あけぼの山農業公園で満開のチューリップを愉しんだ私は、
新大利根橋を渡り、対岸の茨城県守谷市へ。
関東平野を潤す「坂東太郎」利根川は、蒼天を映しながらゆったりと流れていました。
守谷市内に入ってから、ママチャリで進むこと約30分。
枝垂れ桜の銘木がある抑護山清浄院西林寺に到着しました。
あ、もしかして・・・・・・。
やっぱり・・・・・・シダレザクラ【守谷市保存樹木】はその花をほとんど散らしていました。
高さ12メートル、幹回り最大2メートルのシダレザクラは、なおも天に向かって伸びんとするかのよう。
樹齢は推定80年と、今回訪ねた銘木の中では「若手」なのですが、ほかの銘木にも劣らぬ堂々とした姿を見せています。
わずかに残っていた花を愛でつつ、
心の眼で、境内を彩る満開のシダレザクラを観ていました。
境内は妙に広さがある・・・言い換えればガラガラでもの寂しい感じすら覚えます。
それでも創建は延喜2年(902年)と伝えられ、平将門(相馬小次郎)を祖とする相馬氏の菩提寺でもありました。
行く年や 空の名残りを 守谷まで
俳人・小林一茶は西林寺に逗留し、文化7年(1810年)12月23日にこの句を詠みました。
シダレザクラの後ろに建つ本堂。
江戸時代に建てられた・・・というほどではなさそうですが、どことなく味のある古そうな建物です。
来年こそは満開のシダレザクラが見たい!
そう祈願して、西林寺を後にしました。
守谷市内を進み、小貝川のサイクリングロードにやってきました。
これを下流方向に進んでいきます。
堤防上のサイクリングロードに上がると、向こう側に見えてくるのは岡堰です。
上流の福岡堰、下流の豊田堰とともに「関東三大堰」と称されていました。
岡堰の直前にある中州は、中の島というそうです。
川に突き出た岬のような地形は、岡堰水神岬公園となっています。
水ぎわに着座するおじさまがひとり・・・ここは釣れるのでしょうか。
終わりを迎えつつある桜の花が、いい感じです。
公園の中へ。
岬に鎮座する水神様に、旅の無事を祈願します。
公園内の桜を見ましたが、いい画角がない・・・。
ここがベストでしょうか?
・・・釣りをしていたおじさまの場所がベストポジションのような気がします。
今度は中の島へ。
中の島へは、水神岬から少し離れた岡堰中の島橋を渡ります。
自転車の乗入れが禁じられているので、ママチャリさんを橋のたもとに停めることとしました。
中の島からの水神岬。
花と水の景色は美しいですね。
花盛りであったならば、格別だったでしょうが。
中の島に立つ間宮林蔵立像と、「間宮
間宮林蔵はこの地に生まれた農民で、岡堰の普請で作業に加わった際に幕臣から地理や算術の才能を見込まれて、幕府の役人に登用されます。
そして北方の探検に従事し、樺太が「島」であることを発見しました。
ユーラシア大陸と樺太との間にある海峡は、現在間宮海峡と呼ばれています。
また林蔵は、幕府の御庭番(隠密役人)としても活躍。
石見浜田藩(島根県西部)の密貿易を摘発するなどの功績を挙げています。
岡堰からさらに下流へ。
伊丹水門で合流する中通川を渡ったところで、小貝川から離れました。
すぐ北にある牛久沼。
河童が棲まうという牛久沼を周遊しつつ、龍ケ崎をめざして進みます。
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