アメリカンビーフの好ましいところは、香り・歯ごたえ・そして味かと思います。
口に入れるときに香りを吸い込み、奥歯で咀嚼を繰り返す。
弾力があり、噛むたびにそこから味が飛び出して、いよいよ最後に飲み込むときは思わず目をつむって感性を集中させたくなります。
まぁそんな風に思ってステーキは一切れ一切れを味わいたいのですが、
美味しいときは食べるスピードが上がります。
もうちょっと時間をかけたかったなぁと思うこともしばしばです。
日本の美味しいピンク色の肉を食べていても、たまにはアメリカ肉食べたいなぁと思ってしまうのは仕方がない。
根っからの肉好きですから、その思いは止められません。
「ドライエイジングの肉を食べに行こうぜ!」という美味しい人参がぶら下がったのが昨年秋のことでございました。
何度も打ち合わせをしてようやく決まったステーキの旅。
まず最初の夕食は、サガットでも高得点の『プライム ステーキハウス』です。
【Caesar Salad】
なんと!こんな軽くて上品で美味しいシーザースサラダがあるなんて・・・
刻んだ冷たいロメインレタス、程よい酸味のレモン、糸のように細いチーズがたっぷりとかかっています。
お肉のためにお腹にスペースを!と思いながらも一気に食べてしまいました。
【Filet Mignon】 10oz
もうすこし小さいサイズはないのかと聞いてみましたが「10ozしかございません。マダム」と言われれば黙って引き下がるしかなかったです。
出てきた黒い塊からは何とも素敵な香りが漂ってきます。
ようやくアメリカ肉にたどり着いたなぁと思った瞬間でした。
最近、ミディアム焼きが好みの私ですが、強いアドバイスに従ってミディアムレアで注文してみました。
おそるおそる真ん中を切ってみると、ちょうどよいミディアム加減。
そうなんです、ここはアメリカ。焼き過ぎる傾向にあるのでこのオーダーが正解でした。
こちらはレアで注文した断面です。
私のよりずっと柔らかそうです。今度はこのくらいで注文してもいいかななんて思いました。
【Truffle Mashed Potatoes】
付け合わせは少し迷って、お店の人のお薦めでポテトを注文しました。
チョップしたものというので違う形のものかと思ったら、クリーミィなマッシュポテトです。
滑らかなポテトを口にふくむとガーリックとトリュフの香りが広がってすごく気の利いた付け合わせでした。
さて、今回のお供はこのワイン。
暗い店内で分厚いワインリストと格闘する気にはなれず、価格帯と好みの味とナパワインであることを指定してソムリエに選んでもらいました。
さすがプロ!カベルネ主体で、タンニン少な目。味の輪郭はシャープでも決してお料理を邪魔しない。
まさにこういうのが飲みたかったというワインを瞬時に選ぶから私のご機嫌度も上がる上がる。
初めて知るワイナリーに興味も出て、久しぶりにワインのお勉強気分になりました。
さて、肝心のお肉のお味は?
話し始めると止まらないけどいいですか?(笑)
白いテーブルクロスの上に置かれた一皿、この一切れを際立たせるための諸々の配慮を思う時、大いに楽しんで美味しくいただきたいなと思います。
一言でまとめるなら、「夢にまで見た理想的なアメリカ牛ドライエイジングステーキ」でした。美味しかったです。
PRIME STAKEHOUSE →→→★★★
住所:3600 S Las Vegas Blvd, Las Vegas, NV 89109 U.S.A.
営業時間: 17:00~22:00
定休日:無休