徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

2010年ウィンブルドン始まる!

2010年06月27日 08時00分17秒 | テニス
サッカーのワールドカップで盛り上がる中、6月21日に静かに英国のウィンブルドン・テニス大会が始まりました。

1回戦にいろんなドラマが詰まっていました。

■ 錦織圭敗退;
 先日のフレンチ・オープンで肘の故障からの復活を遂げ、今大会はワイルドカード(主催者推薦)で出場するに至ったエア・ケイ。なんとランキング1位のラファエル・ナダルとの対戦です。
 結果はストレート負けで、試合を左右する重要ポイントでの集中力はトップに及びませんが、ストローク戦は十分互角に戦えていました。
 一昔前は「出場することに意味がある」程度だった日本のレベルも、徐々に上がってきたんだなあ、と感心した次第です。

■ クルム伊達敗退;
 フレンチ・オープンでトップ選手のサフィーナを退けた伊達選手。
 今回はフルセットまでもつれ込んだものの、相手選手の若さに押しきられた印象でした。
 他の日本の女子選手では、森田あゆみともう一人が初勝利を挙げましたね。39歳の伊達選手に頼っていてはいけません(苦笑)。

■ フェデラー危うし!
 フレンチ・オープンでソダーリングに屈し、ランキング2位へ落ちたフェデラー。ウィンブルドンでも1回戦から格下のファージャというコロンビアの選手に苦戦しました。大丈夫かなあ。
 「あ、今日はフェデラーの1回戦だ。どうせ楽勝だろう・・・」と寝る前にTVをつけると、セットカウント0-2、ゲームカウント4-4、自分のサービスゲームなのに0-40のトリプルブレイクポイント、という絶体絶命のスコアがそこにありました・・・絶句!
 「フェ、フェデラーが1回戦で消える!?」
 眠気が覚めてしまいました。
 しかし、それから思うように動かない体を奮い立たせてフェデラーが奇跡の逆転劇を演じました。
 最終セットこそ6-0で取りましたが、第4セットまでは体が重そうでフットワークも悪く、一方、相手のファージャのリターンやストロークは面白いようにビシビシ決まり、ホントに危なかったですね。
 あと、ファージャの「勝ちビビリ」にも助けられました。
 「フェデラーに勝てるかもしれない」というプレッシャーがファージャのテニスを硬直化し、体が動かなくなってミスが増えていくのが手に取るようにわかりました。こうなれば百戦錬磨のフェデラーに分があります。
 ランキング上位と下位の差が出たゲームでした。

■ テニス史上試合時間最長記録が生まれる!
 「男子単1回戦で3日がかりとなった11時間5分のテニス史上最長試合は第5セットの59-59で再開した後の20ゲーム目で決着し、ジョン・イスナー(米国)がニコラ・マユ(フランス)に6-4、3-6、6-7、7-6、70-68で勝った。
 人間の限界を超え、すべてを出し尽くした665分だった。69-68で迎えた第138ゲーム、イスナーのバックハンドショットがマユの横を抜け、男子単1回戦で3日越しの“マラソンマッチ”がついに終了。テニス史を塗り替える激闘に惜しみない拍手が降り注ぐ中、11時間5分を戦い終えた2人はネット越しに抱き合った。
 3日目も1時間ほど熱戦を繰り広げた。勝ったイスナーは「少しだけ疲れたね」とポツリ。敗れたマユは「これ以上ない戦いだった」とこぼれ落ちそうな涙をこらえた。
 総ゲームは183を数えた。1969年大会で記録した単史上最多の112と、73年に国別対抗戦、デ杯の米国-チリの複で記録したテニス史上最多の122を軽く上回った。
 試合時間の大会最長記録は89年の5時間28分で、2004年全仏オープンで記録した史上最長の6時間33分も大幅に超えた。2人はスコアボードに「70-68」と表示された横で記念撮影。後世に語り継がれるであろう死闘の証を残した。」(以上、サンスポの記事より)

・・・永遠に続くと思われた第5セットでした。勝利したイスナーは翌日の2回戦はボロボロで負けてしまいました。

 ウィンブルドンは格式が高いと云われて久しいのですが、確かに先日終了したフレンチ・オープンと雰囲気が違います・・・どこが違うのか考えてみたら、審判がネクタイをしている(フレンチオープンはポロシャツなので街を歩いているおじさんみたかった)、コート内にスポーツ・ブランドのロゴCMがない(フレンチオープンは野球場みたいにロゴだらけ)など、ウィンブルドンの伝統を感じました。
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総合診療医『ドクターG』

2010年06月26日 23時17分12秒 | 小児科診療
NHK-BSで最近始まった番組です。

今注目を集める「総合診療医」という分野。
「この症状の時は何科にいったらいいの?」という患者さんの窓口になる科です。

番組形式は、日本全国から指導的立場にある有名な総合診療医が研修医相手にカンファレンスを行うというもの。
毎回症例を呈示し、最終的に正しい診断名に導びいていきます。
斬新であると共に、「これ、医療関係者向けでは?」と勘違いするほどの専門性も垣間見えます。
白状すると、中堅医師である私にも「この患者さん、一体何の病気?」と惑う症例もありました。
こんな番組、一般向けに放映していいんだろうか・・・医者の手の内がわかってしまう(苦笑)。

何回か拝見しましたが、一番印象に残った指導医は藤田保健衛生大学の山中先生。
真面目そうで、穏和な雰囲気で、ニックネームが「スマイリー山中」。

先日見た番組の中で、研修医に贈る言葉として「私は『今日、一人の患者さんを幸せにしよう』と心がけて診療に臨んでいます。すると、自分も幸せになれるのです。」と宣いました。
なんて素晴らしい先生!
この言葉、座右の銘にさせていただきます。
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表参道~明治神宮を早朝散歩

2010年06月20日 22時58分58秒 | 日記
所用で東京に宿泊した翌朝、まだ人混みのない東京を散歩しようと思いつきました。

8時に表参道駅で下車し、ゆっくりと原宿駅方面へ向かいました。
ケヤキ並木の両側にデザイナーズブランドの店舗が並び、右手には表参道ヒルズや復活再生した同潤会アパート。

見ると、表参道ヒルズ前の歩道で若い女性がゴミ拾いをしています。
一人ではありません。総勢10人以上。
木から落ちたヤニをチャッカマンで焼いているヒトもいました。
(あ、ボランティアで掃除をしてるんだ・・・)
自分たちの街は自分たちでキレイに管理する、という若者の心意気を感じ、うっとうしい梅雨空の下、晴れ晴れした気分になれました。

さて、ホントの目的地は明治神宮。
初めての訪問です。
目的は参拝ではなく、鎮守の森の木々を見て触れること。
広々とした参道の両側には、クスノキを中心に、立派な枝振りの大樹が緑のトンネルを造って包み込んでくれます。
歩く人たちが小さく見える・・・。

いくつかの鳥居をくぐり抜けると(いったいいくつあるんだろう?)、境内に辿り着きました。
偶然、結婚式の行列に出くわしました。
ああ、こんな本格的な神前式もあるんだあ(経験してみたかった!)。
厳かで華やかな、雅の世界を垣間見たよう。

参拝者には外国人も多いのですが、不思議とうるさくありません。
大声でまくし立てるヒトはおらず、ささやき声が聞こえてきます。
寺院の「観光」空間ではなく、神社の「祈り」空間を敏感に感じ取っているのでしょうか。

拝殿の手前に、御神木の大きなクスノキが2本あります。
いずれも樹勢が盛んで新緑が瑞々しい。
右手のモノは周囲をたくさんの絵馬でぐるりと囲まれています。
左手のモノは2本で一対、しめ縄が張られて「夫婦クス」と命名され、賽銭箱が用意されています。
駒札には「夫婦円満」の御利益があると記されていました。
樹木そのものに賽銭を投げて願をかけるなんて、珍しい。

拝殿の奥の本殿はほとんど見えませんでした。
どんな造りになっているのか、興味があったのですが・・・残念。

明治神宮は明治時代に造られた歴史の浅い神社です。
私は神話に出てくる昔の神様を祭った神社の方が好きですが、東京に広大な森を残すだけでも大きな意味があると思います。
心が疲れたとき、癒してくれる空間です。

帰り道の途中、若いカップルが鳥居の外に出るタイミングでおじぎをして楚々と去っていくのを見かけました。
ちょっと、驚き。
日本人の奥ゆかしさを若者に感じた朝の散歩となりました。
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ナダル完全復活!

2010年06月07日 06時16分05秒 | テニス
テニスのフレンチオープン最終日、男子決勝はラファエル・ナダルとロビン・ソダーリングというカード。
昨年、4連覇中だったナダルの快進撃を止めた男、ソダーリングとの因縁の対決です。
昨年と違うところは、ナダルが膝の怪我を克服してフィジカル面では万全となり、一方のソダーリングも4回戦で世界ランキング1位のロジャー・フェデラーを退けての決勝進出と破竹の勢いがあります。

楽しみな一戦でした。

結果はナダルのあっけないストレート勝ち。
ソダーリングの調子は決して悪くはなかったのですが、ナダルのテニスが勝りました。

ナダルのテニスとは・・・どんなボールにも食らいついて返球してくるので、相手はより厳しいコースにシュートボールを打ち込まざるを得なくなります。しかし、それは同時にミスのリスクがつきまとう高度なプレーを要求されることであり、攻め切れれば勝利を手にすることができますが、そのテンションを試合中維持し続けるのはトッププロでも難しい。

ソダーリングは単発では彼らしい剛球をコーナーに決めても、やはり全てのラリーにそれを要求するのは無理でした。
「どうしてよいかわからない」といいたそうな表情をすることも。
でも昨年はナダル、今年はフェデラーを倒した実力・実績は素晴らしく、次世代を担う選手の一人に成長したことを印象づけました。

ナダルには土臭いクレーコートが似合います。
なんとなく「もぐら」のイメージがあるのは、私だけ?
(サンプラスは「とかげ」のイメージがありました)

優勝を手にしたナダルは、フェデラーを抜き去り世界ランキング1位に躍り出ました。
次はウィンブルドン。
是非、フェデラーとの決勝を見たいものです。
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