徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

34例目の先天性風疹症候群が発生

2013年12月31日 08時58分43秒 | 小児科診療
 先天性風疹症候群(CRS)の報告が続きます。今回は私の地元である栃木県から;

風疹で障害の赤ちゃん34人に
(2013年12月27日:NHK)
 風疹の流行の影響で赤ちゃんに障害が出る症例が全国で相次ぐなか、新たに栃木県で1人の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」と診断され、去年からの流行で障害が出た赤ちゃんは、全国で34人となりました。
 風疹は、妊娠中の母親が感染すると、赤ちゃんの心臓や目、耳などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあり、ことしの春から夏にかけて風疹の流行がピークとなったことから、この冬にかけて生まれる赤ちゃんへの影響が心配されています。
こうしたなか、今週、栃木県内の医療機関から新たに1人の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」と診断されたと報告があったということです。栃木県で赤ちゃんが「先天性風疹症候群」と診断されたのは、すべての症例を国に報告するようになった平成11年以降では初めてです。
 去年から続く流行で、「先天性風疹症候群」と診断された赤ちゃんは全国で34人となり、このうち今年に入ってからだけでも30人と、現在の報告制度になってから最も多かった平成16年の10人の3倍に上っています。
 専門家は、流行のピークから見て障害が出る赤ちゃんは、今後さらに増える恐れがあるとして、診断や治療体制を整える必要性を指摘しています。


 感染経路は家族ではなく「職場」が一番多いことが判明しました。妊娠が判明した頃が一番ハイリスクであり、その時に職場の男性、あるいは夫が風疹にかかっているとアウト・・・という避けがたい状況なのです;

風疹感染は職場が最多 対策を
(2013年12月31日:NHK)
 ことしの風疹の流行で感染経路として最も報告が多かったのは職場だったことが国立感染症研究所の調査で分かりました。
流行は、来年も続くおそれがあり、専門家は、風疹にかかったら出社しないなど職場での対策を強化する必要があるとしています。
 熱や発疹などが出る風疹は、患者のせきなどを通じて広がり、妊娠20週ごろまでの女性が感染すると赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出るおそれがあります。
 国立感染症研究所が、ことし1月から9月中旬までに風疹と診断された全国1万3987人の患者のうち感染経路の報告があった3650人を調べたところ、職場が32%、家族が19%、学校が4%となり、職場が最も多かったことが分かりました。
 また患者の6割は、会社員など20代から40代の男性でした。
 風疹の流行は来年も続くおそれがあり、国立感染症研究所の多屋馨子室長は「風疹にかかったら出社しないことが必要だ。
 ワクチンを接種していない男性も多く、次の流行が起きる前にワクチン接種など対策に努めてほしい」と話しています。

     
★ CRS関連の過去ログ

(2013年12月20日)33例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年12月07日)30例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年11月08日)26例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月31日)22例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月11日)20例目(19+2-1)の先天性風疹症候群が発生
(2013年09月21日)19人目の先天性風疹症候群
(2013年09月05日)18人目の先天性風疹症候群
(2013年08月29日)17人目の先天性風疹症候群
(2013年08月01日)14人目の先天性風疹症候群
(2013年04月26日)風疹流行止まらず・・・10人目の犠牲者(先天性風疹症候群)
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2014年スギ花粉飛散予測

2013年12月30日 08時28分20秒 | 小児科診療
 来年のスギ花粉は今年より少なめのようですね。ホッ。

花粉症特集:全国各地の飛散予測とスギ花粉前線予想図
 ~関東と西日本で飛散が多い地域も
(2013.12.26:MTPro)



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「ねずみ捕り」なんてやっている限り警察は尊敬/信頼されない

2013年12月28日 07時18分15秒 | 日記
 以前から疑問に思っていることが改善されるという、大いに頷ける記事;

時代遅れだった…「ねずみ捕り」生活道路重点へ
(2013年12月27日:読売新聞)
 ドライバーから「ねずみ捕り」と忌み嫌われ、警察行政のトップからも見直しを求められたスピード違反の取り締まりが、大きく変わることになりそうだ。
 これまでは幹線道路などでの取り締まりが中心だったが、警察庁は方針を転換。歩行者など「交通弱者」が巻き込まれる事故を減らすため、生活道路や通学路などでの取り締まりに力を入れる。そのために、小型の速度自動測定器の導入も検討する。

◆方針転換
 速度規制や取り締まりのあり方を話し合ってきた警察庁の有識者懇談会が26日、生活道路などでの速度取り締まりを強化するよう提言したのは、事故の実態と取り締まりの現状がアンバランスだったためだ。
 住宅地の生活道路や通学路は、歩行者や自転車と車が混在して利用している。同庁によると、生活道路での事故では、死傷者の35・7%は歩行者や自転車利用者。道幅が広い幹線道路での19・6%より格段に割合が高い。
 一方で、取り締まりは「やりやすい場所」に偏っていた。全国の警察が速度取り締まりを行うのは幹線道路が中心。速度を自動測定する取り締まり機器「オービス」は装置が巨大で太い支柱などが必要なため、住宅街などには設置できず、道の脇に設置スペースのある幹線道路がほとんどだった。

◆時代遅れ
 生活道路での取り締まりに重点を置く欧州の方式も、方針転換を後押しした。小型で持ち運びもできる無人測定器を活用することで、事故が多発する通学路などに設置することも可能だ。「日本のやり方は時代遅れだった」と反省を漏らす警察庁幹部もいる。
 懇談会は、生活道路での最高速度を30キロに引き下げる規制を進めることも求めた。歩行者の致死率は、衝突時の車の速度が50キロなら80%を超えるが、30キロなら約10%にまで減らせるからだ。警察庁は2016年度までに、住宅地など3000か所を30キロ規制とする方針だが、12年度末では455か所にとどまっている。


 いわゆる「ネズミ捕り」には私も何回か引っかかったことがあります。
 しかし落ち着いて考えてみると、歩行者の少ない直線ばかりで必ずしもそこで交通事故が多いわけではなさそう・・・。
 何となく普通に運転しているとスピードが出がちな準幹線道路で、人の揚げ足を取るという要素が無きにしも非ず。

 通勤途中で子どもが自転車で路地から飛び出してくる危ない交差点があるのですが、そこで取り締まりをしている姿をついぞ見たことがありません。

 こんなことをやっているうちは、警察が市民から恨まれても尊敬はされないだろうなあ、と常々感じていました。
 だって警察って市民を守るために税金で雇われているはずでしょう。
 税金を使って市民をいじめているという構図。

 ようやく見直されるようですが、遅すぎますね。
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日本の子どもの幸福度は世界で6位

2013年12月26日 08時00分37秒 | 日記
 こんな報告があります。

日本の子ども 幸福度6位 先進31カ国
(2013年12月25日:東京新聞)

 国連児童基金(ユニセフ)と国立社会保障・人口問題研究所は25日、子どもに関する教育や住環境、健康面など5項目の現状を「子どもの幸福度」として算出、先進31カ国の中で日本が6位との報告書をまとめた。
 五項目の中には日本がトップになった分野もあるが、各国内における経済格差の度合いなどを示す「物質的豊かさ」が二十一位と低く足を引っ張った。子どもがしわ寄せを受けている実態が浮き彫りになった。
 五項目のうち「日常生活上のリスク」の低さと「教育」は日本が一位で、「住居と環境」が十位、「健康と安全」は十六位だった。
 「物質的豊かさ」は国ごとに標準的な所得の半分未満の世帯で暮らす子どもの割合で比較し、割合が大きいと評価が下がる。日本は14・9%、一位のフィンランドは3・6%、最下位のルーマニアは23・6%だった。
 三十一カ国は日本を除き欧州と北米諸国。今年四月に公表した欧米に関する報告書に日本のデータを加えた。


 より詳しくはこちら;

【プレスリリース】『先進国における子どもの幸福度‐日本との比較 特別編集版』発表
(2013.12.25:産経新聞)
先進国における子どもの幸福度~日本との比較(原著です)

 物質的豊かさは上位と思い込んでいましたが、予想以上に「子どもの貧困」が進んでいることに気づかされました。健康と安全が上位でなかったことも意外です。

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インフルエンザの話題2つ。

2013年12月23日 07時09分37秒 | 小児科診療
 全国的には流行期に入っており、学級閉鎖のニュースもチラホラ。
 週明け当地域は学校の終業式を迎えますが、当院でのインフルエンザ陽性者はゼロのままで、結局今年はインフルエンザの流行はなさそう。
 年明けの1月後半からの流行が予想されます。
 そんな中で、インフルエンザ関連情報を2つ紹介します;

インフルエンザでも通学・通勤した人が17%
(2013/12/10:マイナビ)
 健康日本21推進フォーラムは、0~15歳の子供を持つ母親2,000人と20~60代の男女600人の計2,600人を対象に、「インフルエンザに関する調査」を実施。母親と一般成人ではインフルエンザに対する不安感の違いがあることや、母親が求める治療の実態が判明した。

□ 母親の9割以上が予防策を実施
 インフルエンザに対する不安を聞いたところ、母親では64.9%がインフルエンザに不安を感じており、「非常に不安を感じている」と答えた人は3人に1人(33.2%)であった。特に3歳以下の子供を持つ母親で「非常に不安を感じている」人が多い傾向がある。一方で、一般成人でインフルエンザに不安を感じている人は39.2%にとどまった。
 母親における予防対策は、「予防接種をした」(53.9%)、「帰宅時にうがいをした」(53.5%)が上位に並び、9割以上が何らかの予防対策を行っている。しかし、一般成人では「特にしなかった」が4人に1人(26.3%)となっている。

□ インフルエンザに対する予防(上が母親2,000人、下が一般成人600人)





 インフルエンザ感染時の状況を聞いたところ、母親では「症状が治まっても外へは出さず家の中で自由に過ごさせた」が49.7%、「症状が治まっても外へは出さず家の中で安静にさせた」が42.2%と、大半が家の中で過ごすことを選択している。また、通園・通学においても、2012年4月1日に一部改正された「学校保健安全法」を遵守し、インフルエンザの流行防止に寄与する姿勢が見られた。
 一方で、一般成人では 17.2%が「症状がないので、ふだん通りに通学・通勤していた」と回答するなど、第三者への感染の可能性がある状況で、勝手な自己判断で通学・通勤を開始している人もいることが分かった。





 「症状がないので外出を許可、登園/登校させた」という母親が合計3.1%存在することに注目。
 少ないながらもこのようなルール違反をする方がいると、流行は治まりません。
 ま、「症状がなくても人に感染される」という認識が不足しているだけでなく、会社を休みにくい/見てくれる人がいないなどの社会的理由も含まれるのでしょうが。
 もっとも、「不顕性感染」(感染しても症状が出ない、でも人にうつす)が2割いることを考えると、診断された人だけストイックにルールを守っても限界があります。
 う~ん、究極の対策はやはりワクチンの接種率を上げるしかなさそう。


4価ワクチンでインフルエンザの予防率をどれくらい向上できるか/NEJM
(2013/12/23:ケアネット)
 B型の2株(ビクトリア系、山形系)を含めた不活化インフルエンザ4価ワクチン(quadrivalent influenza vaccine:QIV)の有効性に関する、3~8歳児5,000例超を対象とした第3相無作為化対照試験の結果が発表された。ワクチン有効率は全体で59.3%、中等症~重症例では74.2%であったことなどが示された。試験を実施・報告したレバノン・アメリカン大学ベイルート病院のVarsha K. Jain氏らは、「QIVはインフルエンザA型とB型を予防する際に有効であることが示された」と結論している。インフルエンザワクチンはWHOではA型2株とB型1株の3価製剤を推奨し、日本でも採用されている。しかし、B型について2株が混合流行する傾向が続いており、4価製剤が開発された。米国では今シーズンから4価が導入されているという(http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2257-related-articles/related-articles-405/4099-dj4053.html)。NEJM誌オンライン版2013年12月11日号掲載の報告より。


 昔から、B型は2種類流行することが時々話題になりました。
 「一シーズンでB型に2回罹った」という報告もたまに耳にしました。
 ただ、B型はA型より熱の勢いが少なく、あまり表だっては取りあげられませんでした。

 そこに「米国ではB型を2種類入れた四価ワクチンが承認された」というニュースがこの夏に流れました。
 「いよいよその時が来たか・・・」と私は感じました。
 上記の報告では、有効率が60%弱(3歳未満は入っていない)と、効果はあるもののやはり限界があるようです。

 インフルエンザワクチンには不活化ワクチンと生ワクチン(例:フルミスト®)が存在します。
 日本で扱っているものも、この報告も不活化ワクチンです。
 生ワクチンの方が有効率が高く、なんと90%以上!
 こちらの方を早く承認していただきたい。
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来年(2014年)秋に水痘ワクチンが定期接種化しするらしい・・・。

2013年12月22日 08時51分10秒 | 小児科診療
 突然、このニュースが飛び込んできました。
 小児科医の私にとって、寝耳に水。
 いつも感じることですが、医療関係者に正式ルートで情報を流すより早くマスコミに流すのはいかがなものでしょう?

水ぼうそう、定期接種に…年間100万人が感染
(2013年12月22日:読売新聞)
 政府は、子どもの命を奪うこともある水痘(水ぼうそう)を予防する小児用ワクチンと、高齢者の主な死因の一つの肺炎を起こす肺炎球菌用のワクチンを、予防接種法に基づいて自治体が行う定期予防接種に加える方針を固めた。
 総務省が地方交付税を通じて財政支援し、厚生労働省が予防接種法の施行令を改正する。定期接種は来年秋から実施される見通しだ。
 全身に発疹ができる水痘は、厚労省の推計では小児を中心に年間に約100万人が感染し、20人程度が死亡する。ワクチンは患者を大幅に減らせると期待され、1~2歳までに一定期間を置いて2回接種する。
 肺炎球菌は主に高齢者が年間に数十万人感染し、約3万人が亡くなる。ワクチンは重症者を減らす効果があり、65歳以上が1回接種すればよく、最初の5年間は対象年齢を65歳、70歳、75歳などと5歳刻みとすることで幅広い高齢者世代が受けやすくする。


 ワクチンの定期接種化はずっと前からの小児科医の願いでした。
 候補としてB型肝炎、水痘、おたふくかぜ、ロタウイルス、成人用肺炎球菌などのワクチンが昨今話題となっていましたが、今回はこの中で水痘と成人用肺炎球菌が採択されたということになります。
 一番大切と医療者が考えているB型肝炎の名前がなかったことを残念に思います。

 水痘ワクチンは生ワクチンなので1回でも有効と考えがちですが、副作用を軽減するために効果が犠牲になっている面が指摘されてきました。
 十分な免疫を得るためには期間を開けずに2回接種が必要です。3ヶ月間隔が適当であると言われていますが、具体的なスケジュールはこれから検討・制定されるのでしょう。

 不十分ですが、一歩前進しました。
 でも、風疹ワクチンは放置したまま?
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33例目の先天性風疹症候群が発生。

2013年12月20日 06時51分12秒 | 小児科診療
 いったい何人の犠牲者が出れば国は動くのでしょう、と何回書いたことでしょう。

東京都で新たに先天性風疹症候群が1例,今年13例目
[2013年12月18日:MTPro]
 東京都は本日(12月18日)更新の感染症発生動向調査で,12月9~15日に1例の風疹による先天障害(先天性風疹症候群:CRS)例が報告されたと発表した。今年初めからの東京都におけるCRSの報告は13例目。
 国立感染症研究所が12月13日に更新した全国の集計によると,昨年(2012年)から2013年12月初めにかけて既に30例のCRSが報告されている。最近の一部報道によると,新たに三重県と和歌山県で各1例のCRSが報告されており,今回の東京都の報告を併せると,全国のCRSは33例に上る。
 全国的に風疹の報告数は減少傾向にあるが,東京都感染症情報センターは「依然として患者報告が続いている」と注意情報を発表。


★「願い」風疹をなくそうの会『hand in hand』共同代表 可児 佳代
(MRIC by 医療ガバナンス学会2013年12月 9日)


(2013年12月07日)30例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年11月08日)26例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月31日)22例目の先天性風疹症候群が発生
(2013年10月11日)20例目(19+2-1)の先天性風疹症候群が発生
(2013年09月21日)19人目の先天性風疹症候群
(2013年09月05日)18人目の先天性風疹症候群
(2013年08月29日)17人目の先天性風疹症候群
(2013年08月01日)14人目の先天性風疹症候群
(2013年04月26日)風疹流行止まらず・・・10人目の犠牲者(先天性風疹症候群)
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味覚センサー(味認識装置)による味の分析

2013年12月18日 06時43分59秒 | 小児科診療
 味覚センサー(味認識装置)という分析器があります。
 人間の舌の機能を器械に置き換えコンピュータで解析し、味を数値化・デジタル化できる優れもの。
 日本人(九州大学の都甲潔先生が中心)により開発されました。

※ 「プリンと醤油でウニの味がする?!味覚センサーで味の世界に科学のメスを入れる
※ 「味をデジタル化する「味覚センサ」の開発に成功
※ 「人の舌を超えた味覚センサー

 この器械を使って、様々な食品が分析され、品質管理にとどまらず「味わい」や「おいしさ」が評価されるようになっています;

日経トレンディ:味香り戦略研究所・カンシンタロウの「『食』トレンドをカガクする」より

■ 牛丼屋のカレー テイストマップ



■ 缶コーヒー ブラック



■ ビール
□ ビールテイスト飲料


□ クラフトビール(地ビール)


■ コンビニおでん





■ めんつゆ



■ 冷やし中華



「雑味」の少ない米ランキング(味覚タイムズ)
 お米にとっては「雑味」となる酸味や苦味がもっとも少ないのは長崎県産の「にこまる」でした。
 ちなみにベストテンは・・・
① 長崎(県南)にこまる
② 山形(全県)つや姫
③ 北海道(全道)ゆめぴりか
④ 山形(全県)ひとめぼれ
⑤ 宮城(県北)ひとめぼれ
⑥ 福島(中通り)ひとめぼれ
⑦ 長野(北信)コシヒカリ
⑧ 新潟(魚沼)コシヒカリ
⑨ 岩手(県南)ひとめぼれ
⑩ 山形(全県)コシヒカリ

以上のようなわかりやすいデータだけでなく、学術論文レベルの報告もたくさんあります;
■ 「味覚センサーを用いた味噌の発酵状態の評価
■ 「味覚センサーを用いたみそ,しょうゆの評価」(戸井田仁一、日本醸造協会誌:107巻7号p. 485-490)
■ 「味覚センサ技術による食品の「おいしさ」管理技術の開発

さて、私の興味は「薬の苦味の評価」と「苦味マスキング効果の評価」です。
日常診療で漢方薬を処方していますが、漢方薬の苦い味がハードルになってなかなか子どもは飲んでくれません。
スタッフで味見/試飲をして表を作りアドバイスしていますが、実はその過程で各スタッフの評価に結構ばらつきがあることが気になっていました。
味センサーの評価を基準とし、いろいろな食材と混ぜてその苦味がどうなるのか、数字で見ることができたらいいな、とつくづく思います。
誰かやってくれないかなあ・・・。
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お母さんの行動が小児肥満の原因に?

2013年12月18日 06時35分17秒 | 小児科診療
 世のお母さん方には耳の痛い報告です(下線は私が引きました)。

母親の「動かず、座ってテレビを見る」時間が増加――小児肥満の誘因に
(2013/12/17 Healthday News)
 2010年の米国社会に生きる母親は、1960年の母親と比べ、テレビ視聴時間が長く、身体活動性が低いことが、米サウスカロライナ大学運動科学・疫学のEdward Archer氏らの検討で明らかになった。「Mayo Clinic Proceedings」12月号に掲載された報告。
 Archer氏は同大ニュースリリースで、「時代を追うごとに母親たちの身体活動性は低下し、座位での生活時間が延長し、肥満が増大している。これが現代の小児世代における活動性の低下や肥満、慢性非感染性疾患の素因になっているのではないか」と指摘。
 さらに「身体活動は健康とウエルネスを達成する絶対条件であり、こうした非活動性が先進国における死亡と慢性疾患の主因になるのは当然だ」と述べている。
 研究では、全米の母親世代のデータを収集したデータベースから、1965年~2010年のデータを抽出。対象群を、①5歳以下の子どもがいる群、②6~18歳の子どもがいる群に分け、料理や掃除、運動に関連した身体活動性の推移を評価した。
 5歳以下の子どもがいる母親群の身体活動性は、1965年は週44時間だったが、2010年には週30時間未満に低下しており、結果として2010年の週あたりエネルギー消費量は1965年に比べ1,573カロリー減少していた。
 6~18歳の子どもがいる母親群でも同様で、週の平均身体活動量は1960年の32時間から2010年には21時間未満へと低下、週のエネルギー消費量も1,238カロリー減少していた。
 ここから、2010年の母親が1965年の母親より肥満しないでいるためには、1日のエネルギー摂取量を175~225カロリー抑える必要があると推計された。
 また、こうした身体活動性の有意な低下は、座ってテレビを視聴するといった気晴らし時間の増加につながっていた。6歳以上の子どもがいる母親の座位時間は1965年の週18時間から2010年には週25時間に、5歳以下の子どものいる母親では週17時間から週23時間近くに、それぞれ著明に延長していた。
 専業主婦の母親の身体活動性の低下はさらに大きく、仕事に従事する母親の2倍となっていた。座位で過ごす時間の延長も大きかった。
 Archer氏らは、この結果からは、小児肥満や小児糖尿病が深刻な問題になっていることについて重大な考察を示していると説明。「他の研究報告も合わせて考えれば、過去45年間で非活動性は著しく増大しており、世界が直面する公衆衛生の危機になっていることが示唆される」と述べている。
★ 原著:Archer E, et al. Mayo Clin Proc. 2013 Dec;88(12):1368-77.


 子どもは親の行動をまねて成長します。
 食生活/食行動も例に漏れず、親子の体型が似ているのは当たり前と言えば当たり前。
 「この子が太っているのが心配なんです」と相談に来るお母さんの体型を見ると・・・う~ん・・・。
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「この子のかぜ症状はいつまで続くのでしょうか?」

2013年12月15日 21時46分40秒 | 小児科診療
 小児科医の強みは、風邪症状を訴えて受診された患者さんに見通しを説明できることです。
 ただ、多分に自分の経験により左右される内容でもあります。

 件名のような質問を受けた時、どう答えるか?
 それを検討した論文があります;
Duration of symptoms of respiratory tract infections in children: systematic review(BMJ 2013年12月11日オンライン版)

 論文の中から興味あるデータを抜粋します。
 まずは英国と米国のガイドライン比較。

 英国立臨床評価研究所(NICE)では,
・急性中耳炎の場合4日
・急性の咽頭痛で1週間
・一般的なかぜで10日間
・急性咳嗽あるいは気管支炎で3週間

 と記載されています。

 一方、米国疾病管理センター(CDC)の患者向け情報では,
・咽頭痛の場合1~2週間
・一般的なかぜ症状は2週間程度
・咳嗽は2~8週間以内

 と記されています。
 二つを比較すると、症状持続期間の設定は英国<米国の傾向があるようです。

 さらに、本論文の目玉であるシステマティック・レビューの結果は・・・
・耳の痛み:7-8日
・咽頭痛:2-7日
・クループ:2日
・気管支炎:21日
・急性咳嗽:25日
・一般的な風邪:15日
・非特異的気道感染症:16日

 というもの。

 どれをみても、風邪から回復するまで約2週間、咳が治まるまで3-4週間かかることが示されています。
 私は患者さんに「風邪はふつう約1週間で治ります」と説明してきました。
 ちょっと長目に修正した方がよさそうですね。

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