印付けが終わると、いよいよ縫い始まります。
背縫い1本は すぐに終わりました。
私は 身丈が長いので、揚げは無し。
衿肩部分の繰り越し揚げを後ろ身頃にするだけです。
背縫いと 繰り越し揚げを縫い、二目落としの抑えしつけが終わると 宿題終了。
でも まだ やることはありました。
袷の仕立てに入った時に、先生にあるお願いをしました。
家で
もう一枚の仕立てを復習として同時進行でやっていき、両方の出来具合をチッェクしてもらうことにしたのです。
そうすれば すこしでも早く袷の仕立て方を習得出来るのではないかと思ってのことでした。
そこで 和裁教室でやったことを、ノートを見ながら、もう一枚の反物の裁断です。
しかし 自宅用は 大柄の大島紬でした。
柄あわせがあります。
そこでおおよその柄あわせをして 待ち針で印をするところまでが 自力。
お稽古は お弁当持ちです。
新参者は ちょっと早めに着くようにし、教室にしてある2階の雨戸を開けたり、裁ち台を出して
ヘラ台やものさし アイロン 座布団などの準備です。
そこまでして 十時過ぎても他の人はやってきません。
私は 一階の先生に上がってきてもらい、まずは 自宅用の大島の裁ち合わせの確認をお願いしました。
合格です。
しかし 先生は 鋏を入れる前に 何回も何回も物差しをあてて 間違いがないか 確認する念の入れよう。
「裁ってしまったら おしまいだよ。 あなたも自分で裁つ時は 念には念を入れなさい。
預かり物を 間違ってしまったらお終いだよ」 というのが 裁つ前のいつもの教えでした。
さて、次はいよいよ 先週の続きです。
「背縫いと 繰り越し揚げを縫ってきました」 と言って 反物を広げて先生に見せます。
すると 「どれ かしてごらん。」と言うと 私の反物を取り、背縫いの部分を糸こきを始めました。
「駄目だね。 糸こきが足りませんよ。」と言われるのです。
たしかに 先生が糸こきされた後は 頑張って一生懸命糸こきして アイロンを当ててきたはずの背縫い部分、縫った糸がつれているのです。
「えーっつ やり直しですか

」 私は 悲惨な声を発していました。
「そうですよ。こんな糸こきでは 綺麗に仕上がらないでしょ」と言って、
糸がつれている部分にパチンと鋏を入れて もう一度糸こきすると一目分ぐらい広がりました。
そして 糸を切った両側5㎝ぐらいのところに待ち針を刺して、「この待ち針の間を縫いなさい。」と言われるのです。
「
縫った糸を割るようにして縫うんですよ」 と 糸継ぎの方法でするようにとの指示でした。
「全部 やり直さなくていいのですか」と 先生に尋ねると、「大丈夫です。」
「あぁ 背縫いを初めからやり直さなければいけないかと思って 真っ青になりました

」 と 思ったことを言いますと、
「私が学校に行っていたころは、そうでしたよ。
先生は 糸こきが足りないとも言わないで、縫ったところをさっと糸を抜いて 『やり直し』と一言だったねぇ」
先生と二人だけの時は 先生がその昔に習ったやり方なども話しながら
マンツーマンで 手取り足とりという感じで 丁寧に教えてもらっていました。