まずは最近のWHOの見解を。
■ 子宮頸がんワクチン「安全性を再確認」 WHOが報告
(2014年2月18日:朝日新聞)
接種後に手足の痛みを訴える人が相次いでいる子宮頸(けい)がんワクチンについて、世界保健機関(WHO)は「安全性を再確認した」とする報告をまとめた。複数の大規模調査で、手足の痛みやまひが起こる多発性硬化症などの副作用の増加がみられなかった。ただし、質の高い監視を継続する必要があるとしている。
WHOのワクチン安全性検討委員会は昨年6月にも同様の報告をまとめたが、不安視する声が多いため各国の様々な調査を幅広く分析し、14日付で公表した。
北欧の10~17歳の女性約100万人の疫学調査では、ワクチンを打った30万人と打たなかった70万人で、多発性硬化症などの自己免疫疾患や神経疾患、血栓症などの発生に差はなかった。フランスの12~16歳の女性約200万人の調査でも、自己免疫疾患で入院する割合に差はなかった。
国は昨年6月以降、子宮頸がんワクチンの推奨を中止している。厚生労働省の検討会が国内も含めた被害報告を検討中で、今後再開するかどうかを判断する。
北欧の女性100万人+フランスの女性200万人=300万人の調査で「安全性が再確認された」という報告です。
一方、ここ日本では反対派を集めたシンポジウムも開かれました。
■ 子宮頸がんワクチン中止訴え、都内で国際シンポ 「アルミが副作用原因」専門家指摘
(2014年2月26日:東京新聞)
多くの副作用が報告されている子宮頸(けい)がんワクチンについて、国内外の医学者らが二十五日、東京都内で国際シンポジウムを開き、接種の中止を訴えた。厚生労働省の有識者専門部会は一月、副作用は注射の痛みへの患者の不安が引き起こす「心身の反応」が原因と結論付けたが、医学者らは、ワクチンの効果を高めるために含まれる特殊なアルミニウムが引き起こしていると指摘した。
パリ大のフランソワ・オーシエ教授(神経筋肉病理学)は、ワクチンを注射すると筋肉内で白血球の一種の「マクロファージ」が過剰に集まり、アルミニウムを取り込んで分解できないまま全身へ広がって炎症を起こすとし、一部は脳にたまり、神経や認知の障害の原因になると説明した。
シン・ハン・リー米エール大元准教授(病理学)は、子宮頸がんを引き起こすウイルスのDNAがアルミニウムに吸着し、人体に激しい自己免疫疾患を引き起こすとの見解を示した。
ワクチン接種後に急死した三人の少女の脳を調べたカナダのブリティッシュ・コロンビア大学のルチジャ・トムルジェノビック研究助手は、シンポジウム後の会見で「これほど激烈な副作用が世界中で起きているのが現実。すべての国で接種を即刻中止するべきだ」と話した。
厚労省は二十六日午後、専門部会を開き、現在中止している接種勧奨を再開するか検討する。同日午前、シンポジウムに参加した医学者も呼んで意見を聞く場を設けるが、専門部会の議論に反映させるかは分からないとしている。
アジュバントとして添加されているアルミニウムが人体に害を及ぼすというインパクトのある説が発表されたようです。
この最後の文章のごとく、厚労省部会では反対派の意見も聞いた模様です。
■ 子宮頸がんワクチン、検討会が注意点 痛みの可能性説明
(2014年2月27日:朝日新聞)
子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に長期的な痛みを訴える人が相次ぎ、国が接種の推奨を中止している問題で厚生労働省の検討会は26日、接種時の注意点をまとめた。強い痛みが起こる可能性やワクチンの有効性を事前に説明。かかりつけ医などなじみのある医療機関で接種し、強い痛みが出て生活に支障が出た場合は次回以降の接種は控えるよう勧める。
検討会は1月、症状の多くは、接種による痛みや腫れが心身の反応を引き起こし、慢性化したとの見解をまとめた。この日は、子どもの心身反応の専門家が出席。予想より強い痛みが不安を増幅し、症状が慢性化する可能性を指摘した。これらの見解や注意点を踏まえ、次回以降に推奨再開の是非を議論する。
検討会前に開かれた海外研究者との意見交換会では、心身の反応でなくワクチン成分が原因との意見も出た。しかし、検討会の委員らからは否定的な意見が相次いだ。
■ 「心身の反応」が原因、見解維持=子宮頸がんワクチン-厚労省部会
(2014/02/28:時事通信)
接種後、体の痛みを訴える人が相次ぎ、接種勧奨が一時中止されている子宮頸(けい)がんワクチンについて、厚生労働省の専門部会は26日、海外の医師から寄せられた「ワクチンによって脳や体に炎症が起きた疑いがある」などとする意見を「科学的根拠が乏しい」として否定した。
専門部会は、接種時の痛みが引き金となった「心身の反応」により、さまざまな症状が起きている可能性が高いとの見解を維持。勧奨再開に関する判断は行わなかった。
子宮頸がんワクチンの痛みに関連し、米国やフランスの研究者が部会前の会議で、ワクチンの成分によって免疫機能に異常が起きた可能性があるなどと指摘。これに対し、別の海外の医師からは根拠が乏しいと否定する意見が出た。
反対派の学者が展開した説は、他の専門家を納得させるだけのエビデンスを持ち得ないようです。
これまでは被害者団体中心の反対運動でしたが、海外の専門家も登場した運動に広がってきた様子で、反対派のHPではケンケンガクガク。
厚労省もそれを無視するのではなく、受け止めた上での対応を取る姿勢があることを示した今回の会合は意義があると思います。
現在のところ「中止理由となりえるエビデンスが存在しない」という結論でしょうか。
賛成派も反対派も感情論に走ることなく、論理的に議論を進めていただきたいと思います。
■ 子宮頸がんワクチン「安全性を再確認」 WHOが報告
(2014年2月18日:朝日新聞)
接種後に手足の痛みを訴える人が相次いでいる子宮頸(けい)がんワクチンについて、世界保健機関(WHO)は「安全性を再確認した」とする報告をまとめた。複数の大規模調査で、手足の痛みやまひが起こる多発性硬化症などの副作用の増加がみられなかった。ただし、質の高い監視を継続する必要があるとしている。
WHOのワクチン安全性検討委員会は昨年6月にも同様の報告をまとめたが、不安視する声が多いため各国の様々な調査を幅広く分析し、14日付で公表した。
北欧の10~17歳の女性約100万人の疫学調査では、ワクチンを打った30万人と打たなかった70万人で、多発性硬化症などの自己免疫疾患や神経疾患、血栓症などの発生に差はなかった。フランスの12~16歳の女性約200万人の調査でも、自己免疫疾患で入院する割合に差はなかった。
国は昨年6月以降、子宮頸がんワクチンの推奨を中止している。厚生労働省の検討会が国内も含めた被害報告を検討中で、今後再開するかどうかを判断する。
北欧の女性100万人+フランスの女性200万人=300万人の調査で「安全性が再確認された」という報告です。
一方、ここ日本では反対派を集めたシンポジウムも開かれました。
■ 子宮頸がんワクチン中止訴え、都内で国際シンポ 「アルミが副作用原因」専門家指摘
(2014年2月26日:東京新聞)
多くの副作用が報告されている子宮頸(けい)がんワクチンについて、国内外の医学者らが二十五日、東京都内で国際シンポジウムを開き、接種の中止を訴えた。厚生労働省の有識者専門部会は一月、副作用は注射の痛みへの患者の不安が引き起こす「心身の反応」が原因と結論付けたが、医学者らは、ワクチンの効果を高めるために含まれる特殊なアルミニウムが引き起こしていると指摘した。
パリ大のフランソワ・オーシエ教授(神経筋肉病理学)は、ワクチンを注射すると筋肉内で白血球の一種の「マクロファージ」が過剰に集まり、アルミニウムを取り込んで分解できないまま全身へ広がって炎症を起こすとし、一部は脳にたまり、神経や認知の障害の原因になると説明した。
シン・ハン・リー米エール大元准教授(病理学)は、子宮頸がんを引き起こすウイルスのDNAがアルミニウムに吸着し、人体に激しい自己免疫疾患を引き起こすとの見解を示した。
ワクチン接種後に急死した三人の少女の脳を調べたカナダのブリティッシュ・コロンビア大学のルチジャ・トムルジェノビック研究助手は、シンポジウム後の会見で「これほど激烈な副作用が世界中で起きているのが現実。すべての国で接種を即刻中止するべきだ」と話した。
厚労省は二十六日午後、専門部会を開き、現在中止している接種勧奨を再開するか検討する。同日午前、シンポジウムに参加した医学者も呼んで意見を聞く場を設けるが、専門部会の議論に反映させるかは分からないとしている。
アジュバントとして添加されているアルミニウムが人体に害を及ぼすというインパクトのある説が発表されたようです。
この最後の文章のごとく、厚労省部会では反対派の意見も聞いた模様です。
■ 子宮頸がんワクチン、検討会が注意点 痛みの可能性説明
(2014年2月27日:朝日新聞)
子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に長期的な痛みを訴える人が相次ぎ、国が接種の推奨を中止している問題で厚生労働省の検討会は26日、接種時の注意点をまとめた。強い痛みが起こる可能性やワクチンの有効性を事前に説明。かかりつけ医などなじみのある医療機関で接種し、強い痛みが出て生活に支障が出た場合は次回以降の接種は控えるよう勧める。
検討会は1月、症状の多くは、接種による痛みや腫れが心身の反応を引き起こし、慢性化したとの見解をまとめた。この日は、子どもの心身反応の専門家が出席。予想より強い痛みが不安を増幅し、症状が慢性化する可能性を指摘した。これらの見解や注意点を踏まえ、次回以降に推奨再開の是非を議論する。
検討会前に開かれた海外研究者との意見交換会では、心身の反応でなくワクチン成分が原因との意見も出た。しかし、検討会の委員らからは否定的な意見が相次いだ。
■ 「心身の反応」が原因、見解維持=子宮頸がんワクチン-厚労省部会
(2014/02/28:時事通信)
接種後、体の痛みを訴える人が相次ぎ、接種勧奨が一時中止されている子宮頸(けい)がんワクチンについて、厚生労働省の専門部会は26日、海外の医師から寄せられた「ワクチンによって脳や体に炎症が起きた疑いがある」などとする意見を「科学的根拠が乏しい」として否定した。
専門部会は、接種時の痛みが引き金となった「心身の反応」により、さまざまな症状が起きている可能性が高いとの見解を維持。勧奨再開に関する判断は行わなかった。
子宮頸がんワクチンの痛みに関連し、米国やフランスの研究者が部会前の会議で、ワクチンの成分によって免疫機能に異常が起きた可能性があるなどと指摘。これに対し、別の海外の医師からは根拠が乏しいと否定する意見が出た。
反対派の学者が展開した説は、他の専門家を納得させるだけのエビデンスを持ち得ないようです。
これまでは被害者団体中心の反対運動でしたが、海外の専門家も登場した運動に広がってきた様子で、反対派のHPではケンケンガクガク。
厚労省もそれを無視するのではなく、受け止めた上での対応を取る姿勢があることを示した今回の会合は意義があると思います。
現在のところ「中止理由となりえるエビデンスが存在しない」という結論でしょうか。
賛成派も反対派も感情論に走ることなく、論理的に議論を進めていただきたいと思います。