といって受診する患者さんが後を絶ちません。
でも、実際に血液検査(特異的IgE抗体=ラスト)するのはそのうち数割程度。そのからくりを説明します。
実はみなさんが思っているほど食物アレルギーの検査は役に立たちません。
つまり『ラスト検査陽性=食べて症状が出る』とは限らないということ。逆にある食べ物のラスト陰性でも食べて症状が出ることもあり、やっかいです。
なので、兄弟や親がアレルギー体質だからまだ症状はないけど心配なのでこの子も調べて欲しい、という方にはお勧めしません。
だって、ラストがいくつも弱陽性に出たらどうします?
症状がなくても全部制限するんですか?
・・・10年以上前までは私も患者さんの希望通り検査していたのですが、結果に振り回されて家族がノイローゼになってしまう例を何件か経験してから対象を絞るようになったのでした。
それから、「保育園(あるいは幼稚園)で検査結果を提出するよう云われた」と来院する方もいます。
食べても無症状なら「検査は必要ありません」とお断りしています。
食べるとじんましんなどの皮膚症状が出る場合は、未検査なら行いますし、すでに診断が付いていればやはり行いません。
それでもなお希望される方には「医師が不必要と判断した検査を希望する際は自由診療(つまり費用自己負担)になりますがよろしいですか?」と説明します。強要されるようなら保育園・幼稚園が費用を負担すべきかもしれませんね。
昨年から「食物アレルギー連絡票」が公的につくられ、その内容は必ずしも検査を必須としていないので便利になりました。
乳児期発症の食物アレルギーは、その半分以上が3歳くらいまでに治ることがわかっています。でも無症状となった3歳時点で検査をしてもまだ陽性のことが少なくないのです。検査が陽性だからという理由だけでずっと食事制限しているのは間違いです。
食物アレルギーについてさらに知りたい方は、当院HP「食物アレルギーについて」をご参照ください。
それから、ダニやスギの検査を希望される方もいらっしゃいます。
喘息や花粉症の症状が出る方は当然行っていますが、「何となく心配だから・・・」という方にはお勧めしていません。
驚くべきデータがあります。
・1歳前後の乳児を対象に卵白のラスト検査すると3~4割が陽性。
・小学1年生を対象にダニ・スギのラスト検査をすると3~4割が陽性。
なんということでしょう!
当然ですが、その3~4割の子どもたちがみなアレルギー症状を有するわけではなく、治療が必要な患者さんはほんの一部です。残念ながら国民の3~4割がアレルギー予備群という時代になってしまったのですね。
以上の理由から、当院では患者さんの生活上あるいは診療上役に立つ場合のみ検査をしている次第です。
真実は「検査結果」ではなく「症状」です。
でも、実際に血液検査(特異的IgE抗体=ラスト)するのはそのうち数割程度。そのからくりを説明します。
実はみなさんが思っているほど食物アレルギーの検査は役に立たちません。
つまり『ラスト検査陽性=食べて症状が出る』とは限らないということ。逆にある食べ物のラスト陰性でも食べて症状が出ることもあり、やっかいです。
なので、兄弟や親がアレルギー体質だからまだ症状はないけど心配なのでこの子も調べて欲しい、という方にはお勧めしません。
だって、ラストがいくつも弱陽性に出たらどうします?
症状がなくても全部制限するんですか?
・・・10年以上前までは私も患者さんの希望通り検査していたのですが、結果に振り回されて家族がノイローゼになってしまう例を何件か経験してから対象を絞るようになったのでした。
それから、「保育園(あるいは幼稚園)で検査結果を提出するよう云われた」と来院する方もいます。
食べても無症状なら「検査は必要ありません」とお断りしています。
食べるとじんましんなどの皮膚症状が出る場合は、未検査なら行いますし、すでに診断が付いていればやはり行いません。
それでもなお希望される方には「医師が不必要と判断した検査を希望する際は自由診療(つまり費用自己負担)になりますがよろしいですか?」と説明します。強要されるようなら保育園・幼稚園が費用を負担すべきかもしれませんね。
昨年から「食物アレルギー連絡票」が公的につくられ、その内容は必ずしも検査を必須としていないので便利になりました。
乳児期発症の食物アレルギーは、その半分以上が3歳くらいまでに治ることがわかっています。でも無症状となった3歳時点で検査をしてもまだ陽性のことが少なくないのです。検査が陽性だからという理由だけでずっと食事制限しているのは間違いです。
食物アレルギーについてさらに知りたい方は、当院HP「食物アレルギーについて」をご参照ください。
それから、ダニやスギの検査を希望される方もいらっしゃいます。
喘息や花粉症の症状が出る方は当然行っていますが、「何となく心配だから・・・」という方にはお勧めしていません。
驚くべきデータがあります。
・1歳前後の乳児を対象に卵白のラスト検査すると3~4割が陽性。
・小学1年生を対象にダニ・スギのラスト検査をすると3~4割が陽性。
なんということでしょう!
当然ですが、その3~4割の子どもたちがみなアレルギー症状を有するわけではなく、治療が必要な患者さんはほんの一部です。残念ながら国民の3~4割がアレルギー予備群という時代になってしまったのですね。
以上の理由から、当院では患者さんの生活上あるいは診療上役に立つ場合のみ検査をしている次第です。
真実は「検査結果」ではなく「症状」です。