‘08/06/21 の朝刊記事から
荷物伝票を調べ鯨肉の場所特定
グリーンピース2容疑者
環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」が調査捕鯨船乗組員の鯨肉を無断で持ち出した事件で、窃盗容疑などで逮捕された団体幹部佐藤潤一容疑者(31)らが、荷物の伝票をもとに鯨肉入り段ボール箱が西濃運輸青森支店(青森市)の配送所にあることを突き止めていたことが20日、分かった。
青森県警と警視庁の合同捜査本部は同日午後、逮捕した二人の身柄を青森署に移送した。
グリーンピースは鯨肉を持ち出すまでの経緯を詳細に記したリポートを県警などに提出しており、捜査本部は裏付けのために本格的な取り調べを始めた。
リポートによると、佐藤容疑者ら「調査チーム」は4月15日、東京港に帰港した調査捕鯨船「日新丸」乗組員が西濃運輸のトラックに約90箱の荷物を積んでいるのを確認。
トラックを追跡し、近くの配送所で荷物に張られた伝票を調べ、事前に入手していた乗組員らの名簿と照合した。
翌16日、チェックした伝票番号を西濃運輸のホームページに打ち込んで配達状況を確認したところ、一部の荷物が同日朝に青森市の配送所に届いていることが判明。
調査チームはこの配送所に無断で侵入して段ボール箱を持ち出し、市内のホテルで開けて鯨肉が入っていることを確認した。
グリーンピースは5月、業務上横領容疑で乗組員らを告発したが、東京地検は20日、鯨肉は船会社が慰労の意味で乗組員に配っていたことから横領には当たらないとして、不起訴処分とした。
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