偶々なんです、先日“YouTube”でこの歌を見つけました。
“忍冬 -すいかずら-”以前、何となく聴いたような気もするのです。“因幡晃”の名前も眼にしたような気もするのです。
“忍冬も因幡晃”も聴いたこと、観たことの無い方も居られるでしょうから、先ずは、この下をクリックして聴いて下さい。
忍冬(すいかずら)
https://www.youtube.com/watch?v=qVi2UJrCcUs
※投稿後に画面で確認したところ、何故か利用不可になります。聴きたい方はお手数ですが、ご自分でYouTubeのサイトでお聴き下さい。何故なの?どうして?長いから?不思議です。下の“わかって下さい”はOKです。そこが判からん!
どうですか? なかなか“聴かせる曲”ですよねェ?
日が暮れて、遠くで鳴く“ヒグラシ”に耳を傾け、焼酎のロックを片手に、この曲を“しみじみ”と聴く・・・・・・。
1985年東海テレビ製作の昼ドラで流れた主題歌です。東京のキー局ではなく“東海テレビの昼ドラ”と云う処が“渋い”です。演歌です。
それにしても、因幡晃はとっても“脂濃く”そして美声です。 1954年秋田県は大館市の生まれです。
1985年と云うと、今から23年ほど前です。私が35歳の頃のです、リアルタイムで聴いたとしても、まったく興味を示さなかったと思います。
忍冬を辞書で引いてみました。
すい‐かずら【忍冬】スヒカヅラ
スイカズラ科の常緑蔓性木本。山野に自生。全株に褐色の細軟毛を密生。初夏、芳香のある白色または淡紅色の唇形花を開き、のち黄色に変る。黒色の液果を結ぶ。茎・葉を乾したものは生薬の忍冬にんどうで、利尿・健胃・解熱薬、花を乾して吹出物などの洗浄用とする。葉が冬でもしぼまないので、忍冬の名がある。
[株式会社岩波書店 広辞苑第五版]
だそうです。花言葉は“恋のきずな”。作曲は、あの“吾亦紅”の「杉本真人氏」です。
花繋がりです。吾亦紅も忍冬も、曲を聴くまで見たことも、聴いた事もない花でした。
これがスイカズラの花。二つの花が仲良く寄り添って咲くのです。このへんが“絆”なんですねェ。
それで、この歌ですが、まさに「演歌」です。
忍ぶ、たえる、こらえる、我慢する、この屈折した感情に、味わいが・・・・・・。
不幸願望、日陰願望、傷つき願望、そして、悲しみの快感、屈折の快感、自己陶酔・・・・・・。
演歌は“マゾ的”倒錯した世界なのかも知れません。
明るく、楽しく、健やかに、みんなで大声を出して唄う演歌はありません。
演歌に限らず所謂“イイ歌・イイ曲”は、不幸を“嘆き悲しむ”曲が多いと思うのです。
“悲嘆”は“歓喜”の感情よりも、複雑で高級で味わいが・・・・・・?
誰もが、心のどこか片隅に、時には不幸な状況に、我が身を置いて楽しみたい、そんな願望が・・・・・・あるのかも知れません。
現実が不幸であれば、それどころではないでしょう。不幸な歌は不幸な時代には流行らない?
今、演歌が低迷しているのは、時代が不幸なのかも?
でも、明るく楽しく可愛い「ポニョ」も、悲しい「忍冬」も一緒に聴いて楽しんでいる私って?
まぁ。それは、それとして、オマケにもう一曲、彼のデビュー曲です。ごゆっくりお聴き下さい。詞も曲調も“忍冬”と同じような曲です。彼の作詞作曲です。
それにしても、歌が巧い、魅力的な声です。秋田、大館、陸奥、縄文・・・・・・?
因幡晃 “わかって下さい”
それでは、また明日。