小林製薬の「紅麹(こうじ)」をめぐり健康被害の問題で、紅麹の共同研究者が読売テレビの取材に応じ、別の菌がタンク内に誤って混入したために、人体に影響を与えた可能性があるとの見方を示しました。
小林製薬は、「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた人で新たに2人が腎臓の病気を発症し、死亡していたと明らかにし、亡くなった人の合計は4人となりました。
小林製薬と共同で紅麹のゲノム解析を行っていた、奈良先端科学技術大学院大学の金谷重彦教授が読売テレビの取材に応じ、「紅麹自体には毒性のある『シトリニン』を作る遺伝子が存在しない」と強調した上で、次のように述べました。
奈良先端科学技術大学院大学 金谷重彦 教授
「誰かがポチャッと毒を盛ろうと思えば、盛れないことはないと思うけど、ありえないと思う」 そのうえで、タンク内に別の菌が誤って混入し、培養されやすい環境であったために、人体に影響を与えた可能性があるとの見方を示しました。
奈良先端科学技術大学院大学 金谷重彦 教授
「最初に紅麹菌をタンクで培養する時に別の菌が入ってしまった(可能性がある)。最近になってから失敗(未知の成分を検出)しているというのは、このあたりで違うカビが培養タンクに入ってきたと疑わないといけない」
感想;
2023年の9月以降のロットを摂取している人に健康被害が出ているとの情報もあります。
このようなバラツキ、違いは原因究明の大きなヒントになります。
紅麹菌以外の菌があるかないかのチェックの仕組みがなかったようです。
製造記録に何か違いがないか?
作業者が何か気づきが無かったか?
シトリニンは検出されていないが、類似の化合物がないかどうか?
シトリニンのHPLC条件で分析した時、2023年9月以降のロットとその前のロットで何か新規ピークがないかどうか?
あればそれをPDA検出器でUVピーク、HPLC-MSでの分析とか、どこまで行っているか気になるとこです。
ロットが限定されると、回収の範囲が限定できます。