幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「平和を創る発想術」ヨハン・ガルトゥング著 ”トランセンド法(超越法)で妥協ではなく両者が満足を!”

2016-02-17 07:43:43 | 本の紹介
トランセンド法(超越法);
会社が業績悪化のために、1,000人いる労働者の半分を解雇したい(横軸)。
労働者側は一人の解雇も認められない(縦軸)。
先ほどの夫の要求を横軸に取る。
 労働組合満足 ③  ⑤
         ④
 労働組合不満 ①  ②
     会社不満 会社満足
①廃業
②500人を解雇して会社の業績を上げたい。
③一人の労働者も首にさせない
④は250人の労働者を首にして業績を上げる。
この⑤(超越)を両者が話し合って見つけ出すのがトランセンド法である。
⑤会社の形態を協同組合にする など

平和的和解に導くために
・対立状況にあるものは、実は敵と味方をはっきり切り分けられるものではなく、しかも状況は移り変わるものだととらえること。
・紛争の内容を正確につかむには、物事を全体的にとらえ、事態はさまざまな因果関係の中で変化していくという柔軟な思考が必要。
・悪魔の存在を信じないように、啓蒙を行うこと。西洋では、宗教的な影響もあり、対立する相手を悪魔視する傾向があるので、和解を進める際の障害になっている。
・紛争の転換方法とは実際どのようなものであるかを積極的に語ること。たとえば、子どもたちに対して、絵本などを通じて平和的な紛争解決とは何かを伝えていく。
・人類または生命あるものすべてのものを、自分自身の一部であるとしてみること。
・自己と他者を対立する関係として二分化しないこと。
・時間の流れによって、状況は振り子が揺れ動くように好調な時と不調な時が、交互にめぐってくるものであるという考えを持つこと。

深層文化とD,M,A、C,G,T
D;二分法
M;物事を善悪に分けて考えること
A;アルマゲドン(最終戦争とか徹底的な破壊)
     米国               アフガニスタン
D   キリスト教原理主義         イスラム原理主義
M   キリスト教以外は悪         アラーの教え以外は悪
A   タリバン、アルカイダの破滅     米国への徹底的なテロ攻撃

C;選民思想
G;過去の栄光
T;過去の傷

各国の深層文化をD・M・A、C・G・Tから考える

深層文化を変えることができる
・深層文化が現れているものを変える。モニュメントなどを新しいものにする。たとえば、ドイツは第一次世界大戦後、国中にあった『ヒットラー通り』の名前を別のものに切り替えました。
・エリートを変える。一般的に、女性の方が平和的思考が強いとされます。女性をもって政治の場に置くこと。
・民族の性質を知る。
・潜在的なものを意識化する、今まで気が付かなかったことを意識化する。
・芸術家の力を得る。特に演劇などを通して、深層文化を表現することができる。
・国際交流を進める
・危機、複雑性、意識というキーワードを常に自分に言い聞かせ、自分がどの状況にいるか注意する。

ベーシックニーズ
①生存;食料、水、住居、衛生状態
②幸福;貧しくても家族が仲よく暮らせる
③帰属性;地域や民族の中で安心してみんなと一緒にいる感覚
④自由;不当に逮捕・拘束されたりせずに思想信条を表現できる
この4つをすべて満足させる経済システムが理想的です。

PQOL(Physical Quality of Life)
 国連は開発の要素として衣食住と医療、学校教育を重視している。
 達成度の度合いを測る指標として乳児の生存率、寿命、識字率をPQOLと呼んでいる。

感想;
著者はトランセンド法を開発し、対立する両者がどのようにお互い満足できるかを紹介されています。
大切なことは、以下のように感じました。
1)話し合う機会を持つ
2)相手の気持ちを理解しようと努める
3)どこかに両者が満足できる方法があると信じる