・「生き抜く力」のカギは「利他的マインド」だった!?
・スタンフォードでビル・ゲイツ夫妻が語ったこと
エンパシーなしのイノベーションでは、意味がない。エンパシーは、イノベーションと同じくらい重要だ。
エンパシーこそ、様々な障害を打ち破り、未来への希望を開拓してくれる力である。
・バラク・オバマ上院議員がノースウエスタン大学の卒業生に送ったのが次のスピーチ
この国アメリカでは経済的な負債のことがよく議論される。しかし、もっと議論されるべきは、「エンパシー負債」である。・・・私たちの今生きている文化は、エンパシーの気持ちを削いでします。・・・私は君たちがそうして傾きに流されないでほしい。
・スティーブ・ジョブズ
エンパシーと、自分の仕事を切り離して考えると、説得しようとしてくる人が多い。そんな間違った考えを受け入れてはならない。
・プリンスタイン教授の「人気者の研究」
「性格の人気」
・うまくその場のその場の状況に適応する
・適度に頭がいい
・いつも機嫌がいい
・自分のいいたいことを上手にいえて、他の人にも配慮できる
・アイデアが豊富で、交友関係の難しい状況を解決するのがうまい
・みんなの和を乱さない
・スタンフォード大学「思いやり利他行動研究教育センター」の科学ディレクターのエマ・セパーラ博士の言葉
何度となく脳科学や進化心理学などにおける研究が示してきたことは、「思いやり」がまさに進化の結果生まれた人間の本質であるということです。身体の健康だけでなく、人間の種としての生存にも欠かせません。
・歴史的に心理学研究は、うつや不安、恐れや怒りといった人間のネガティブな感情にフォーカスしてきました。
しかし20世紀末になって、従来の心理学では研究されてこなかった、喜び、幸せ、感謝、親切、思いやりなどのポジティブな感情が注目されるようになります。
・思いやりが長寿につながる研究報告
科学が出した答えはいたってシンプル。私たちにとって「得だから」です。
・人を思いやることで、良好な人間関係が築けると、ストレスを感じにくくなります。
・ダライ・ラマ
「さて、今日のレクチャーですが・・・」
ダライ・ラマが講演タイトルをいおうとしたとき、英語に詰まってしまいました。
その瞬間、アシスタントが、
「思いやりの中心性」といったのがマイクに拾われました。
聴衆の中に、静寂が流れます。
招待講演中に、タイトルを忘れてアシスタントがリマインド?
そんな「ピンチ」の凍りついた静寂を、聴衆6000人全員が固唾を呑んで見守っていました。
すると、ダライ・ラマが沈黙を破ってひと言。
「いろいろなタイトルで、いくつもの講演をしてきました。
しかし、タイトルを気取ってみても、私のメッセージはだいたいいつも一緒なんです」
・(苦しむ人々、困難に直面している移民、心に地獄の痛みを抱える囚人、食を見つけられずにいるたくさんの若者を前にして)私(ローマ教皇)が人と出会い、耳を傾けるとき、よく抱く疑問があります。
「(苦しんで居る人々が)なぜ彼らであって私ではないのか?」
・
「よきサマリア人のたとえ」
・『武士道』新渡戸稲造著の中で基礎的な価値観として議論されているのが『慈愛』です。
・
儒教 5つの「徳」、仁、義、礼、智、信
・『理性は情念の奴隷である』イギリスの哲学者 ヒューム
・『定言命法』
「汝の医師の格律が常に同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ」
「私たちが行動するときに、誰もがいつでもどこでも同じように行動してほしいと思えるような仕方で行動しなさい」
・「生き抜く力」の3つの基本要素
1)「聞き取る力」(がつく「アクティブ・リスニング」)
2)「共感する力」
3)「与える力」
・会話に取り入れるべき4つの「DO」
1)パラフレーズ;相手の話したことをいい換え、確認する
2)クエスション;相手のいうことを確認しながら詳しく聞く
3)エンパシー;相手の気持ちに共感を示す
4)フォーカス;相手の話に集中していることを示す
・会話で避けるべき4つの「DON’T」
1)決めつける
2)話の腰を折る
3)アドバイスする
4)否定する
・
アーロン博士の36問
・ジーノ教授の「コラボの基本6法則」
1)コラボ相手の話をじっくり聞き取る
2)コラボ相手の心に共感する
3)具体的で明確なコミュニケーションをする
4)「引っ張る」と「折れる」のバランスを取る
5)コラボ相手とウィン・ウィンの関係を築く
6)フィードバックに気をつける
・フィードバック「3つ」のコツ
1)客観的な基準にすがらず、自分個人としての素直な気持ちを伝える
2)「私ならこうすると思うけど、どう思う?」で相手を尊重する
3)抽象的な基準ではなく具体例で指摘
・一連の研究から、感謝の効用は、感謝された側よりも、感謝する側にあることがわかってきたのでです。
「感謝の科学」の第一人者、カリフォルニア大学デイビス校のロバート・エモンズ教授
「感謝する人ほど、免疫力や痛みへの耐性が強く、血圧が低い。ポジティブで生きがいや喜びを感じやすく、幸福度も高い。親切で寛大、諸侯的で孤独になりにくい」と、身体、精神、社交性など様々な面で感謝のもたらす効用を発表しています。
・エモンズ教授 「感謝力」向上させるためのテクニック
1)「感謝日記」をつける
2)感謝すべきことを3つ挙げる
3)今より悪かったときのことを思い出す
4)短期間、好きなことをやめてみる
5)視覚的なリマインダーを使う
・ラザール教授提案の謝罪法から、最も大切な3つのポイント
1)してしまったことが何かを、謝る側がはっきりと認める
2)謝る側が謝れる側の苦しみや不都合を認め、心からわびる気持ちを伝える
3)つぐないを表したり、問題解決や今後の防止策を提案したりする
・「効果的な謝罪は次の7つの目標のうち少なくとも一つを達成すべき」ラザール教授
1)謝れる側の尊厳を回復する
2)謝る側と謝られる側で、今回の被害を了解し合う
3)謝れる側に責任がないことを確認する
4)今回の行為が繰り返されないことが確約される
5)謝る側受ける罰を、謝られる側が了解する
6)謝られる側がつぐないを受ける
7)謝られる側が謝る側に対し、気持ちを伝える
・ワシントン大学のジョン・ゴットマン名誉教授は「ヨハネ黙示録の四騎士」にたとえ、自身の研究で発見した結婚を破局に導く4大因子を「離婚の四騎士」と名づけました。
1)人格を否定する
2)侮辱する
3)言い訳する
4)ダンマリを決め込む
・
ポジティブ心理学の第一人者であるテキサス大学オースティン校のクリスティーン・ネフ准教授は「自分をいたわる力」には3つの要素があるといいます。
1)自分にやさしくする
2)「不完全であることが人間である証である」と意識する
3)自分の感じていることをそのものを受け入れる
・
「オープンエンド」の質問を心がける
・ケンカしない心がまえ4か条
1)感情的にならない
2)違う意見があることを認める
3)意見が変わる可能性にオープンになる
4)論理的に暑苦しくしない
・「ケンカしない論点整理法」の5ステップ
1)他の意見に言及する
2)他の意見の根拠や強みを認める
3)他の意見の弱みや問題点を指摘する
4)自分の意見とその根拠を示す
5)異なる意見にオープンな姿勢を再確認する
・「エンパシーQ&A術」
1)質問があること自体を感謝する
2)聞き手に対するエンパシーを発揮する
3)まずは相手に同意する
4)相手の関心に関心で返す
・教育の基本は対話にある
・許すとは、復讐心を解消し、悩み、怒り、悲しみなど自分の心の中の主観的な気持ちを変化させ、心に平和を取り戻すことです。
・「論理の平和的利用法」4つのポイント
1)ルールや正論に終始しない
2)ルールや正論を客観的かつ批判的に見つめて相手に寄り添う
3)相手の間違いはとりあえず心にしまっておく
4)相手の逃げ道を確保する
・スタンフォード式最高の「許す方」×「共感する力」のコラボで、世界中の「天敵」を戦略的に思いやる14か条
1)日頃からストレスマネジメント法を総動員する
2)自分が怒りやストレスを感じている事柄を見つける
3)相手目線で起こったことを想像してみる
4)自分を救うヒーローのつもりで、自分の気持ちを建設的に解釈し直す
5)会話の目標を定め、会話をそ外側から見る視点を設定する
6)会話の「シャドーボクシング」で不安やストレスを軽減する
7)ポジティブなこと側は主観スイッチをオンにする
8)まずは相手に対する感謝から始めよう
9)ネガティブな事柄は客観スイッチをオンにする
10)敵と自分の共通の土壌を模索する
11)ルールや正論に終始しない
12)ルールや正論を客観的かつ批判的に見つめて相手に寄り添う
13)相手の間違いはとりあえず心にしまっておく
14)相手の逃げ道を確保する
・スタンフォード式「最高の許し方」9ステップ
1)自分がどう感じているかを信頼できる人に素直にシェアする
2)心がラクになるよう、自分でやるべきことをやると決意する
3)最終目標は自分の心の平穏
4)苦しみは自分自身の心にあることを知る
5)「PERT法」を使う
6)ムダな期待をしない
7)傷ついて気持ちからポジティブな目標に視点を変える
8)幸せな人生が「最大の復讐」であることを理解する
9)自分で自分の救世主(ヒーロー)になる意識を持つ
・どんなときも心が落ち着く! ラスキン式「PERT法」
・ゆっくりと2回、深呼吸します。
・3回目の深呼吸のときに、あなたの大切な人や、美しい自然の風景を心に浮かべます。
・何度か深呼吸を続けてください。お腹の動きを意識したやさしい深呼吸を心がけましょう。
・少しリラックスして平穏な心を感じたら、悩みを解決するのに何ができるかをちょっとだけ考えてみましょう。
・人のためになって、生きがいと意義を見いだすヒント
1)自分の意志に基づく。強制されてやらない。
2)相手との絆を強める。
3)相手にどのような影響を及ぼしたいかを意識する
4)タイミングとスパイスを大切に
・Dr.Zの「生きがい人生」の7つのヒント
1)過去、現在、未来をバランスよく使いこなす
2)生涯をかけて学びを大切にする
3)「情熱リスト」で自分の熱意を育む
4)シャイな自分を捨て、社会でみんなとつながる
5)自分をリメイクし続ける
6)社会派の「はみ出し行動」を大切にする。
7)社会の変化に貢献するヒーローを志す
感想;
星友啓さんはユニークな経歴です。
クリックすると対談や講演記録があります。
この本に書いてあるヒントで自分が出来ることをやってみる、あるいは注意すべき点を意識するだけでも違うように思いました。
ラスキン式「PERT法」はすぐに使えそうです。
この本にもしょうかいされていましたが、
「マインドフルネス」は自分を知る上でもとても役立つようです。
「離婚の四騎士」なるほど、常に意識しないといけないと思いました。
離婚だけでなく、人とのコミュニケーションでも重要なことなのでしょう。
アーロン博士の36問は婚活にも活用されているようです。
ぜひクリックしてみられると説明があります。
「利他的マインド」
これは、瀬戸内寂聴さんがよく言われていた
「亡己利他」そのものではないでしょうか?
自分のために自分のために幸せを追求してもなかなか得られない。
誰かのために何かのために行っていると、幸せを得られるようです。
愛されたいと誰でも思いますが、先ずは愛すること、相手の幸せのために何ができるかを考え実行することなのでしょう。
人は自分を嫌う人は嫌いになりますが、自分を好きな人は嫌いになりません。
ただ、一方相手に迷惑をかけるストーカー的な好きはだめですが、これも対話(ダイアローグ)で相手の気持ちを確認しながらなのでしょう。