徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

原発の怖さ~福島原発は序の口~

2011年03月28日 06時52分18秒 | 日記
 今回の東日本大震災では震災被害~津波被害~原発事故という三重苦が発生しました。
 原発に関するTVでのいろいろの報道、あるいはネット上の情報を見聞きする過程で、私の中に「六ヶ所村核燃料再処理工場」という施設の存在が漠然として不安とともに浮かび上がってきました。

 そこは日本中の原発から使用済み核燃料が集められ保管されている場所。
 しかし度重なるトラブルで本来の仕事(再処理)はまだ始まっていません。

 そこが直下型の大地震に見舞われたら?
 ・・・福島原発の比ではなく、日本全国はおろか世界が破滅するとさえ云われています。

 なぜそんなものを造ってしまったのか?
 人間のとどまることを知らない欲望の代償です。
 エネルギーをたくさん使って快適な生活を手に入れることを抑制できないのです。石炭・石油などの化石燃料を使い果たし、それでも足りないので原子力という”諸刃の剣”に手を出してしまいました。いや、間違いが起きたときは致命的なダメージを受けることを考えると”禁断の果実”という表現の方が適当かもしれません。

 大きく報道はされていませんが、今回の大地震の際にもトラブルが発生しています。

「2011年3月11日:東北地方太平洋沖地震により外部電源を喪失、非常用ディーゼル発電機2機で冷却水循環ポンプ等に給電したが、14日23時40分、ディーゼル発電機1機に不具合を生じたため停止して外部電源を使用、2時33分に給電が復旧した。残る1機も外部電源に切り替えた。また13日には使用済み核燃料の貯蔵プールの水約600リットルが溢れていたことなどが報じられた。」

 マスコミもなぜが大きく報道しません。
 これは、イギリスの同様の施設「セラフィールド核再処理工場」の事故当時と同じ雰囲気だそうです。
 臭いものにはフタをするということでしょうか。

 昨日「六ヶ所村ラプソディー」(監督:鎌仲ひとみ)をいうドキュメンタリー映画をDVDで見ました。
 当初「工場地帯開発計画」として買収された広大な土地に、いつの間にか核施設が建設され、日本全国から原発のゴミが集まるようになってしまった。
 住民の反対運動は(金と権力で)ことごとく切り崩され、現在は諦めムード。
 その流れを住民視線で淡々と追ったものです。
 一時は町民挙げての反対運動が盛り上がり、それを突破するために機動隊まで導入して強行したショッキングな映像もありました。

 みな、当時の政権を担当した自民党がやってきたことです。
 しかし「政治が悪い」と叫ぶだけでは解決しません。
 大量のエネルギーを望んだのは日本国民一人一人なのですから。

 人類は誤った方向に歩いており、それを止める自制力を失っているように見えます。
 大脳の主な機能は「本能を抑制すること」と医学生時代に習いましたが、果たして正しく機能していると云えるのか疑問です。

 原発問題を将来的に解決していく方法は、天然エネルギーの利用(ソーラー発電、風力発電、水力発電、波力発電・・・)と、その産生量に見合ったエネルギー消費の抑制しかありません。

 人類に可能でしょうか?

 日本では福島原発以後、各地域の原発で点検や災害訓練が盛んに行われています。
 日本の発電所が産生する全エネルギーのうち原発が占める割合は30%。
 単純計算で現状の3割節電すると原発を停止できるはず。
 しかし関東地方のように節電~計画停電を行い、原発を停止しようという動きは皆無ですね。

 日本列島が他国に比して光々と輝いている人工衛星写真をご覧になったことがあると思います。
 その写真を見たとき、「この状況がずっと許されるはずはない」と私は直感したことを覚えています。
 現在同じ人工衛星写真を撮ると・・・東北地方は暗くなり、関東地方はまだら状になり、しかし西日本は光り続けているのでしょう。

 日本国民全員が痛みを分かち合う、という言葉がむなしく聞こえます。
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新型インフルエンザは季節性へ

2011年03月28日 06時22分10秒 | 小児科診療
 2009年登場し世界を席巻した新型インフルエンザは、この4月から季節性インフルエンザと同等の扱いに格下げされ「新型」とは呼ばないようになることが決まりました。
 今シーズンも新型がそれなりに流行しましたが、初年度に問題視された「重症肺炎」「喘息患者の重症化」は話題になりませんでしたね。
 臨床現場でも、重症度は季節性と同程度という印象を持ちました。

■ 新型インフルエンザ、今後は「新型」扱いはせず 厚労省
2011年3月18日(朝日新聞)
 2009年に流行した新型の豚インフルエンザについて、厚生労働省は18日、今年4月以降は感染症法上の「新型」とはみなさず、例年の季節性と同じ扱いをすることを決めた。今後は「インフルエンザ(H1N1)2009」と呼び、季節性インフル対策として、全国500カ所の医療機関で入院患者の動向を調べる。
 14日の感染症部会で専門家が議論する予定だったが、東日本大震災の影響で部会が中止となり、その後の持ち回り審議で結論を得た。
 新型インフルは、世界保健機関(WHO)が、メキシコや米国での発生を確認したことを受け、09年4月28日、舛添要一厚労相(当時)が国内での発生を宣言した。若年者への感染の割合が多く、季節はずれの8月に流行入りし、11月にピークを迎えた。終息するまでに約2千万人の患者が感染したと推定される。
 感染症法上で「新型」とみなされたことで、ワクチンの緊急輸入などの対策がとられた。また、すべての医療機関に重症、死亡者の報告などを求めていた。
 今シーズン(10~11年)のインフルは、(1)12月に流行入り、1月にピーク(2)複数のウイルス型が混在(3)各年齢層で感染(4)推計患者数は約962万人(3月10日現在)で、例年と同様の傾向を示した。このため、季節性との違いはないと結論づけられた。
 今後は、省令を改正し、流行期に全国の定点医療機関500カ所で入院患者の動向を調べる制度を始める方針。
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乳児に水道水は安全か?

2011年03月27日 19時41分31秒 | 小児科診療
 今回、関東地方でも水道水から放射性ヨウ素が検出され「乳児のミルクには使用できない基準」とニュースで報道後、ミネラルウォーターが店頭から消えました。
 発展途上国で母乳栄養率が高い理由の一つに「清潔な水が手に入らないから」と云われてきたことが実感できました。
 いろんな考え方があると思いますが、小児科学会が出した見解を紹介します。

■ 「乳児、水道水避けるより水分補給優先を」 小児科学会の見解
2011年3月26日(朝日新聞)
 東京都や栃木県などの水道水から国の基準(1キロあたり100ベクレル)を上回る放射性ヨウ素が検出され、母親に不安が広がっているため、日本小児科学会など3学会は24日付で、水道水を飲んでも健康に影響を及ぼす可能性は極めて低いとする共同見解を発表した。脱水症状の方が危険が大きいとして、「水分補給を優先して」と呼びかけた。
 見解では「この基準は、放射性ヨウ素を、月単位または年単位で飲み続けた場合に危険性がある時の数値だ」としている。むしろ水を控える方が乳児には危険だという。
 学会は見解のなかで四つの指針を示した。
1)母乳で育てていれば、母親は特に食事を制限せず、母乳を続けてほしい。
(2)粉ミルクなどでミネラルウオーターを使う場合は、煮沸した後、適温にして使う。外国産などミネラルを多く含む硬水は乳児の負担になる可能性があり、水道水の方が安全
(3)離乳食を食べられる乳児は、離乳食からも水分補給できるので、粉ミルクの量を減らしても問題ない
(4)粉ミルクのみの幼児で代わりの水が確保できないなら、水道水を使ってほしい


★ 原文はこちら
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「サトワより祈りを込めて」~ウォン・ウィンツァン ピアノソロ~

2011年03月27日 19時24分51秒 | 日記
 東日本大震災に心を痛めたウォン・ウィンツァンさんがライブで癒しの演奏をネット上で公開しました。

 2夜分を下記から聴くことができます。

♪2011/03/25 part1 ☆「九寨溝」より

♪2011/03/25 part2 ☆「フレグランス」より

♪2011/03/24 part1 ☆童謡集

♪2011/03/24 part2 ☆リクエスト集 /

 私は彼のファンで、発売されているCDのほとんどを購入しています。
 お気に入りは「Moon Talk」と「Behind the Forest」。
 彼のソロ・ピアノを聴いていると、ざわついた心が水底に沈んで沈静化していくのです。
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被災地での食物アレルギー対応-2

2011年03月27日 19時22分50秒 | 小児科診療
 関連記事を追加紹介します。国や自治体は食物アレルギー児の対応まで手が回らない状況であり、NPOや専門学会の活躍が目立ちます。

■ 被災地に届かない アレルギー対応食品 避難所配給へ整備必要
2011年3月27日:中日新聞
支援団体「子どもに注意を」
 東日本大震災の避難所に食物アレルギー患者に対応する食品を届けられず、支援団体が苦慮している。対応していない乾パンやミルクを摂取すると、湿疹やぜんそくが出て、最悪死に至る恐れもあるが、ほとんどの自治体は対応食品を支援物資として受け入れていない。東海地震に向け、浜松市の支援団体は行政や市民にアレルギーに対応した防災体制を築くよう求めている。
 「必要な人に全然届いていない」。NPO法人「アレルギー支援ネットワーク」(名古屋市)の栗木成治理事は焦りを隠せない。
 同団体は東日本大震災の発生直後、被災した自治体がアレルギー対応食品の支援物資を受け入れていなかったため、関係団体や企業に働き掛け、宮城、岩手、福島の3県に集積所を設置。卵や小麦を使っていないアルファ化米や粉ミルクなど対応食品の受け入れと配達の拠点とした。
 栗木理事らは地元のボランティアら約20人と車やバイクで避難所で対応食品を配る一方、集積所に直接受け取りに来る人に提供を続ける。
 だが被災地は広大で民間団体で配達するには限界がある。栗木理事によると、何らかの食物アレルギーがある人は全国平均で2~3%、都市部で5%。約24万人の今回の避難者のうち5000~1万数千人がアレルギー患者という計算になる。「アレルギー対応の食品を配っていることも、避難住民に知られていない」と頭を悩ます。
 浜松アレルギーの会(旧浜松アトピーの会)の沢柳京子代表は阪神大震災や新潟中越地震での活動から「アレルギーを持つ人への物資配給の仕組みを行政が作らないといけない」と、再三指摘してきた。東日本大震災を受け、東海地震の防災体制により危機感を強めている。
 懸念するのは、子どもが両親と離れて避難生活を送るケース。アレルギーがある食品を自分で分からない子どももいる。同会は5年ほど前に「緊急時(災害時)お願いカード」を作成し、市役所や保健所を通じて配っている。親が子どもに摂取させてはいけない食品をカードに書き込み、携帯させることで、緊急時に周囲に注意喚起できる。
 沢柳代表は行政の対策が進まない現状から「避難所で市民が子ども一人一人にアレルギーがないかどうかを問い掛けることが必要」と呼び掛ける。


被災のアレルギー児に届け 学会、県から対応粉ミルク発送
2011年03月26日 岐阜新聞
◆岐阜大医師ら支援に尽力
 東日本大震災で被災したアレルギー児を支援しようと、日本小児アレルギー学会(理事長・近藤直実岐阜大学教授)が、牛乳アレルギー対応の粉ミルク、医薬品を被災地に届ける活動を始めた。アレルギー児にとって、アレルギー対応した粉ミルクや食品は生きていく上で欠かすことができない。同学会は「被災地で患者らが何を求めているのか情報を把握したい」としている。
 牛乳、卵、小麦など食物アレルギーがある子どもが、アレルゲンを除去していない食べ物を摂取すると、下痢やおう吐、発疹などの症状が表れ、血圧低下を起こしてショック状態になると死に至る可能性もある。「アレルギーの知識がないと、アレルゲン対応した粉ミルクや食品は支援物資から忘れられてしまう」と近藤理事長は懸念する。
 一方、被災地ではどの避難所にどれぐらいのアレルギー児がいるのか把握するのも困難な状況が続く。岩手県盛岡市のアレルギー児の親の会「盛岡アレルギーっ子サークル『ミルク』」の藤田美枝代表は「困っていても声すら上げられずにいる」と説明する。避難所を訪れ、声を掛けてはじめて名乗り出てくれる状態という。
 アレルギー支援ネットワーク(名古屋市)の災害担当責任者栗木成治さんは「自分たちよりも大変な被災者がいる中で、アレルギー患者たちは遠慮してしまっている。物資を届けるだけでなく、その先のケアも必要」と訴える。
 同学会では、第1弾の支援物資として19日にアレルギー対応の粉ミルク120缶を宮城県立こども病院に届けた。ぜんそく、気管支炎などを起こした時に用いる気管支拡張剤の医薬品も宮城県立こども病院、いわき市立総合磐城共立病院(福島県)、医療生協わたり病院(同)に送った。
 同学会で救援物資のとりまとめをした、岐阜大の寺本貴英小児科医は「必要なものが分かればできる支援も広がる。緊急時だからといって、アレルギー児に我慢させる状況がないようにしたい」と話している。
 同学会への連絡は電子メールsup_jasp@gifu‐u.ac.jp


東日本大震災 アレルギーの子供救援 大阪の専門商社、宮城へ対策食品
2011.3.24 産経新聞
 大阪市鶴見区のアレルギー用品専門商社「アレルギーヘルスケア」は、東日本大震災の被災地で入手困難になっているアレルギー対策食品を支援物資として送った。
 被災地の医師から要請を受けた。あわ、ひえ、きびを使ったクッキーをはじめベビーフード、スープなどのレトルト食品が、アレルギー性疾患患者らの支援団体「アトピッ子地球の子ネットワーク」を通じて仙台市と宮城県多賀城市の病院に運ばれる。
 岡田由佳社長は「アレルギーのために空腹でいる子のことを思うと胸が痛む。義援金を託してくれた人の思いも一緒に現地へ届けたい」と話し、自治体からの要請にも対応するという。
 問い合わせは(電)06・6969・5558。


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被災地での食物アレルギー対応

2011年03月25日 21時28分49秒 | 小児科診療
 災害が発生して避難所生活が始まるたびに食物アレルギー患者さんへの対応が問題となります。
 本日の新聞記事より:

■ アレルギー用食品援助を 炊き出し食べられない子も
2011.3.25(岩手日報)
 盛岡アレルギーっ子サークル「ミルク」(藤田美枝代表)は、県内の被災者でアレルギー専用のミルクや食べ物が手に入らず、困っている人の状況把握を急いでいる。藤田代表(27)は「心の余裕がなく、自ら名乗り出られない人もいる」と支援に当たる人の積極的な声掛けを呼び掛けている。
 食物アレルギーは鶏卵や乳製品、小麦、ソバ、エビ、落花生などが原因となり、じんましん、湿疹、嘔吐(おうと)、下痢などの症状が出る。
 アナフィラキシーショック(血圧低下などのショック症状で、生命を脅かす危険な状態)から死に至ることもあり、一般の救援物資や炊き出しだと一緒に食べられないことがある。
 同サークルは21日、NPO法人アレルギー支援ネットワーク(事務局・名古屋市、須藤千春理事長)のメンバーと約10人で沿岸の主な避難所を訪問。連絡先を書いたポスターや食物アレルギーが分かる紙芝居、対応食品を配布し、行政担当者や看護師、栄養士らに理解を訴えた。
 陸前高田市の第一中では、卵アレルギーのある7歳男児の母親が涙を流しながら食品を受け取ったという。
 藤田代表は「声を掛け、初めて悩んでいることが分かったお母さんもいた。悲しみやショックで名乗り出る余裕のない人もいる。周囲の人や支援者の人が気遣ってあげてほしい」と早急な情報提供を呼び掛ける。
 対応食品やミルクの無料配布、相談などの問い合わせは必要な物資、名前、連絡先を書き、同サークル(メール iwateallergy@gmail.com )か、鈴木亮さん090・7233・2736)へ。詳細はHP http://iwateallergy.migiue.jp/ で。


 他にも「アトピッ子地球の子ネットワーク」も活動しています。
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ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンは4月1日再開へ

2011年03月25日 06時37分27秒 | 小児科診療
 昨日厚労省で会議があり、停止状態のヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンが来月から再開されることになりました。ご希望により同時接種も可能です。

■ 小児用ワクチン、4月から接種再開 厚労省検討会
2011/3/24(日本経済新聞)
 小児用肺炎球菌用と細菌性髄膜炎などを起こすヒブ用のワクチンを同時に接種した乳幼児の死亡例が相次いだことを受け、厚生労働省の専門家検討会は24日、両ワクチンと死亡について「明確な因果関係は認められない」と判断した。同省は今月4日に両ワクチンの接種を見合わせていたが、来月1日から接種を再開する方針。
 専門家検討会は同時接種についても「安全性上の懸念はない」とした。だが重い心疾患など重篤な基礎疾患がある乳幼児に対しては死亡例もあったことから「単独接種も考慮しつつ、同時接種が必要な場合は医師の判断で実施する」と慎重な対応を求めた。
 海外では小児用肺炎球菌ワクチンでは10万回の接種で0.1~1人程度、ヒブワクチンでは同0.02~1人程度の死亡例があったという。
 両ワクチンは昨年11月に国が公費補助の対象としたため、同時接種するケースが急増した。小児用肺炎球菌は昨年2月、ヒブは2008年12月にワクチンの国内販売を始め、1月末までにそれぞれ約110万人、約155万人が接種した。


★ 厚労省の発表資料はこちら;
 「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について」

 当院では4月から予防接種枠を拡大する予定でしたが、ワクチン中止・大震災の影響で見合わせていました。希望者数が増加するようなら再検討します。
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被災地での感染症対策

2011年03月24日 21時34分28秒 | 小児科診療
 被災地でインフルエンザや嘔吐下痢の感染症が発生してきたことは前にも書きました。
 関連記事や対策を見つけましたのでアップしておきます;

被災地におけるインフルエンザの予防対策について(国立感染症研究所)

 被災地では通常の感染対策である咳エチケット(①)、マスク(②)、手洗い(③)、のうち②③が十分にできません。よって患者さんを隔離(④)することがメインになりますが、体育館などではそれもかないません。治療薬(⑤)も手に入らない状況では、途方に暮れてしまいます。
 事前にワクチンを接種することが有効ですが、おそらく接種済みなのはおそらく半分以下でしょう。一度発生してしまうと、拡大を防ぐのは困難を極めます。

被災地、六つの感染症に注意 ー支援者は持ち込まないでー

 六つの感染症とは、「急性下痢症」「インフルエンザ」「急性呼吸器感染症」「はしか」「破傷風」「創傷関連感染症」です。感染対策は前述の記事に準じますが、やはり①と④くらいしか方法がありません。なお、破傷風はヒトーヒト感染ではありませんので別格です。
 水やマスクが手に入るようになっても大きな集団生活では感染対策には限界があり、早期の対応が望まれます。

 外来者がある集団に病気を持ち込む、という話を聞くと、私はどうしても麻疹が持ち込まれたことによって壊滅的打撃を受けたアラスカの村を思い出します。新田次郎さんの「アラスカ物語」でも扱われている史実です。
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黄色い粉が降ってきた

2011年03月24日 21時22分55秒 | 小児科診療
 スギ花粉の飛散を山火事と勘違いして119番通報したというニュースは何回か聞いたことがありますが、今年は大量飛散だけあって「黄色い粉が降ってきた」との通報が相次いだというニュースが流れました。自身による原発事故と重なり、放射能と関係あるのでは? と不安になる方もいたようです。

スギ花粉を放射性物質だと…気象庁に問い合わせ殺到
2011年3月24日 提供:読売新聞

 気象庁によると、24日午前、同庁の天気相談所に「地面に黄色い粉がたまっている」「放射性物質ではないか」などといった問い合わせが、200件以上殺到した。
 状況から同庁はスギ花粉とみているが、「こんな相談が殺到したのは初めて」と驚いている。
 黄色い粉に関する問い合わせは主に東京、埼玉、千葉、茨城などの住民らから寄せられた。同庁によると、関東地方では23日、スギ花粉の飛散量が多く、同日夜から24日未明にかけて弱い雨が降ったといい、同相談所は「雨が花粉を含んで落ち、花粉だけが地面や車、ベランダなどに残ったのではないか」とみている。放射線量の検査を行っている文部科学省は「放射性物質が黄色い粉となって落ちてくることはない」としている。また、千葉県が船橋市内などで黄色い粉を採取して顕微鏡で調べた結果、スギ花粉だったことを確認したという。


 TVのニュースを聞いていると、放射能対策は花粉症対策と似ているところがあるように感じました。以下のような記事もあります;

「放射能含まれる霧が漂う状態」「花粉症と同様対応を」東大名誉教授(産経新聞)

 自治体や関係機関の指示に従い屋内に入り窓を閉め、外気をいれないようにすること。できるだけ肌を露出する部分を少なくし長袖、ゴーグルをつけることもよいという。自らできる除染としては着衣はビニール袋にいれ封をする、シャワーを浴びることが有用。

 より具体的な方法は:
① 肌に付いたら水や石鹸で洗うこと。付いたら怖いのではなく、落とせばいいのだ。
② 衣服は洗濯する。使い捨てにすることはない。
③ ヨウ素入りのうがい薬を飲めばいいというのは間違い。飲むことの害の方が大きい。
④ 換気扇は使わないよう。
⑤ 放射能1 件が検出された水も微量なら飲んでも心配ない。ただ、微量という点が微妙なので行政の発表に注意すること。
⑥ できるだけ雨や雪にあたらないようにすること。
「お気づきになっていらっしゃる方もあると思いますが、外のものを身体の中に入れないという点で花粉1 件症対策と同じです」(神田玲子博士)
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I am with you (とおくはなれてても)

2011年03月24日 07時05分04秒 | 日記
I am with you (とおくはなれてても)

きみのこころにひかりとどけたくて
りょうてあわせてみる
そらをみあげながら
とおくはなれてても
こえがきこえてくる
こころによりそう
I am with you
I am with you

あさがくるたび
いつもかんしゃしてる
りょうてつないでみる
みんなつながってる
とおくはなれてても
うたがきこえてくる
こころでよりそう
I am with you
You are with love
I am with you


Lyrics: Miho NAKAYAMA
Music: Hitonari TSUJI
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