徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

待合室のBGM

2007年10月21日 22時50分45秒 | 小児科診療
 院内待合室にスピーカーを取り付けてBGMを流そうと計画中です。
 音楽には少しコダワリがありますので、有線放送に頼りたくない・・・いろいろCDを購入して検討しました。
 実は私、音楽CDを数千枚所有するマニアです。
 ジャンルはジャズを中心に、クラシックからシンセサイザー、民族音楽まで何でもあり。
 でも、ヒーリング系の音楽はその昔ウィンダム・ヒルの洗礼は受けましたが、最近の流れには疎いです。
 
 子どももお母さんもゆったりと過ごせて、包まれるような安心感を与える音楽はないかなあ。
 はやりオルゴールが良いですね。
 でも、安物の合成音はつまらない。
 清里の萌木の村にある「Hall of Halls」系は本物の音。聴いていてクオリティの高さを感じます。
 小樽のオルゴールも集め始めました。

 それから、自然音を用いた音楽もたくさん聴きました。
 その中でも、鳥の鳴き声に音楽を乗せたダン・ギブソンのCDが耳に心地よい。
 朝、さわやかな気分にしてくれそうです。

 それからそれから、忘れてならないのが「ウィンダム・ヒル」。
 レーベルの歴史は20年位二なりますが、私は設立当初から聴いているファンです。
 ジョージ・ウィンストンのコンサートへも行きました。
 社長でもあるギタリストのウィリアム・アッカーマンのコンサートも是非一度聴いてみたいなあ・・・と思っていたらもうレーベルは無くなったしまったらしい。ショック!
 ネット・オークションでウィンダム・ヒルのCDは入手可能なので、買いまくりました。
 やはりクオリティが高いことを実感します。

 二胡の音色もいいですね。
 東洋的なゆったり感があります。
 大河をゆらゆら流れていくような・・・。
 西洋の曲を取り上げたものは、媚を売っているようで馴染みません。

 オカリナも演奏者と曲を選べば使えそうです。
 脱線しますけど、オカリナで有名な宗次郎は私が以前勤務した病院で「まかない」として働いていた時期があるそうです。
 下積み時代ですね。
 この界隈で有名な「火山のオカリナ」も手に取ったのかなあ。

 シンセサイザーの喜多郎もヒーリング系に入るのかな?
 NHKのシルクロードで有名になる前から好きでレコードがすり切れるほど聴き込みました。
 ファーストアルバムの「天界」の頃はインドでヨガの修行をしたとか、変人扱いで「マインドミュージック」と解説に記されていました。

 今はやりのオムニバスのヒーリングCDはインパクトがあるものの、すぐに飽きてしまいますね。
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喘息の診断時期について

2007年10月20日 15時23分34秒 | 小児科診療
 秋は喘息のハイ・シーズンです。
 今まで「喘息」と言われたことはないけれど、経過から怪しい患者さんがたくさん来院します。
 ゼーゼー肩で息をして呼吸が苦しそうな例ではこちらが指摘しなくても家族が喘息と認識していますが、呼吸困難を伴わず痰がらみの咳がダラダラ続く様な例では診断が難しい。
 そして「この子は喘息です」と宣告すべきかどうか・・・そのタイミングを上手く計るのはさらに難しい。

 早めに診断名を言う傾向の小児科医と、「喘息の気があるかなあ」と徐々に認識させて母親が腹をくくった頃に宣告する小児科医と・・・私は後者ですね。 一応アレルギー学会認定専門医の経験から言いますと、母親の危機感が乏しいときに宣告するとパニックになり、診療がスムースに行かなくなるケースがままあります。
 慢性疾患と認識してもらい、これから長期的展望に立って治療計画を組み立てる必要がある場合は積極的に診断します。
 たまにゼーゼーするくらいで、その都度十分な治療をすればいいかな、という例では宣告して脅すことなく様子をみています。
 目安となる頻度は、一月に1回エピソードがあるかどうか。
 一月に何回もゼーゼー怪しいエピソードがあれば、呼吸困難がハッキリしなくても定期予防治療の適応です(これは小児喘息ガイドラインの基準でもあります)。

 2歳未満の乳児は風邪を引くとゼーゼーしやすい傾向があります。
 冬に流行る「RSウイルス」という風邪に罹ると喘息でなくてもゼーゼー苦しそうになります(急性細気管支炎といいます)。
 今年は9月からこのRSウイルスが小流行し、何人か病院に紹介して入院治療をしました。そう、この病気は抗喘息薬も、抗生物質も効かないのです。

 赤ちゃんの喘息の診断は難しい。
 ガイドラインでは「3回ゼーゼーするエピソードがあったら暫定的に喘息と捉えて診療を勧めましょう」というスタンスを取っています。このうち本当の喘息は何割くらいかなあ・・・私の印象は1-2割ですね。

 赤ちゃんのゼーゼーは治療も難しい。
 抗喘息薬が効かないのです。
 なぜかというと、喘息の薬は気管支の痙攣を解除する作用により症状を和らげますが、赤ちゃんの未熟な気管支には筋肉が少ないのです。むしろ痰(気道分泌物)で苦しくなるのですね。
 抗喘息薬で効果が得られない場合は、私は漢方薬を使います。
 飲んでくれるかどうかが一つのハードルですが、思った以上に効果が得られることがあります。
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漢方の威力

2007年10月19日 21時42分07秒 | 小児科診療
 私は小児科医を20年ほどやっています。15年は西洋医学オンリーで診療してきました。
 漢方薬に興味を持ち始めたのは約5年前。
 ある漢方セミナーで飲んだ煎じ薬がビックリするほどの効果があり、その後自分の愛用薬になりました。
 その後、生理痛、変形性質関節症など身内に試してこれも効果あり。
 味を占めて患者さんにも少しずつ処方するようになりました。
 下記のような場合で本人・ご家族が困っている時に「漢方薬を試してみますか?」というスタンスです。

【西洋医学の治療では限界を感じる場合】
・軟膏治療と内服薬を用いてケアしても良くならないアトピー性皮膚炎
・熱性けいれんが起きるので気管支拡張剤を使いづらい気管支ぜんそく児
・アレルギー性鼻炎や花粉症の薬で眠くなって困る患者さん(私自身も使ってます)

【西洋医学では手が出せない分野】
・赤ちゃんの鼻づまり
・泣き入り引きつけ
・夜泣き
・夢遊病
・多汗症;西洋医学では「神経ブロック」という特殊な治療法しかない。
・おなかをよく痛がる子ども;食が細く、線が細く、便秘がちによく効きます
・扁桃炎を繰り返す子ども;西洋医学では抗生物質でコントロールできなければ手術になってしまう

【小児科分野ではないけれど身内やスタッフで有効だった場合】
・月経困難症:婦人科へいくと「ピルを飲みますか」としか言われない。
・リン酸コデイン(麻薬性鎮咳剤)でも効かない百日咳の咳
・喉が枯れる風邪の咳
・頑固な便秘で下剤を使うとおなかが痛くなって困る
・授乳中のお母さんの花粉症(西洋医学の薬は皆「授乳中はダメ」と書いてある)

 などに使用して効果を実感した患者さんに喜ばれています。

 最近のヒット;

・その1:
 「しもやけ」に10年以上悩む若き女性に「しもやけの特効薬」と言われるエキス剤を試し始めたら、何をやっても冷たかった足先が2日目でほんのり暖かく触れるようになった例。このまま行けばしもやけにさよならできるかもしれない・・・。
・その2:
 手のひらがいつもwetで夏になると手のひらの皮がむけたり水泡ができてかゆくなる「多汗症」の子ども達に「オウギ」という生薬の入ったエキス剤を使用したところ、ご両親もビックリするほどよくなった数例。「汗包」とか「異形性汗疹」とかの診断名が付くこの病態は、西洋医学ではどうにもならず皮膚科に紹介してもよくならず、私自身困っていたので助かりました。

 これからも「あそこへ行くと怪しい薬を処方される」と言われない程度に取り入れていきたいと考えています。
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インフルエンザワクチン開始!

2007年10月18日 19時46分31秒 | 小児科診療
 今シーズンのインフルエンザワクチン接種を始めました。
 ふだんの予防接種枠では捌ききれないので、期間限定で木曜日午後(ふだんは休診)を特別枠にして毎年行っています。

 インフルエンザワクチンの料金について良く話題になります。
Q. 医院によって違うのはなぜ? 
A. 65歳以上の高齢者以外は任意接種(受ける受けないは個人の自由で補助金もない)ですので、料金は個々の医院が決めるのです。もし「この地域では一律○○○円」と申し合わせると「談合」として法律違反になります。

 当院では今シーズンの料金を1回一律3000円に設定しました。
 実は昨年は3500円、一昨年は4000円でした。本来は4000円が相場なのでしょうが、当院には兄弟で受診する家庭が多く、子だくさんのお宅は「4000円×2回×兄弟の人数分+お母さん・お父さん」と、とても高くなってしまいます。
 さらに、残念ながらインフルエンザワクチンの有効率は他のワクチンに比べて低いので、2回接種しても実際にインフルエンザに罹ってしまうと申し訳ない気分になり、年々なんとなく安くしてしまうのです。
 また、大人も子どもも1回目も2回目も同じ料金にしているのは会計窓口の混乱を避けるためです。
 医院によっては2回やる子どもより1回の大人を高く設定したり、1回目より2回目を安くしたり、いろいろ工夫されているようですが・・・当院はシンプルに3000円ポッキリ!

 本日はその初回です。45人ほど接種しました。
 開けてビックリだったのが、ほとんどが親子あるいは家族で予防接種に来たことです。
 それにしても、自分の番が終わって他の兄弟の番になると、痛さも忘れてみんなニヤニヤ冷やかすのが面白い。
 「おかあさん大丈夫?痛かった?」と気遣う子や「お父さん頑張れ~」とエールを送る子もいて、ホンワカ良い雰囲気でした。
 もちろん、泣き叫ぶ子どももいますけど、ね。
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「ミス・ポター」を観てきました

2007年10月14日 21時31分52秒 | 日記
 ピーターラビットの生みの親の半生を描いた「ミス・ポター」を観てきました。
 日曜の朝一番に映画館に出向くと・・・さすがに8:30では人影がまばら。席の予約もなんと私が最初。そしてまさかと思ったけど上映開始後も私一人の貸し切り状態・・・ビックリしました。

 映画は動物の絵を描くことが好きが少女が大人になり、童話作家として活動を始めるけどイギリスの貴族的な家風がハードルとなるというありがちなテーマで進みます。昔のイギリスでは妙齢の独身女性や職業婦人に対する世間の風当たりは今より強かった様子。
 いろいろな事があり、やがて売れっ子作家として家を出て田舎に家を購入して住み込み、創作活動とともに田舎の自然風景が「開発」という波に飲み込まれつつある現状にささやかな抵抗を始めます。

 主人公のポターは大志を抱いて目標に突き進む人物ではなく、自分の思うままに進んできたらこうなりました、という感じで描かれています。
 小津映画のように淡々とストーリーは進み、ほんわかしたぬくもりが残る秀作だと思います。
 婚約者となる男性がパーティーの夜に、オルゴールに合わせて不器用そうに歌を口ずさみながらダンスの手ほどきをし・・・そしてプロポーズする場面が素敵です。

 それにしても、欧米人の「ウサギ」に対する認識がわからない。
 この映画では「良き友人」として好ましく描かれていますが・・・ヨーロッパでは野うさぎを見かけると「おいしそう」と感じると聞いたことがあります。日本人はウサギを見ると「かわいい」と感じますけど。
 「オープン・シーズン」というアメリカのアニメ映画では動物の仲間にさえ入れてもらいない存在で、投げつけられるなどひどい扱いを受けていました。
 どれが本当なんだろう?
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連休明けの小児科は混雑

2007年10月09日 19時26分15秒 | 小児科診療
 ブログのテーマとは関係ない雑文が続きましたので、本業の方を。

 連休明けの今日は当院外来(小児科クリニック)が混雑しました。
 午前中は約80人、午後は約60人、合計140人弱の診察。ずっとしゃべり続けて医者の方もフラフラです。
 雑多な風邪に混じり喘息患者さんが多い一日でしたね。

 小児科は季節労働者のようなところがあります。
 8月~9月は閑古鳥が鳴いているのですが、10月から3月までは忙しくなります。
 そう、まさにこれからがハイシーズン!
 昨年は疲労がたまって自分が患者になってしまいました。今年は気をつけないと・・・。

 毎朝診察室にベストコンディションで座れるよう体調管理に気を遣っています。
 もともとお腹の弱い私は、開業した当初はアイスクリームを半年ほど口にしませんでした。下痢するのが怖いので。

 さあ、早く寝て明日に備えよう。
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運動会

2007年10月07日 20時14分16秒 | 日記
 地区の運動会へ行ってきました。地元の小学校の校庭で毎年やっています。
 長女がリレーの選手なのでカメラ係です。先日ヤマダ電機で購入した俗称「運動会カメラ」の18倍ズーム&高速連写(15コマ/秒)機能を搭載したネオ一眼レフを携えて、いざ出陣。リレーは残念ながら最下位でした・・・。
 でも、いろんな場面で高速連写機能を試せて有意義でした。パン食い競走とか、長縄飛びなんて一瞬の表情を捉えることができて後で笑えます。
 私の地元なので、運動会に行くと中学校の同級生や先輩後輩の姿がたくさん目に入ります。ちょっとした同窓会ですね。みなさん太ったり禿げたり・・・しっかり「おじさん」化してます。人のなり見て我が身を知るといったところ。まだ私は体型が変わってない部類に入るかなあ。
 あの当時(約30年前)に気になっていた女の子の姿を見かけたとき、眠っていた純な心がかすかに疼きました。今はしっかりおばさんなんですけど、ね。
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無料ホームページ終了!?

2007年10月05日 00時58分05秒 | 小児科診療
 「小児科診療余録」という名前で数年前から書きためたつれづれ日記が一瞬にして消滅していました。ちょっとショック!
 でも、まあいいか。
 これからも正規HPには書けない日々の雑感をつれづれに記していこうと思います。
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