今日のひとネタ

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まず2冊

2004年12月24日 | ブックレビュー

 3週間10冊勝負ですが、まずみうらじゅんの2冊を読破。どちらも読みやすくて渋滞中の暇つぶしにはピッタリでした。どちらかというと「マイブームの塔」に期待してたのですが、予想に反して「青春ノイローゼ」の方が面白かったです。最初は「なんか“岡本信人”とかつまらんことグダグダ書いてるなぁ」と思ったのですが、中盤の「俺だけの旅」以降は結構面白かったです。

 「マイブームの塔」の方は、あちこちの雑誌に書いたものを集めてあるので、同じ話が何回か出てきたのが残念。また、この本で一番面白かったのが巻末のナンシー関による解説だったりします。みうらじゅんの関西人分析に対抗して、モロ東北、ニセ東北、東北ユダという分析を書いた下りは絶妙。詳しくは本を読んでもらう方がいいのですが、東北ユダというのは「中途半端に関東圏に近いせいか東北の自覚がない、というかあわよくば北関東に紛れ込もうと企んですらいる福島県人に多く見られる。」という人の事です。

 たしかに北東北の人同士であれば問題がないのが、福島県の人が北東北(特に秋田、青森)の人を見下すような態度をとる場面にしばしば遭遇します。(本人が意識してるのかどうかはわかりませんが) 北東北の人たちは自分の足元をじっと見つめつつ、東京に対して憧れのまなざしでチラッチラッと見上げてるのですが、福島県人の姿勢はというと両手を腰に当てて白河の関に立って東北全体を見下しているという事になります。しかし、その影で北関東の人からは後ろ指を指されているのは言うまでもありません。

 またナンシー関は「福島県人に訛りの抜けない人が多いのは、茨木や栃木といった北関東圏の訛り事情と理由は同じだ。自分は訛っていないと思っているのである。」とも言ってます。これは私も実感したことがあります。福島の人は青森の人に面と向かって「訛ってる」といいつつ自分は「ハイパパさん、酒飲むんだばい? おもしっとこあんだ。今度一緒に行がねかい?」などと言います。(一応訳すると「ハイパパさん、お酒飲むんでしょう? 面白いところがあるんです。今度ご一緒しませんか?」という事になります。) これが青森の人だったら、いきなり腕をぐっと掴んで「飲み行ぐべ!」の一言で片付くわけですので、どちらが男らしいかは一目瞭然。

 なお、私はすべての福島県人がそうだと言っているわけではなく、あくまでもそういう傾向があるようだと言っているだけで…え~と、まぁ私の郡山でのプライベートな知り合いはいい人ばかりでした。(←すぐ逃げ場を作る) ちなみにナンシー関は青森県人です。私はというと、私以外の家族はすべて青森出身で郡山にも5年住んでました。なので、郡山の人が青森の言葉を「訛ってる」と言ってたのを聞いて強い違和感を覚えたと。

 ちなみに、私自身は加賀百万石の高貴な生まれですので、北東北がどうだ南東北だどうだなんてのは非常に小さな問題です。実際は、足元にじゃれついてくる江戸や浪花や尾張の人たちの喉元をコチョコチョと撫でながら「おぅおぅ君たちも早く垢抜けるといいねぇ」と言いながら暮らしてるようなもんです。ま、今は埼玉なんていうクマソの里に住んでますが(以下自粛。もしかして、また敵を増やしたかもしれなひ)