きりりと冷たいせいろ蕎麦

お昼時間に食べそびれて悲しくて、移動中にふと見かけた看板。
小さな入り口を一度は通りすぎた。
でも何故か気になって・・・信号を渡りそびれて振り返った。
初めてのお店は敷居が高いが、こういう時は本能に従うことにしましょう。


狭い階段を上がった入り口には麻暖簾。
やっぱり蕎麦屋はこんな暖簾が美味しそうに感じます。

待つ間に店内を見渡すと、厨房方向には石臼が廻っています。
客席のほうは切子ガラスのライトカバー、軽いJazzが流れており、窓の外には新緑が見えておりました。
汗ばむ季節に涼しげな趣い、なかなか大人の空間であります。
夜ならば、ツマミの小鉢と日本酒で軽く酔って最後に蕎麦で締めくくるんでしょうね。




その日は午後３時。
夕飯まではそれほど時間もおかないので、蕎麦だけ食べることにしました。
基本の『せいろ蕎麦』（↑写真上）700円を注文。
この値段だったらほんの少量なんだろうなと思っていたら、
意外にたっぷりの量があってうれしかったです。

超冷たい水で〆た蕎麦。
細めで、中に蕎麦の粒々があって、腰が強い蕎麦。
鰹がぷ～んと香る濃めのツユ。
摩り下ろしの本わさび。
薄く切ったネギ。
当たり前のものが当たり前の調理法で適度な量。
何もかもが心地よい状態でございます。
こんな蕎麦が食べたかったんだという好みの蕎麦でした。

次回は季節の練りこみ蕎麦も試してくださいと勧めてくれました。
今月は確か・・・梅紫蘇の蕎麦。
どんな香りがするんだろうとか、ツユはどういう合わせにするんだろうとか
想像が膨らんで、試しに再訪したくなりますね。
お昼の中休みなく営業していますのでという言葉に思わずうなづく私でした。







そばや　吉祥庵

住所　東京都豊島区目白3-5-10　川瀬ビル２階
　　　（JR目白駅　改札を左に大通りに沿って進み目白３丁目交差点のところ）
定休日 無休