徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

アレルギー疾患に対する舌下免疫療法 ~ 二匹目のドジョウは?

2014年06月23日 06時42分13秒 | 小児科診療
 スギ花粉症に対する舌下免疫療法が認可され、話題になったことは皆さんの記憶に新しいところだと思います。
 来たる10月の発売待ち状態。

 情報を集めていた際、ダニに対する舌下免疫療法も検討中であることが耳に入りました。
 ターゲットは「喘息」です。
 密かに期待していた、治験の結果が最近公表されました。

 ダニ抗原に対する舌下免疫療法は、「喘息には無効」、同時に行われていた「アレルギー性鼻炎には有効」とのこと。
 う~ん、喘息はダメかあ。
 もし有効なら画期的だったのに・・・残念です。

ダニ舌下免疫、試験達成ならず 鼻炎症状は達成も、アレルギー性喘息で有意差なし
(2014年6月18日 化学工業日報)
 鳥居薬品は16日、室内チリダニアレルギー疾患を対象とした減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬「TO-203」について、アレルギー性喘息に対する国内第2/3相臨床試験で主要評価項目を達成できなかったと発表した。有効性評価でプラセボに対する有意差が得られなかった。鼻炎症状を評価する臨床試験では主要評価項目を達成しており、6~10カ月以内に承認申請する方針。
 日本で実施した2本の第2/3相臨床試験のうち、室内チリダニアレルギー性喘息を対象に行った試験の速報結果。主要評価項目を喘息症状の改善度としていたが、プラセボに対する統計的有意差は得られなかった。安全性や忍容性に問題はなかったという。
 鼻炎症状の改善度を検証した第2/3相臨床試験では有効性の主要評価項目を達成しており、製造販売承認申請に向けて準備を進める。同剤の導入元のデンマーク・ALKアベロ社によると、6~10カ月内に申請する予定。
 TO-203は舌下錠だが、同様の効能効果で開発した注射剤「TO-204」、室内塵ダニのアレルゲン検査薬「TO-205」は昨年末に承認申請した。
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乳幼児の便秘が流行?

2014年06月18日 07時11分57秒 | 小児科診療
 季節労働者という傾向のある小児科では、暖かい季節になると途端に患者数が減ります。
 当院でも閑古鳥が鳴き始めました。
 日頃アレルギーなどの悩みを抱えている方、漢方治療に興味のある方、受診のチャンスですよ~。
 時間があるのでゆっくりじっくり説明できます(苦笑)。

 そんな中、昨日は幼児便秘の相談がやけに多い一日でした。
 便秘が流行っている・・・(ウソです)。
 「ウンチが出なくてつらそうなのでを何とかして欲しい」と5人以上来院し、お腹をさわると石のように硬いウンチが触れるのです。
 よくぞここまでため込みましたね、とヘンに感心するほど。

 便秘の初期治療は、まずたまっているウンチを出して直腸を空にすることです。
 来院された患者さんには浣腸を試みますが、巨大な便の塊は浣腸してもなかなか出ず、指でほじる(摘便といいます)とやっと出る例もまれではありません。その間、子どもはお腹と肛門が痛くて泣き叫び続けます。
 乳幼児にしてすでに切れ痔のつらさを味わう不幸。

 近年、便秘の相談が増えてきたので、先日プリントを作り、説明しながら配布しています。
 ポイントは、
・治療でウンチをためない状態を最低2週間続ける。
・その後も治療をすぐに止めないで通院し、数ヶ月から数年は必要と腹をくくる。
・いずれは食生活を含めた生活習慣を変えることで薬を減らしていく。

 などでしょうか。

 より詳しく知りたい方は、こちらを御参照ください。
 子どものお腹の専門医の先生方が「子どもの便秘診療ガイドライン」を昨年作ってくれました。総ページ数74の力作・労作で、こちらは医療者向けですね。
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全仏オープン、ナダル5年連続9度目の優勝

2014年06月12日 21時18分25秒 | テニス
 2014年の全仏オープンが終わりました。
 女子はシャラポアが2度目の優勝、男子はナダルがグランドスラムを狙うジョコビッチとの死闘の末、5年連続9度目の優勝。
 なんと彼は、全仏オープン66勝1敗(唯一の負けは6年前のソダーリング戦)。
 生涯グランドスラム14勝となり、歴代2位のピート・サンプラスに並びました。



 期待された錦織君は予選から勝ち上がったクーリザンに無念の初戦敗退。
 彼は昨年までとはひと味違うレベルの高いテニスをしていましたが、1セット目をタイブレークで落とすと気持ちが切れてしまったのか、ショットに切れがなくなり撃沈。体の故障もあったようです。
 コーチのマイケル・チャンは歯がゆい表情。
 体調を整え、6月末に始まるウィンブルドンでの奮闘を期待したいところです。

 四強の一角、フェデラーも不調ではありませんでしたが、ショットの切れや伸びが全盛期からみると見劣りすることは否めず、途中で姿を消しました。マレーは準決勝でナダルに敗退。

 それにしても男子決勝は“死闘”と呼ぶにふさわしい、凄まじい試合でした。

 ナダルとジョコビッチ、二人とも世界最高の技を出し切り、体力も使い果たした戦い。
 精密機械のようなジョコビッチのショットがラインを割る。
 ナダルがプレーの合間に苦しくて動きが止まる。
 長いラリーで息が切れた選手に次のプレーを急かせる審判が酷に思えました。
 そんな中、最終ゲームの前にスタンドにウェーブが起こりました。
 二人の選手を少しでも休ませようとする観客の気遣いにも思え、主審も知らんぷりしてあえて止めずに流したことが心憎い演出に見えました。

 表彰式のプレゼンテーターは往年の名選手ビヨルン・ボルグ。
 私の世代のヒーローです。
 全仏オープンを5回制した彼が最初に優勝したのはなんと40年前・・・光陰矢のごとし、自分も年を取るはずだあ・・・。

 表彰式の際、準優勝のジョコビッチに対する拍手が鳴り止まず、彼は男泣きしていました。
 優勝者のナダルも泣いていました。
 
 胸の熱くなる、記憶に残る戦いとなりました。
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今年のホタルは・・・

2014年06月11日 06時36分37秒 | 日記
ホタルの季節
「今年もそろそろかな・・・」とふと思い立ち、昨夜近所の川へ出かけました。いましたいました。淡くはかない蛍の光が舞っています。数もそこそこで、少なかった昨年のピーク時と同...


昨年の日記を読んで、地元の里川に昨晩行ってみました。
残念ながり、ホタルは飛んでいませんでした・・・。

梅雨の大雨の影響で増水し、濁流になっています。
このせいなのか?

実はもっと気になることがあります。
里川の護岸工事に伴い、一部の草が刈られているのです。
これじゃあ、ホタルの住処が無くなってしまうのでは? と密かに危惧していました。

どうか、今年も光る姿を見せて欲しい。
毎日でも通うつもりです。

<追記>
6/13:ホタルは確認できず。
6/17:ホタルは確認できず。
6/21:ホタルは確認できず。
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