先週初めて新兵器を外で使った夜景です。暗くてもファインダー内で水平が分かるので手持ちでサッと撮れるのは便利です。前半写真が少なく寂しいので貼りました。本文に関係ありません(笑)。
年末なのに新しい仕事が始まり「???」な事ばかりで知恵熱がでそうな森のなかまです。
金曜日の忘年会も終わり、さぁ土曜日は寒空のした元気よく夫婦でお散歩にでかけようかと思ったところ、ワイフが「頭いたい。。デコ冷たい」
幸い喉の痛みや、悪寒はないようなので年末ダウンしないように大人しくしている事にしました。
さて、関東も平年並みに寒くなってきましたが、「寒さ」というと、私は去年壊してしまったGolden Melodyの事を思い出します。
長いですが経緯をご説明いたします。。
樹脂コームでHohnerのClassic Series(Special 20, Golden Melody)やSuzukiのHapr Master, Blues Master(既にカタログにはありません、CPが高い機種ですので愛用されているかたは今のうちに)のコーム内には桁が通っています。
強度の為なのか、製造上の問題なのか分かりませんが、
綿棒を入れて掃除したり、
微調整でReed Lifterを入れたりするのが大変難しくなります。
#TomboやMSシリーズ、ヘリングの樹脂モデルにはこの桁はありません。空気の流れをコントロールする整流板とも考えましたが、それなら他の機種にも展開するかと思いますし、効能を高らかに謳い上げるにちがいありません(笑)。
なので、この桁をプラスティック用のニッパーで取り去ります。
どうやるかは敬愛する
Kinyaさんの記事を御覧下さい。
なお、この作業に関しては写真がありません。何故なら桁のある樹脂製ハープ全てにやってしまったので材料が無い為です。。
私は大学時代友人にそそのかされてプラモデルを作る事にハマったことがあり、その時大枚(笑)を投じた
タミヤのニッパーを未だに大切に使っています。プラスティック相手には非常に良く切れます。
#私が購入した時よりも結構値段あがりましたね。。今買うなら
Knipexを買ってしまいそうです。。。
注意して頂きたいのは、ニッパーというと細いワイヤー等を切ったりする事にも使用しますが、プラスティック用のものは、たとえ相手が細いものでも銅線や針金を切ってはいけません。すぐに刃がやられてしまい、切断面が汚くなってしまいます。
Kinyaさんの記事の写真を見て頂ければわかるかと思いますが、桁の根元からニッパーで切断します。
この時、ニッパーの刃が桁を押し上げます。押し上げられた桁は、コームの柱(?)を圧迫し。。「おーっ、大丈夫なの?」というぐらい変形します。
Special 20やSuzukiに使われている黒いABS樹脂というものは、結構柔らかさをもつ材料のため簡単には割れたりはしませんが(無理をすれば当然壊れますが)、Golden Melodyに使われている材料は固いため、ある程度の力が加わると簡単に割れてしまうようです。
Kinyaさんも「Golden Melodyではやらないほうが良いよ」といった事を書かれています。
#ショッキングな写真がでていましたよね?
はい。次は私のGolden Melodyのショッキングな写真です。。
哀しいので大きいサイズでは貼りませんが、クリックすると大きくなります。どうです?哀しいでしょう。。
写真の日付は2009/02/08となっていました。多分壊してしまった日はショックで写真を撮る事なんて出来なかったと思います。
実はGolden Melodyでこの作業をするのは4本目でした。前3本は何の問題もなかったのですが4本目でこの有様です。
原因を考えてみたのですが、おそらく寒い場所に置いておいたGolden Melodyをいきなり切断したので、ただでさえ柔軟性の少ない材質が寒さでより固くなり、パキンと割れてしまったのではないかと考えています。
#前3本は暖かい時期に加工した覚えがあります。
やっと本線に戻りますが、「寒い日」の作業で思い出すのはこの事だったのです。
これからGolden Melodyでこの加工をしようとされている方は次のような事を考えておかれると良いかもしれません。だって失敗すると哀しいですから。。
・切断する前にコームを温めておく(最低でも人肌以上に)。
・切断する桁の中央を予めノコギリなどで切断しておき(この時にも割らない工夫が必要)、ニッパで切断しても隣の柱を押し上げないような工夫をしておく。
このGolden Melody以来桁取りはやっていません。上の事をやったからといって必ずしも失敗しない事はありませんので、作業の際は各自の責任でお願いします。
この失敗以来一ヶ月くらい、このコームをどうやって治そうかあれこれ考えるようになりました。
以下に復活作業を書きますが、既に半年も前(多分ブログを始める前だと思います)の事なので当時の写真がありません。
現状写真での説明となりますのでご了承下さい。
接着材を使うと必ずはみ出し、プレートが接する面が凸凹になってしまうでしょう。。
溝を掘ってホッチキスのタマのような「コ」の字のアングル材を埋め込むなんて事を考えましたが、結局接着剤を使う事にしました(笑)。
始めにABS樹脂用の低粘度の接着剤を毛細管現象で流し込みましたが強度が十分な接着力が得られなかったので「エーイ」と瞬間接着材を使用しました。強度も十分であっという間に接着作業は終了です。
しかし、それなりに樹脂も溶けてしまったり、はみ出したりと表面を均一にする作業が必要になります。
そこで問題になるのが、プレート後ろの辺をガイドする凸部。。。
コレがあると表面をヤスリで均す事ができないので、これを削る事にしました(#140等の荒めで削り取ります)。これが結構大変でした。
他にも色々出っ張っている所がありますが、そんなところもガンガン切断してしまいます。
これが均し終えてフラットにした状態です。ペーパーは#800位で終わりにしました(プレートとの設置面)。
さて、一応これで元通り使えるようにりました。しかし今回コームをひどい目に遭わせてしまったので「償い」ということでコームをピカピカにしてあげようと思いました(笑)
唇の当たるところはHohnerらしく樹脂製でも鋭いのでヤスリで面取りをして表面がドーム状にしてペーパーを#2000までかけて更にコンパウンドで磨きあげます(笑)。
#コンパウンドには
HasegawaのTT-25 セラミックコンパウンドをおごっています。償いですから。。
コーム先端は樹脂のヒケ等が多いので結構削りとってしまいました。。がプレートを止めていた凸部が無いので、プレートを後退させられるためマウスピース面(プレートのエッジ、コーム先端)を揃える自由度があったのは幸いでした。
修理した箇所は余計な事はしません。また折れたら哀しいので。。
アールが付いて滑らかなのでタングブロックがやり易い!と言うと負け惜しみになりそうですが、確かに感触は滑らかで良いです。
Gap, Profileが調整されていました。。今みると随分アーチさせています。。当時は苦労したんでしょうね(今も苦労しますが)。。
Squealingをセッティングで対処しきれなかったのでTurbo Tape式で対処していました。
結構いい加減ですが、これでも効いてしまうのが凄いところです。
比較的高いGapにも有効ですのでベンド、Over Blow時の「キーン」という音に悩まされる方は是非トライしてみて下さい。
私はTipScoopingは表にはあまりやらず、裏側をメインにやります。
今はリュータを使ってしまいます。
また、裏側にもEmbossをするようにしています。
悪い癖が出てしまいました(笑)
なんでもかんでもアールを付けてしまったせいか、カバーを支える箇所まで削ってしまいました。
何事も「想い」だけでは成就しないものです(哀)。。
でも、問題ありません(笑)。
左が丸くしたもの。右がノーマルです。
上が丸くしたもの。下がノーマルです(はいはい)。
折角ですのでGolden Melody Familyで記念撮影をしておきます。
金色カバーのGolden Melodyは「真のGolden Melody」等と言われますが(そんな事はないと思いますが)10Holesに関してはクロームメッキの方が落ち着いていて好きだったりします。
トレモロ(大きいやつ)のはなんとプレートが釘止めでした。。
Golden MelodyはHohnerの中では珍しい平均律。
大型で丸みのあるキュートなボディでありながら小さめなクラシックなリードプレート。
ネジの止め方も裏表から止めるというユニークな機種ですが、吹いて良し、眺めてよしなのであります。
今回は失敗談の紹介でありましたが、
失敗しても諦めなければ何とかなるというポジティブな話として見て頂けたらと思い紹介しました。
では。
先週赤レンガに立ち寄ったときの写真です。。
今年は珍しくツリーがありました。暫く楽しめそうですね。
むむ?来週の土曜日は25日。。師走は早いです。。