徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

2020年以来のインフルエンザ流行(2022/23) → ツインデミック!

2023年01月05日 08時03分59秒 | 小児科診療
新型コロナが登場した2020年1月以降、
季節性インフルエンザは日本で流行しませんでした。

しかし2022/23年シーズンは、
感染対策緩和の影響で、
とうとうインフルエンザ流行が出現しました。

今シーズンは新型コロナ+インフルエンザの“ツインデミック”が予想されます。
医療現場は混乱しそうです。

それは、新型コロナPCR検査とインフルエンザ検査の両方を行う場合です。

当院は発熱外来を開設し、
濃厚接触者(≒ 家族内感染)を対象に診療しています。
新型コロナが陽性になっても、
小児に使える特効薬は存在しないので処方は変わらず、
検査結果を電話連絡して自宅療養のアドバイスをしています。

そこにインフルエンザ検査が入ると混乱します。
インフルエンザ陽性で抗インフルエンザ薬を希望する場合は、
処方箋が変わるので、結果が出るまで待機してもらわねばなりません。
新型コロナのPCR検査は時間がかかるので、
その待ち時間が長くなりがちです。

すると、具合の悪い子どもをずっと車の中で待たせることになり、
あまり好ましくありません。

当院では、一度帰宅していただいて、
インフルエンザ陽性者にはご家族が処方箋を取りに来る方法を考えています。

もしくは、新型コロナに関しては、
自宅で抗原キットを使用して確認する方が、
2回来院せずに済むという選択肢もあります。

なお、新型コロナとインフルエンザ両者がわかる“抗原キット”では、
待ち時間が長くなることはありません。
あくまでも“新型コロナのPCR検査”が入る場合です。


 インフルエンザ 全国的な流行期入り 17都道府県で目安超える
(2023年1月4日:NHK)より抜粋;


インフルエンザの患者数は、先月(2022年12月)25日までの1週間で全国で流行期入りの目安を超え、地域別でも17の都道府県でこの目安を上回っています。全国的な流行期に入るのは、新型コロナの感染拡大が始まって以降、今シーズンが初めてで、厚生労働省は新型コロナとの同時流行に備え、基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。
厚生労働省によりますと、先月25日までの1週間に、全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、前の週より3511人多い6103人でした。
インフルエンザは1医療機関当たりの1週間の患者数が、全国で1人を超えると「全国的な流行期」入りとされていて、今回「1.24人」と目安を超えたことから、厚生労働省は「インフルエンザの流行期に入った」としています。
・・・


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新型コロナ陽性者の隔離期間... | トップ | 中国で爆発的に流行している... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

小児科診療」カテゴリの最新記事