’08/02/27の朝刊記事から
全品目の関税撤廃要求
EPA交渉で豪 日本と溝 鮮明
日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)締結に向けた第4回交渉で、オーストラリア側が日本の全品目について関税の撤廃を要求していることが26日、分かった。日本はコメと小麦、砂糖、牛肉、乳製品の重要5品目について関税撤廃から除外するよう提示したが、早くも全面対決の様相を呈している。
今交渉では両国が、個別品目ごとに関税撤廃や撤廃の除外を記した文書を交換し、検討している。関係者の話を総合すると、オーストラリア側は焦点である農畜産物を含む全品目での関税撤廃を要求。日本の農業への深刻な影響を考慮し、関税撤廃まである程度の期間を設けることも打診しているもようだ。
農林水産省幹部はオーストラリア側が関税撤廃にどこまでこだわるのか、「真意を測りながらの交渉になる」と指摘。相手国の要求が強硬な場合、交渉中断も含め厳しい態度で臨む方針。
一方、日本は関税率が無税のチップやペットフード、菜種などの品目をはじめ、日本の生産農家にほとんど影響しない1-2%の有税品目で関税撤廃を提示した。これに対し、オーストラリアはコメや小麦など重要品目の関税撤廃に関心が集中している。