日本100名城登城の旅・第22弾「縁結び祈願のたび」の最大の目的地・・・
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松江城【国指定史跡】にやって参りました。
早くも、平成27年(2015年)に国宝に指定された天守にお目見えしております。
さて、私をここまで運んでくれたママチャリさんを、どこに停めたらいいのか・・・?
水濠を挟んで松江城の対面にある島根県庁のあたりで、駐輪場を探していると・・・
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一体の騎馬像を発見。
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天守を仰ぎ見る騎馬像は、松平直政公騎馬像(初陣像)です。
松平直政は、慶長6年(1601年)松平秀康の三男として誕生しました。
松平秀康は徳川家康の二男なので、直政は家康の孫、2代将軍秀忠の甥にあたります。
慶長19年(1614年)の大坂冬の陣に出陣し、真田幸村が守る真田丸の攻略を担当しました。
このときの戦いぶりを見た敵将の幸村は、大いに感心して自らの軍扇を投げ渡したといいます。
翌20年(1615年)の大坂夏の陣にも参戦、兄の忠直の指揮下で活躍しました。
戦後の元和2年(1616年)上総姉ヶ崎藩(現在の千葉県市原市)に1万石の所領を与えられ、大名となります。
寛永10年(1633年)には信州松本藩7万石に移封されます。
国宝に指定されている松本城の天守に月見櫓が増築されますが、これは直政の手によるものです。
寛永15年(1638年)出雲松江藩18万6千石に加増、移封されます。
以後松江藩は、明治維新まで松平家が治めることとなりました。
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軍馬にまたがる直政公の視線の先、松江城の本丸へと向かいます。
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ママチャリにまたがって、大手門跡へ。
その手前の広場には、もう1体の銅像が立っています。
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本丸を指し示す堀尾吉晴公像。
堀尾吉晴は織田信長に仕えて、上官となった木下秀吉(豊臣秀吉)とともに立身出世を遂げた武将です。
永禄10年(1567年)の稲葉山城攻略戦では裏道の案内役を務め、秀吉の軍勢を城内に導いたといいます。
吉晴は「仏の茂助」と称されるほど穏やかな人柄であったといい、そのためか敵軍との交渉役や味方内のの調整役を務めることもありました。
天正10年(1582年)の備中高松城攻めでは、敵将・清水宗治の切腹を見届け、秀吉死後は「三中老」のひとりとして徳川家康と石田三成・前田利家らの対立を調整しました。
(なお「三中老」は実在しなかったというのが、現在では有力な説となっています)
慶長4年(1599年)老齢を理由に隠居し、家督を嫡子・忠氏に譲りました。
翌年の関ヶ原の戦いでは親子ともに徳川方につき、戦後忠氏は出雲24万石が与えられました。
当初の本拠地は月山富田城でしたが、城下町の形成に有利な亀田山に築城する計画を策定します。
慶長9年(1604年)忠氏が急逝し、吉晴の孫・忠晴が後を継ぎますが、幼年のため吉晴が後見することになります。
慶長16年(1611年)正月、亀田山に築城された松江城が落成し、その年の6月に亡くなりました。
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銅像の吉晴公は、松江城の築城を指図しているところでしょうか。
築城が始まった慶長12年(1607年)で、吉晴公は御年65。
彼が精励するこの銅像は、老将の力強さとともに、嫡子の急死で楽隠居できなくなったという、ある種の悲壮感をも表現しているかのようですね。
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戦国の世を生き抜いた堀尾吉晴の城・松江城に入りましょう。
こちらの大手門跡から、ママチャリに乗ったまま入城することができます。
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路傍には、広告のような立て看板が並んでいます。
そういえば宿屋でぼんやりニュースを見ていたら、松江水燈路とかいうお祭りをやっているとか言ってたな・・・それかな?
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二之丸下段の空間。
最初は2棟の米蔵があっただけでしたが、備蓄の必要から米蔵は増築されていきました。
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二之丸下の段の脇に駐車場があり・・・ってことは、自転車どころか自動車まで城内に入ることができるようですね。
駐輪場はぶらっと松江観光案内所の脇にあるということで、ママチャリさんとはしばしのお別れ。
案内所に立ち寄って、パンフレットを入手するとともに・・・
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登閣記念 国宝天守・松江城!・・・の御城印(300円)を、また登閣してもいないのにゲット。
3つの家紋は松江藩主を務めた3家のもので、最初に藩主を務めた堀尾家の「分銅紋」、次いで藩主を務めた京極家の「平四つ目
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うんぱく3城制覇!
出雲(いずも)国の月山富田城【国指定史跡】に松江城【国指定史跡】。
伯耆(ほうき)国の米子城【国指定史跡】。
3つの御城印がそろったことで、「うんぱく3城御城印めぐりキャンペーン」への応募権を獲得!
さっそくこの場で応募しましたが、その結果はまた、別の話ということで。
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大手道にそびえ立つ、二之丸の石垣。
いい画ですねぇ~、圧巻です。
2棟の櫓は、右が太鼓櫓【再建】、左が中櫓【再建】。
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太鼓櫓下の石垣。
端整な算木積み、そして美しい扇の勾配ですねぇ。
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二之丸上段へと続く三ノ門跡の石垣。
くさびを打ち込むために穿った矢穴がくっきり。
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石をよく見ると、堀尾家の家紋「分銅紋」が描かれているものもありますね。
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三ノ門跡を経由して、二之丸上段へ。
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時を知らせる太鼓が置かれていたという太鼓櫓【再建】。
他の櫓とは異なってひさしが据え付けられているのは、人の出入りが比較的多かったからでしょうか。
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こちらは中櫓【再建】。
幕末の図面では「御具足蔵」と記されているので、武具の保管庫であったものと考えられています。
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二階建ての南櫓【再建】。
幕末の図面では「御召し蔵」とあったようです。
二階建てで城下町の方向を向いていたため、その監視をする役割があったものと考えられています。
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この日の櫓の役割は、燈籠の保管庫といったところでしょうか。
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南櫓付近からの眺め。
島根県庁のあるところは、松江城の三之丸にあたります。
本丸に上る前に・・・
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石垣を見て回ります。
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メインディッシュの天守【国宝】は次回で・・・。
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荒々しい野面積みの石垣です。
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こういう天守の画も、悪くありませんねぇ~。
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松江城にも人柱伝説があるようです。
難工事だったことを物語るような石垣ですね。
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二ノ門跡、
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一ノ門【再建】を経て、
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ついに天守とご面会へ・・・!
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