’08/02/11の朝刊記事から
日本人学校使用の書籍 中国、通関認めず
「尖閣」記述を問題視か
【上海10日共同】中国・上海市の上海日本人学校浦東校(泰地和幸校長、児童・生徒数、1089人)が日本から先月取り寄せた地理に関する書籍や副教材など約800冊が、通関できないままになっていることが10日までに分かった。
税関当局は具体的な説明をしていないが、中国が領有権を主張している尖閣諸島(中国名・釣魚島)を日本領と表示している書籍があり、中国側がこれを問題視している可能性がある。上海の日本総領事館は近く当局に対し、通関が認められない理由をただすとともに、問題となっている書籍以外の通関を認めるよう求める方針。
関係者によると、書籍は先月、上海の港に到着したが、検査の結果、通関を認められなかった。
浦東校側が中国側の関係者を通じて事情を聴いたところ「一部に好ましくないものがあり、(通関に)時間がかかっている」との回答があった。
関係者によると、中国側が問題視していると見られるのは図書館用の地理に関する書籍。日本の国土について説明する章があり、地図の中で中国など周辺国と色分けして日本の領土を表示。排他的経済水域(EEZ)を線で示し、尖閣諸島を日本領として記している。
このまま検査を通らなかった場合、すべて日本に返送されるか、没収される可能性がある。