私は長年インストラクター業を営んでいましたが、その中で、お客様にはいろいろなタイプがあるものだな~と、感じました。
ある人は、とても心配性だったり、ある人は、やたら自信だけが先走ってしまったり…。
そんな中で、不思議だと感じてしまったのは、自分自身が危険な状態に陥りながらも、そのことに気づいていないタイプの方が存在していることです。
この現象について、いろいろと考えてみましたが、一つは人間の脳に起こる特殊な状態から来ているのではないか?と、私は思っています。
確かなことはこの場ではいえないので、これからいうことはあくまで私の仮説とお聞きください。
昔、ある機関があらゆるスポーツをする人の脳波を測定したことがあるそうですが、そのとき、実はハンググライダーは禅僧に匹敵するほどの高いアルファー波がフライト中に出ていたそうです。
つまり、ハングで飛ぶことは、脳の中では夢をみているときに近い状態だったということでした。
私は思うのですが、このような高いアルファー波が出ていたら、確かに麻薬に近い快感を覚えることは出来ると思いますが、同時に現実と夢の区別が出来なくなるのでは?と、思うのです。
だからこそ、自分の身に迫った危険に鈍感になってしまっているのではないでしょうか…。?
もちろん、これは極端な考え方の例ではあります。
しかし、あるときを境にハングで飛ぶとことが怖くなり山を去っていくタイプの人は、多かれ少なかれ、これに近い現象が起こっているのではないか?と、私は感じています。
飛ぶことが気持ちが良いからこそ、自分の身に迫った危険を感じ取ってくれないのですが、あるとき、何かのきっかけで突然それに気づいて怖くなってしまうのです。
それは起こるべくして起こった、実際のクラッシュだったり、事故だったり…。
このようなことを避けるためには、とにかく、本人が危険を自覚していくしかないでしょう。
そのためにも、スクール等では、さまざまな事故の事例を、日ごろからフライヤーに知らせて行くことも、私は正直、必要だと思います。
そして、ハングの安全性は決して絶対的なものではなく、それは、フライヤー個人個人が意識して守っていかなければいけないのもだということに、気づかせることが必要なように思います。
そうしなければ、フライやーはやがて飛ぶことに恐怖を感じてしまい、ハングを辞めていってしまうと思うのです…。
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