もぐら

2005年07月29日 | Weblog
ちょっと大げさな言い方かも知れませんが、生きていくためにはいろいろなことをしなければなりません。いつも良い気分でやれることばかりがあるとは限りません。嫌なこともしなければならないことが往々にしてあるものです。

退職してから、農業もどきのことしていますが、この農業というのは生き物を育て、それを食べる仕業をする仕事です。対象が植物なので残酷には見えませんが動物に対してやることと同じことをしているわけです。農業に都合の悪いものを排除していかなければなりません。雑草に対しては抜くか刈り取るか除草剤を散布するという方法で、やっつけるという仕事をするわけです。

害虫に対しても同じです。その作業をもっとエスカレートすると、野鳥は害鳥になるし、イタチや狸あるいはハクビシンなどは害獣になるわけです。山間部であれば、熊や鹿、猿、イノシシなどはぜんぶ害獣になるわけです。

前置きが長くなりましたが、畑や花畑あるいは庭を荒らし回るものに、モグラがあります。これは、よくペットボトルの大きいのを工夫して羽根をつけ、竿の先につけて風が吹けば、カラカラと音をだすようにしてあるものをよく見かけますが、モグラよけなのだそうです。この音や回転の震動が地中に伝わり、モグラがいやがって遠くに退散するという仕組みなのだとか。

しかし、この忌避装置では結局モグラはまた来ます。風はいつも吹いているわけではありません。動物ですから、慣れということも考えられます。我が家でもかなり多くのモグラには悩まされてきました。ところで、考え方を少しずらしてみると、このモグラのいる土地というのは、良い土地だと考えられます。モグラの主な食べ物はミミズだそうですが、そのミミズのいるところは良い土のあるところ、つまりミミズの食べ物が豊富なところです。彼らが食べて分解できる有機物がたくさんあるところということになります。すなわち、土地の肥えているところ、あるいは越えていきつつあるところと言えます。

ということは、我が土地は良い土壌をしているということになるのですが、それにしてもこれだけモグラに荒らされると、普段はおとなしい私でも何とかしなければならないと思うようになりました。作物は植えたと思うと、その畝に沿って地下道を掘られて、作物は根が浮き上がり枯れてしまい、花壇の花も同じ犠牲を被っています。そのわけは、我が家では肥料に金肥と一緒に堆肥を使うからです。堆肥の臭いのする所はミミズのいるところというように、モグラの頭にはインプットされているようです。

この悔しさを少しでもなくすために、いろいろと対策を考えました。インターネットでもいろいろと調べてみましたが、まず殺す薬はあるのか無いのか分かりませんが、どのサイトでも見つけることはできませんでした。ホームセンターにも売っていません。それには、何か理由があると思いますが、私には分かりません。次に、なにか装置を調べてみました。モグラがトンネルを掘りながら近づいてくると、その震動を感知して何本かの針が突き刺さるというような装置がありましたが、もちろんそういう装置は安いはずがありません。

それで、じっくりと腰を据えてホームセンターにあるものを見てみました。すると、ブリキ製あるいはプラスチック製のものでモグラ捕獲器がありました。これは2個1セットで売っています。筒になっていて、モグラの侵入口には上から蓋のようなものが下がっていて、モグラがそれを押して筒に入ると、逆には進めないように蓋がしまります。行く先は行き止まりになっています。これを行き止まり口が背中合わせになるように穴にセットします。どちらからモグラが来ても入るようにです。これは、毒をまくこともなく、1セットで600~700円程度で買えますから実に安上がりですし何度でも使えます。

これを買ってみました。すると、なんどかトライしてみるうちに、見事な体格のものがかかりました。気をよくしてあちこち仕掛けてみました。全く駄目な所もありましたが、それなりに捕まえることができました。これは、特に仕掛けるのに大がかりなことをするわけでもないし、危険な作業も伴わないものなので、買ってよかったと言えるものになりました。ただひとつ欠点があります。それは、うっかりすると何処に埋めたか忘れてしまうことです。よくよく覚えておくか、あるいは何か印をつけておくようにしなければなりません。

そんなわけで、まだまだたくさんのモグラが我が家の土地にはいるようですので、しばらくは彼らとのバトルが続くことと思います。モグラは季節を問わず出没しますので、根気よく戦わなければなりません。


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