’08/02/07の朝刊記事から
首相が国防相兼務
タイ新内閣発足 旧政権色濃く
【シンガポール6日勝木晃之郎】タイのサマック新首相は6日、プミポン国王の承認を得て、新しい内閣を発足させた。一昨年秋にクーデターを起こした軍部ににらみを利かすため、サマック首相自らが国防相を兼務。また、副首相兼教育相にタクシン元首相の義弟ソムチャイ氏を起用するなど、かねてより公言していた旧タクシン政権の路線復活を印象付けた。
新しい財務相にはタクシン氏の元側近で、国民の力党幹事長のスラポン氏を起用したほか、外相にはタクシン氏の顧問弁護士を務めたノパドン氏が就くなど、主要閣僚の多くをタクシン氏に近い人物が占めた。
クーデター後,国外に滞在するタクシン氏は自らの汚職疑惑を晴らすため、5月中に帰国する意向を示しており、今後、新内閣の対応が注目される。サマック新政権は、昨年末の総選挙でタクシン路線の継承を掲げて第一党になった国民の力党を中心に、6党による連立で発足した。