’08/09/23の朝刊記事から
中国の汚染ミルク
使用食品 アジア各国に
輸入・使用禁止相次ぐ
【シンガポール22日斎藤正明】有害物質メラミンが中国産粉ミルクに混入していた問題で、汚染ミルクを原材料とする食品がアジア各地で販売されていることが判明し、中国産乳製品の輸入や使用を禁止する措置が広がっている。
AFP通信などが伝えた。
台湾当局は21日、中国からのすべての乳製品輸入を禁止すると発表した。
これまで25トンの汚染粉ミルクの輸入と、それを原材料とする即席スープなど8製品が販売されていることを確認。
製造業者が回収している。
当局は関係業者に対し、同様の食品が他にも出回っている可能性があるとして、検査用に食品サンプルを送るよう指示した。
シンガポールでも、中国産アイスキャンデーとイチゴ風味ミルクからメラミンが検出され、政府は19日、中国産乳製品の輸入・販売を禁止した。
シンガポールの食品流通の専門家は「安価な食品には、中国産ミルクが含まれている可能性が高いので避けるべきだ」と呼びかけている。
また、汚染ミルクを含んだ食品販売は確認されていないものの、マレーシアやブルネイ、ミャンマーも予防的措置として、中国産乳製品の輸入・販売の禁止に踏み切った。
ミャンマーは、欧米からの経済制裁の影響で中国産品の流通も多く、当局は神経をとがらせているとみられる。
世界保健機構は19日、汚染粉ミルクを含んだ製品の輸入が確認されたバングラデシュ、ブルンジ、ミャンマー、ガボン、イエメンに警告を発した。