幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「EAMA(体験・アウェアネス・意味生成アプローチ) カウンセラー、コーチ、キャリアコンサルタントのための 自己探求カウンセリング入門」諸富祥彦著 ”諸富先生の集大成のカウンセリング”

2023-07-22 03:00:22 | 本の紹介
・「自己探求カウンセリング」の新たな手法であるEAMA(「体験・アウェアネス・意味生成アプローチ」)の理論と方法を初めて公開する。

・一言で言えば「真の自己自身になる」ということである。「自己が真に歩むべき人生の道を歩んでいけるようになる」ということである。

・EAMAのカウンセラーは、人生という孤独な道の「同行者」となる。心の旅の「同行者」を得ることで、クライアントは一人では不可能な仕方で、より深く、自分の内側に入っていくことができるようになる。一人では不可能な仕方で、より十分に、自分の内的な体験を体験し尽すことができるようになる。

・「あなたは今、仕事で、本当にしたいことができていますか。そもそも、何のために今この仕事をしているのですか。」
このことをまず、しばらく考えてみてほしい・

・一つの方向
 ・「より充実した人生」へ向かう方向
 ・「より自分らしく生きる」方向
 ・「限られた人生を意味あるものとしてまっとうする」方向
 ・「自己を究める」方向
 ・「自分の人生に与えられた使命・天命にめざめる」方向
 一言でいうならば、それは
 ・「真に自分自身となって生きること」
 ・「真の自己自身となること」

・キー・コンピテンシー(基礎能力)
 ・自分の内側と深くつながること。
 ・自分の内側に響かせて、自分の生き方・考え方を「これでよいのか。ほんとうにしっくり、ぴったりくるのか」と絶えず問い確かめ続けること。

・真の対話に不可欠なのは、「沈黙」である。二人の人間の間の深い真実の対話において、「沈黙」は不可欠である。

・私たちが何か深くものを考えるとき、沈黙のなかで、みずからの内側に深く、深く、潜る。みずからの「内側の深いところ」に、①降りていき、②そことつながり、③そこにとどまる。④そこ「で」、⑤そこを「場所として」ものを考える。沈黙のうちに、そこから何かが出てくるのを強い集中力で待ち続ける。こうした「自己との深い対話」「沈黙における深い思考」を欠いては、他社との深い対話などありえない。

・今、医療の現場を大きく変えようとしている「対話」がある。オープンダイアローグである。
オープンダイアローグの登場は、精神医学にとっては大きな衝撃であった。それはまさに、医師の持つパワー、権威を、患者に譲り渡そうとする営みだからである。・・・
 オープンダイアローグでは、クライアントや家族についての治療チームの話し合いを本人たちの目の前でおこなう。この話し合いを、クライアントや家族は「観察」する。つまりクライアントは「観察する立場」と「観察される立場」の両方を経験する。そうした経験を通して、クライアントは自分を見つめるのである。・・・
 相手を「変化させよう」とせず、「対話を深める」こと自体を目的とする。この点も、ロジャーズの方法とオープンダイアローグの共通点である。

・自己探求カウンセリングの大原則
「体験をより十分に体験すること。体験し尽すこと」
 ・潜在的な自己(potential self)を体験する

・自己探求カウンセリングとは、個人の自己探求を支え、それを促進する(ファシリテートする)
カウンセリングのことである、

・自己探求カウンセリングは、「意味志向アプローチ」「天命・天命志向アプローチ」

・EAMAのクライアントへの基本姿勢
 内的な自己探求の「同行者」となること

・カウンセリングには4つの主要な立場がある。
①「自己成長論の立場」
 ロジャーズのクライアント中心療法をはじめとした、人間性/トランスパーソナル心理学の立場。クラインアントをその人自身の内側の視点に立って理解し、その内的成長を支える立場。
②「精神力動論の立場」
 クライアントの悩み、苦しみの源泉は、過去の経験によって身につけた反復されるパターンにあると考え、そのパターンを生み出している、自分でも気づかないこことの深層の動き(力動)を理解するのを援助する立場。
③「認知行動論の立場」
 クライアントの問題は、「過去に誤って学習された思考・行動・注意の向け方」のパターンにあると考え、その「不適切な思考・行動・注意の向け方」をやめ、より適切な「思考・行動・注意の向け方」を学び直すのを援助する立場。
④「システム論の立場」
 家族療法やブリーフセラピィなどの立場。クライアント個人ではなく、クライアントが属している「システムそのものが病んでいる」「システムそのものが問題を抱えている」と考える。「悪循環に陥り、問題を維持させている行動やコミュニケーション」を停止させ、より機能するそれに変えていこうとする立場。

・EAMAの4つのフェイズ
 ① 自己探求のための深い関係づくり
   ・安心して話ができる関係づくり
   ・クライアントに「なりきる」。内的世界をともに体験する「同行者」感覚の醸成。
   ・体験世界に共に浸る。変化の渦に自分自身を投げ入れる
  役に立つ理論;ロジャーズのクライアント中心療法 
 ② 自己探求のファシリテーション
   ・自分を深く見つめる。
   ・自分の内面に意識を向けて、こころの声を聴いていく。
   ・内的体験に深く浸る。
   ・クライアントが自分の内的体験を十分に体験し、体験し尽すことができるようにする。
  役に立つ理論;ロジャーズのクライアント中心療法、ジェンドリンのフォーカシング指向心理療法、プロセスワーク、ゲシュタルト療法、フランクル心理学 
 ③ 自己探求を妨げるパターンとの取り組み
   ・変化や全身をはばむ「こころの壁(エッジ)」と「こころの守り神」として尊重し、それに取り組む。
   ・立脚点の変更。
   ・転移、逆転移、抵抗を扱う。ワークスルー(徹底操作)
  役に立つ理論;プロセスワーク、精神分析
 ④ アクションプラン
   ・「実際にこれからどうするか」行動の計画を立て、小目標を達成していく。
   ・スモールステップの原則で「確実にできる小さなこと」を決める。
  役に立つ 理論;認知行動療法、ソリューション・フォーカスト・アプローチなど

・EAMAの前半部分(ほんものの傾聴)
 ①「意識のモードを変える」
 ②「しっかりとしたつながり」をつくる(プレゼンス)。
 ③「自分を消す」
 ④クライアントに「なりきった意識状態」を保ったまま話を聴く。
 ⑤つかんだエッセンスをリフレクトして伝える。
 ⑥カウンセラーは自分の言葉をクライアントに内側で響かせて確かめてもらう。
 ⑦エッセンスに通じる直観的なイメージを伝える(二重の共感の時)。
 ⑧両者が納得いくまで続ける。
 ⑨すべての現象をそのまま受け止める「開かれた態度」を保つ。

・EAMAの後半部分
 ⑩クライアントに体験のプロセスで出てきたいくつかのパーツをピックアップしてもらう。
 ⑪クライアントに体験のプロセスで出てきたいくつかのパーツをピックアップしてもらう。
 ⑫クライアントと共に、いくつかのパーツを「ロール(心の立場)」として立てて、それに意識を向ける。
 ⑬クライアントの体験プロセスを生まれてきたそれらのロール(心の立場)をクライアント自身が即時に演じる。
 ⑮「見る」体験、「演じる」体験から生まれた気づきを大切にする。
 ⑯プロセスが半端なところで停滞している場合、クライアントに「自分の内奥の最も豊かな知恵」にダイレクトにアクセスしてもらうと展開に役立つことがある。
 ⑰「エッジ」を「自分を守ってくれるもの」「こころの守り神」として尊重する。
 ⑱生まれてきた気づきや意味。
 ⑲グループセッションの場合、クライアントはサークルの中心に座り、「他のメンバーが自由に発する言葉を内側に響かせながら静かに聞く時間」を持つ(ぐるーぴセッションの場合のみ)。
 ⑳アクションプラン(具体的な行動計画。特に二週間以内に始めることができる小さな目標)を立てる。
 (21)次のセッションにつなげる(個人セッション。継続の場合)。

・さまざまな心理学の方法のなかでも、人がみずから生き方や在り方について考えていくときのもっとも有効なアプローチの一つが、ミンデルが創始したプロセスワーク(別称、プロセス指向心理学)である。

 EAMAはフランクル心理学から多くを学んでいる。なかでも最大のものの一つが、「人生からの問い」という観点である。そして、人生を「意味」「使命」「天命」「召命」という視点からとらえ直す姿勢である。
 EAMAがフランクル心理学に学ぶ最大の点は、「人生の問題」を考える際の「立脚点の変更」にある。たとえば、「生きる意味」を問うと、その答えが得られないことに苦しむ人に、ふらんくるはこんな「立脚点」の変更を提案する。
「人間が人生の意味は何かと問う前に、人生のほうから人間に問いを発してきている。だから人間は、ほんとうは、生きる意味を問い求める必要なんかないのである。
 人間は、人生から問われている存在である。人間は、生きる意味を求めて問いを発するのでなく、人生からの問いに答えなくてはならない。そしてその答えに、人生からの具体的な問いかけに対する具体的な答えでなくてはならない」

・フォーカシングとは、「自分の内側を深くつながる方法」「自分の内側深くとつながって、内側の心の声、内側深くの”それ”(フェルトセンス)の声を自分で聴いていく方法」である。

・「インプリンシット・ベースト・ライティング」のワーク
①自分の内側深くつながり、内側にしっくりぴったりくる言葉を探しながら文章を書く。
②書いた言葉を内側に響かせて響かせして(リツネットして)、照合する。
③そこで生じた「違和感」を頼りに、書いた言葉を何度も何度も修正していく。「しっくりぴったり感」が出るまで修正し続ける。

感想
 フロイトの女性の患者さんがフロイトに質問しました。
「私の悩みは解決するでしょうか?」
フロイトは答えました。
「あなたの今のささやかな悩みは解決します。でも、人生どう生きるかという大きな悩みが生まれます」

 自分の人生どう生きるか。
自分の人生なのに、周りの目ばかり気にして、自分の人生の主になっていないのではないでしょうか。
 周りの人はいろいろ言いますが、私の人生に責任を負ってくれません。
私の人生の責任は自分で負うしかありません。

 この本は自分の人生をどう生きるかのヒントを与えてくれているように思いました。
 大切なことは自分の心の声を聴く(フォーカシング)。
傾聴は自分の声を聴くことなのでしょう。
カウンセリングではクライアントの心の声を聴く。

 大学の時、小さなことをあれこれ心配する心配性でした。
ニーバ―の祈りに出逢って気持ちが少し楽になりました。

 そして私も周りの目をとても気にしていました。
そこで出逢ったゲシュタルトの祈りに出逢ってまた気持ちが楽になりました。

 EAMAのような同行者がいると心強いでしょう。
先ずはセルフカウンセリングできるようにしておくことも、人生を歩むうえで大きな力になるのではないでしょうか。

 いろいろな心理学、カウンセリング、哲学、宗教の本を読み、辿り着いたのはロゴセラピーでした。この本ではフランクル心理学として紹介されています。
EAMAでは同行者という言葉があります。
ロゴセラピーではバイザイン(傍らに居る)です。
 多くの心理学は心を対象としていますが、ロゴセラピーは精神を対象としています。
また、多くの心理学やカウンセリングは悩みを解決するためにその悩みを小さくすることを考えます。一方、ロゴセラピーは悩みを岩礁と位置づけ水位を高くすることを実践します。水位が高くなれば、岩礁は船の航海(人生)に影響しません。

 自分が誰かのバイザインになれるように、視点を自分から縁のあった人に向けたいと思っています。
 ロゴセラピーのことを多くの人に知っていただきたいです。
きっと大きな力になると思います。
ただ、宗教の無理な勧誘にならないように、気を付けたいです。
 そう思ってロゴセラピーで学んだことをHPに書いたり、ブログで紹介しています。
フランクルの孫弟子にあたる勝田茅生先生が今毎月読書会で『人間とは何か 実存的精神療法』(V・E・フランクル著 春秋社;別の訳本『死と愛』)を解説してくださっています(参加費無料)。
 無料ほど怖いものはないと言いますが。(笑)
お金を請求することはありませんので、その点は大丈夫です。
大切なお金と時間を請求されると、”怪しい”と思ったほうが良いです。
チャレンジする価値はあると思っています。
今からの人生を豊かにしてくれると思います。
今が一番若いのですから。