大学1年の冬、クラブのメンバー数名で峠を軽井沢から横川まで踏破した。
陽が大きく西に傾く頃ようやくメインのアーチ橋に到着。
息が白くなる冷たい谷の空気に18個のモーター音を響かせてアーチ橋の向こうを貨物列車が今峠を下っていく。
1981年12月 信越本線 軽井沢~横川 EF63+EF63+EF62貨物列車(列番・機番不明)
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好撮影地が犇めく信越海線のほぼ真ん中に存在する笠島。
その魅力に心酔するのに時間は要さない。
海岸線位置する駅から急な斜面にはりつくように集落が形成される。
車も入れないような家々と駅を繋ぐのはけもの道のような隘路と階段。
もちろん生活を支えるのは海の物がほとんどで猫の額のような畑で食べる分だけの野菜をつくる。
北西からの冬の季節風をまともに受ける海辺に小さな港を持つ。
極力風を防ぐように工夫された高台の集落。
板壁と黒い瓦のモノトーンの家並みが哀愁を誘う。
夏の間は、海水浴客で浜辺が華やぐもやがて静かさが戻る町並み。
そして、またやってくる厳しい冬への支度には余念がない。
海と共に暮らし、生活に海が欠かせない町、笠島。
海の向こうに佐渡を眺め、海神様を祭り、漁の安全を祈願する信心深い笠島。
今度は真冬に訪れてみたい。
2013年10月5日 信越線 笠島にて