。

8月に入っていたとはいえ、周囲には明治神宮、
神宮外苑など緑も多く、苑内の巨樹が涼しい木陰を作り、
新宿でも気温が1~2度低くいのだとか。
一辺2mを超えるレジャーシートは利用不可ですが、
フィジカル・ディスタンスを保って寛げます。

キョウチクトウ、ナンバンギセル、
熱帯性スイレン、ミナヅキなどが咲く8月、
セミのコーラスも聞こえてきました。

大木戸門を出て、散策路を歩くのもお気に入り、
玉川上水・内藤新宿分水の散歩道も
季節感を味わえて楽しいです。
東京都新宿区内藤町11
2020.8.1