先日、上記内容を記載しました(10月6日「日本脳炎ワクチンの取り扱いを停止します」)。
繰り返し申しますが、全国で多発する「ワクチン間違い接種」対策という視点から、当院が独自に判断したことです。
ワクチンに危険な副反応が発生したわけではありません。
誤解なきよう、お願い致します。
さて、今回はより具体的な対策についての私の考えをまとめてみました。
個別接種の現場は混乱の極みです。
複数のワクチン、一人一人違うワクチン、異なる組み合わせの同時接種、複雑化した接種スケジュール・・・等々、神経を使って注意しても人間の能力には限界があり、ヒューマンエラーをゼロにするのは無理です。
そこでふと考えました。
接種現場にたどり着く前に、間違い接種対策はできないものだろうか?
すると、いろいろなことが頭に浮かんできました。
■ 自治体による啓蒙・教育。
当院に通院している患者さん達に聞くと、現在は「予防接種とこどもの健康」という冊子を渡されて「これ、読んで下さいね」程度が多いようです。
それを熟読して7ページ目の接種計画を立てる人は10人に一人もいないでしょう。接種スケジュールはお任せします、と医療機関に丸投げするお母さん方がなんと多いことか・・・。
もし、接種計画を立てるところまで市町村が指導していただければ、受ける側の意識が高まって接種年齢や接種期間の間違いは激減するはずです。
もちろん、お母さん・お父さんが自分で計画を立ててもいいのですよ。こどもの健康を守るためですから。
■ 「予診表」の改善
記載事項が増えて、どんどん字が小さく読みづらくなっています。
老眼が入ってきた私の目は読むことを拒否しそう(苦笑)。
なぜこんなにわかりづらくなってしまったのでしょう?
これは、予診表を実施者である医療施設のチェックなしに自治体が作ってきたことが問題の根本があると考えます。
ことある毎にクレーム処理対策として記述を増やしてきたからに他なりません。何かあったときのための釈明項目が多く、医薬品の添付文書や生命保険の約款のような印象を受けるのは私だけでしょうか?
今回、「ワクチン間違い接種対策」という視点から、当院周辺の各自治体に以下を提案させていただきました;
「予防接種計画作成指導」
「予防接種と子どもの健康」7ページの接種計画表を完成させるまで説明・指導していただく。
「ワクチン間違い接種対策としての予診表改善」
1.予診表の統一化(可能な範囲で)。
2.「ワクチン名・回数」「被接種者氏名・年齢・性別」を一目でわかるよう配置。
3.年齢により接種量が異なる日本脳炎/DTワクチンはチェックボックスを設置して接種量を選択する仕様へ。
4.接種期間に年齢制限があるワクチンは、年齢を書き込む欄のすぐ近くに対象年齢を記載し気づかせる工夫を。
5.ワクチンの使用期限を記載する欄を増設(「有効期限が切れていないかどうか要確認」では弱く見逃してしまう)。
6.行政の責任で説明すべき文言はしっかり説明して省略するか、裏面へ移動。現行のものは文字が多くて読み切れない。
7.予診表を変更する際は、事前に内容を医師会に連絡し了承を得る。
以上の様に、患者さんへの啓蒙と予診表の改善が実現すれば、ワクチン間違い接種は激減すると思います。
自治体の方々、よろしくお願い致します。
こどもの健康を守るために。
ちなみに、私の考える「究極の間違い接種対策」は・・・
手術患者で行われているように、ICチップを埋め込んだ腕輪を患者さんにしてもらい、バーコードを予診表とワクチン液に印刷し、「ピッピッピッ」とチェックできること。
間違えたくても間違えられない・・・そんな環境が理想です。
繰り返し申しますが、全国で多発する「ワクチン間違い接種」対策という視点から、当院が独自に判断したことです。
ワクチンに危険な副反応が発生したわけではありません。
誤解なきよう、お願い致します。
さて、今回はより具体的な対策についての私の考えをまとめてみました。
個別接種の現場は混乱の極みです。
複数のワクチン、一人一人違うワクチン、異なる組み合わせの同時接種、複雑化した接種スケジュール・・・等々、神経を使って注意しても人間の能力には限界があり、ヒューマンエラーをゼロにするのは無理です。
そこでふと考えました。
接種現場にたどり着く前に、間違い接種対策はできないものだろうか?
すると、いろいろなことが頭に浮かんできました。
■ 自治体による啓蒙・教育。
当院に通院している患者さん達に聞くと、現在は「予防接種とこどもの健康」という冊子を渡されて「これ、読んで下さいね」程度が多いようです。
それを熟読して7ページ目の接種計画を立てる人は10人に一人もいないでしょう。接種スケジュールはお任せします、と医療機関に丸投げするお母さん方がなんと多いことか・・・。
もし、接種計画を立てるところまで市町村が指導していただければ、受ける側の意識が高まって接種年齢や接種期間の間違いは激減するはずです。
もちろん、お母さん・お父さんが自分で計画を立ててもいいのですよ。こどもの健康を守るためですから。
■ 「予診表」の改善
記載事項が増えて、どんどん字が小さく読みづらくなっています。
老眼が入ってきた私の目は読むことを拒否しそう(苦笑)。
なぜこんなにわかりづらくなってしまったのでしょう?
これは、予診表を実施者である医療施設のチェックなしに自治体が作ってきたことが問題の根本があると考えます。
ことある毎にクレーム処理対策として記述を増やしてきたからに他なりません。何かあったときのための釈明項目が多く、医薬品の添付文書や生命保険の約款のような印象を受けるのは私だけでしょうか?
今回、「ワクチン間違い接種対策」という視点から、当院周辺の各自治体に以下を提案させていただきました;
「予防接種計画作成指導」
「予防接種と子どもの健康」7ページの接種計画表を完成させるまで説明・指導していただく。
「ワクチン間違い接種対策としての予診表改善」
1.予診表の統一化(可能な範囲で)。
2.「ワクチン名・回数」「被接種者氏名・年齢・性別」を一目でわかるよう配置。
3.年齢により接種量が異なる日本脳炎/DTワクチンはチェックボックスを設置して接種量を選択する仕様へ。
4.接種期間に年齢制限があるワクチンは、年齢を書き込む欄のすぐ近くに対象年齢を記載し気づかせる工夫を。
5.ワクチンの使用期限を記載する欄を増設(「有効期限が切れていないかどうか要確認」では弱く見逃してしまう)。
6.行政の責任で説明すべき文言はしっかり説明して省略するか、裏面へ移動。現行のものは文字が多くて読み切れない。
7.予診表を変更する際は、事前に内容を医師会に連絡し了承を得る。
以上の様に、患者さんへの啓蒙と予診表の改善が実現すれば、ワクチン間違い接種は激減すると思います。
自治体の方々、よろしくお願い致します。
こどもの健康を守るために。
ちなみに、私の考える「究極の間違い接種対策」は・・・
手術患者で行われているように、ICチップを埋め込んだ腕輪を患者さんにしてもらい、バーコードを予診表とワクチン液に印刷し、「ピッピッピッ」とチェックできること。
間違えたくても間違えられない・・・そんな環境が理想です。