’08/02/14の朝刊記事から
レジオネラ菌 磁力で「感電死」
札幌ネオクリーンの2社と東京工科大元教授 特殊フィルター商品化
超微粒の磁性体「フェライト)で温浴施設のレジオネラ菌を抑制する特殊フィルターを、札幌の企業2社と石橋新一郎・東京工科大元教授が共同で商品化した。有害な細菌の核を磁力で「感電死」させるユニークな仕組みだ。
2社は化学薬品販売の札幌ネオクリーンと水処理設計の斉藤精機エンジニアリング。フェライトを付着させた不織布を加工し、筒状の容器にかぶせ、磁石の近くを物体が移動すると、その物体に電気が流れる「電磁誘導の法則」を応用した。
神奈川県内の温浴施設で2カ月間行った実験では計7回湯を採取したが、レジオネラ菌は検出されなかった。石橋元教授はこの技術で特許を取得。既に大手家電メーカーが空気清浄機や冷蔵庫の殺菌に活用するほか、稚魚の養殖施設へも導入されている。
石橋元教授は「レジオネラ菌対策には各施設とも頭を悩ませている。このフィルターで風呂に投入する塩素の量を大幅に減らすことができる」と話す。
設置費は25万―30万円で、10日に1回のフィルター(5千円)交換が必要。