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自宅からそう遠くない場所、旧白洲邸へ。
白洲次郎さんと正子さんが晩年まで生活された茅葺き屋根の家の愛称は
「武相荘」
第二次世界大戦で参戦当初から日本の敗戦を見抜いた白洲次郎さんは
食糧難に備え町田市鶴川にあるこの古い民家へ移り住み
農業に従事されたそうです。
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臼は新聞受けに。
イギリス留学経験がある方なのに、
日本の「美」を凌駕するもの無し・・・そんな精神が感じられるのです。
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この鶴川の地から日本の中央をじっと見据えていたことも事実なわけで。
大木を這いあがる凛々しい「気」はこの家の主そのものでしょうか。
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農機具がお洒落に見えてしまうのも白洲マジック?
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もしかしてこのペパーミントグリーン・・・シャッシャツ・・・氷を削って
こんなものがお家にあったのですね。
何味のシロップだったのでしょうか。
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ウッドデッキ床に
竹棚が落とす碁盤の目の影が
より一層、和を感じさせてくれます。
お部屋にはイタリアのムラノグラスがありました。
ヴェネチアングラスです。
底はまるいのに飲み口は五角形のうすはりに見える素敵なグラス。
縁どりに金が蒔いてあったのだと思います。
すっかりかすれていました。
どんな高価なものでもしまいこんでおくのではなく
日常に使用されていた正子さんのお人柄がうかがえます。
お二人の好みが少し違っていたのも愉しい。
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庭の竹林の中にある三重塔の下に正子さんは次郎さんの遺髪を埋めたとのことです。
いつまでもそばにいてほしい最愛の人。
正子さんは晩年、ここで13年間一人で過ごされました。
家は不便なもので、
詳細まで念入りに設計したからといって、暮らしやすいかといえばそういうものでもない。
不便に少しづつ手を加えていく過程を愉しむ。
自然と生きるすべが随所に感じられました。
清々しい空気のなか、
久しぶりに豊かな時間を過ごせました。
ふと思い立って行く場所ってあります。
それは偶然じゃなくやはり必然に与えられた場所なんだと思います。
毎日の生活でインスピレーションを大切にしてみる。
心をフラットにした時、ふと誘われる場所には
確かに必然のメッセージに出会えるものだと感じました。
これから初夏にかけて訪れるにはとても素敵なスポットだと思います。
行ってみたい!と思った方は
たぶん必然な場所かもしれません。
行ってらっしゃいませ。