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「うつ病」はどのように遺伝するのか…「日本の研究者」が世界で初めて発見した「その仕組み」 ”「うつ病になりやすい体質」は遺伝することが判明しており、その遺伝率は 30%~50%と考えられています”

2024-03-30 09:51:15 | 社会

---------- うつ病には、「うつ病になりやすい」人と、そうでない人がいて、「うつ病になりやすい体質」は遺伝率30~50%で遺伝することがわかっています。この遺伝率は高血圧や糖尿病と同じ程度なので無視することはできません。しかし、その仕組みはまったくわかっていませんでした。 うつ病の原因がヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)のSITH-1(シスワン)遺伝子であることを発見した東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座の近藤一博教授らの研究チームは、今回、「うつ病になりやすい」人とそうでない人は何が異なるかを発見し、「うつ病になりやすい体質」が遺伝する仕組みを、世界で初めて解明しました。その遺伝の仕組みは、これまで知られていなかった、全く新しいメカニズムでした。 

研究の概要

 うつ病は環境と体質の2つの原因で発症し、同じ環境にあっても、うつ病になりやすい人となりにくい人が存在します。「うつ病になりやすい体質」は遺伝することが判明しており、その遺伝率は 30%~50%と考えられています。これは高血圧や糖尿病の遺伝率と同程度です。しかし、うつ病の遺伝に関しては、通常の遺伝で知られている、親から子への染色体の伝搬では説明がつかず、その遺伝の仕組みは全く不明でした。  今回、東京慈恵会医科大学・ウイルス学講座の小林伸行准教授と近藤一博教授らの研究グループは、うつ病の原因となるヒトヘルペスウイルス6 (HHV-6)のSITH-1遺伝子には、うつ病を引き起しやすいタイプとうつ病を起こしにくいタイプが存在し、これが「うつ病になりやすい体質」やその遺伝に関与することを発見しました。  
 うつ病を引き起しやすいタイプのSITH-1遺伝子は、SITH-1が発現しやすい遺伝子変異を持っており、うつ病患者の67.9%がこのタイプのSITH-1遺伝子を持つHHV-6に感染していました。影響力を示すオッズ比は5.28で、このタイプのHHV-6に感染している人は、そうでないタイプのHHV-6に感染している人の約5倍、うつ病になりやすいことが判りました。  
 また、HHV-6は新生児期に主に母親から感染し、その後、一生涯ウイルス感染が持続することが知られています。うつ病を起こしやすいSITH-1遺伝子は、HHV-6とともに親から子に伝搬することで遺伝に関係することも判りました。  
 この発見は、メンデル遺伝として知られている染色体の親から子への伝搬による遺伝のメカニズム以外にも、親に持続的に感染している常在微生物(マイクロバイオーム)の子への伝搬が遺伝のメカニズムになり得ることを示す世界で初めての発見であるとともに、HHV-6のSITH-1がうつ病の原因となることをさらに確実とする証拠でもあります。  
 この発見により、原理的にはうつ病の遺伝については、新生児期に「うつ病を起こしにくい」HHV-6をワクチンとして接種することが可能であると考えられます。また、これまで Missing Heritability(失われた遺伝率)と呼ばれ、謎とされていたうつ病の遺伝のメカニズムが明らかになり、解決策が得られたことで、うつ病に対する社会的偏見が減ることが期待されます。  なおこの研究は、2024年2月9日(日本時間:2月10日)に米国科学誌 iScience(Cell press)に掲載されました。

研究の詳細 うつ病の遺伝と関係するHHV-6 SITH-1遺伝子のR1A繰り返し配列
図1 上:HHV-6遺伝子の構造 下:繰り返し配列R1の構造
 うつ病の原因であるSITH-1遺伝子はHHV-6のゲノムに存在し、3種類の繰り返し配列R1、R2、R3に囲まれています(図1上)。我々は、SITH-1のタンパク質コード領域(SITH-1 ORF)の発現に最も関係すると考えられるR1領域に注目しました。  R1領域には12塩基からなる繰り返し配列が複数種類、存在し、その種類や繰り返しの数は、SITH-1タンパク質の発現に関係します(図1下)。水色でハイライトしたR1A 配列(SITH-1遺伝子の発現を抑制する繰り返し構造)の繰り返しの数が「うつ病になりやすい SITH-1」と関係します。  ちなみに、R1A配列の繰り返しの数は、HHV-6が感染している個人個人によって、2回から27回のバリエーションが見られました。
R1A繰り返し配列の数が減少するとSITH-1は発現しやすくなる

図2 R1A配列の繰り返し数とSITH-1発現
 研究対象者(うつ病患者および健常人)の SITH-1 発現を、SITH-1に対する抗体価(抗 SITH-1 抗体価)で測定し、各対象者に潜伏感染しているHHV-6のR1A配列の繰り返し数との相関関係を調べました(図2)。  この結果、R1A 配列の数が多いほど SITH-1 の発現が少ないことがわかり、R1A は SITH-1 の発現を抑制する機能があることがわかりました。
R1Aの繰り返し配列の数が17以下になるとうつ病を起こしやすい

図3 R1A配列の繰り返し数とうつ病との関係
 次に、研究対象者に感染しているHHV-6のR1A繰り返し配列の数と、うつ病との関係について検討を行いました。この結果、R1A の数が 17 以下(R1A≦17)になると、うつ病を発症しやすいことがわかりました(図3)。  うつ病患者がR1A≦17である率は67.9%、オッズ比は 5.28でした。このことは、うつ病患者の約7割で、うつ病の発症とR1A≦17のHHV-6が関係し、感染している HHV-6がR1A≦17であった場合は、うつ病になる率はそうでないHHV-6に感染している場合の約5倍になることを示しています。
R1A の繰り返し配列の数が17以下のHHV-6はうつ病の遺伝と関係する
図4 HHV-6 によるうつ病の遺伝の概略図

 HHV-6 は新生児期に主に母親から感染し、その後、一生涯ウイルス感染が持続することが知られています。このため、R1A≦17のHHV-6が親から子に伝搬することで遺伝に関係する可能性があると考えられます。  遺伝について検討するために、うつ病患者の家族(祖父母、兄弟、子供)にうつ病患者がいるかどうかを調べました。その結果、R1A≦17 の HHV-6 を持つうつ病患者で家族にうつ病患者がいる割合が 47.4%であったのに対し、R1A>17 の場合は家族にうつ病患者はいませんでした(図4)。このことから、R1A の繰り返し配列の数はうつ病の遺伝に関係していると考えられました。  R1A≦17 の HHV-6 の仕組みをまとめるとこの図のようになります。R1A≦17 の HHV-6 を持つうつ病患者を親、特に母親に持つ子供は、新生児期に親から R1A≦17 の HHV-6 に感染し、一生涯 R1A≦17 の HHV-6 が体内に潜伏感染するという、うつ病になりやすい状態が続くことになります。これを外側から観察すると、うつ病が遺伝していると認識されると考えられます。

今後の展開
 この発見により、新生児期に「うつ病を起こしにくい」HHV-6 をワクチンとして接種するなどの方法で、「うつ病を起こしやすい」HHV-6 が親から子に感染することを防御することで、原理的には、うつ病の遺伝を抑制することが可能となります。これまで、うつ病の遺伝は Missing Heritability(失われた遺伝率)と呼ばれ、そのメカニズムは謎とされてきました。このような正体不明の現象は、社会的偏見に繋がりやすいという性質があります。今回の研究によってうつ病の遺伝のメカニズムが明らかになり、解決策が得られたことで、うつ病に対する偏見が減ることを期待します。

感想
 うつ病もウイルスを通してかかりやすさが親から子へと引き継がれるようです。
ただ、遺伝率30~50%ですので、そのウイルスを持っているからうつ病になるとはかぎらないし、そのウイルスを持っていないからうつ病にかからないということではないようです。かかりやすさのようです。
 うつ病は弱いからと勘違いしている人もいますが、そうでないことが少しずつ医学の研究で解明されてきたようです。
 それにしてもウイルスは人間と共存しているようです。
このウイルスが悪いということではなく、うつ病にはかかりやすいけど、何か強みを持っているかもしれません。そのためにずーっと人と共存して生きてきたように思います。
 ひょっとしたら、”優しさ”が強いとか。
メンタルを病む人には優しい人が多いように思います。


プベルル酸、記者の追及でようやく認める 小林製薬、遅れる対応 ”死者5人に/プベルル酸の過去のロットの調査はしたのかどうか?の質問がない”

2024-03-30 03:11:22 | 小林製薬紅麹

小林製薬が製造・販売した「紅麹」成分のサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、29日に会見を開いた小林章浩社長ら。しかし、情報を積極的に出さない姿勢が目立ち、青カビから生成される天然化合物「プベルル酸」の存在を認めたのも、記者側からの指摘を受けてのことだった。自主回収の判断が遅れたことに関しても、小林氏は「最善を尽くした」と述べ、全面的な責任を否定した。 

■原因物質 
 「25日にプベルル酸の(原因としての)可能性に気付いた。取り扱ったことのない物質。紅麹の成分と相互作用で悪影響を及ぼした可能性を否定できない」。会見で、同社の梶田恵介・ヘルスケア事業部食品カテゴリー長はこう述べた。 梶田氏は当初会見で、「未知の成分」について「さまざまな(物質の)構造体で仮説を立てているが、腎疾患を引き起こすか不明」と話すにとどめ、具体的な物質名は伏せていた。 しかし、29日に厚生労働省から発表があったことを記者から追及され、プベルル酸の存在を初めて認めた。 

■製造工程 
 「大阪工場」(大阪市)では平成28年にグンゼから事業を引き継いでから紅麹原料を製造し、協力会社でサプリなどの製品をつくっていた。昨年9月以降の製造分に被害が集中していたとされ、同工場内で何らかの「異変」があった可能性がある。 この点について、会見では山下健司・執行役員(製造本部長)は未知の成分が「昨年4~10月の製造分に散らばっている」と説明。グンゼから事業を引き継いで以降、菌株や製造法自体は変わっていないが「品質管理のプロセスは独自に見直していた」とした。 外部から異物が混入した可能性については「衛生管理は定期的に担当者が巡回して確認している」とする一方、「工場内は無菌というわけではなく、カビが存在することはある」と話し、可能性を否定しなかった。 

■自主回収 
 紅麹の健康被害では、今年1月15日に最初の症例報告があったにもかかわらず、自主回収が今月22日までずれ込んだことに批判が上がっている。小林氏は社内のガイドラインでは問題がなかったとの認識を示しつつ、「もっと早く公表していれば(死者を)防げたのではないかという指摘には言葉がない」と述べ、広報対応について「大変問題だった」と話した。 経営責任を問われると「原因究明と再発防止が私たちの責任。リーダーとしてしっかり進めたい」と話すにとどめた。今後、被害者対応や原因究明への姿勢で厳しい目が注がれることになる。(牛島要平、井上浩平、清水更沙)

感想
 自主回収まで2か月以上 小林章浩社長
「因果関係が分からず、社内のガイドラインや医師、弁護士への相談から自主回収に該当しないと判断した」
 医師、弁護士が「回収しなくてよい」とアドバイスしたなら、レベルの低いというか、危機管理のない人になります。
 弁護士と言っても、ジャニーズ事務所の最初の第三者委員会報告、宝塚歌劇団の第三者委員会報告、弁護士がいるのに酷い、レベルの低い報告でした。
 世間の批判を浴びて、態度を180度変更しました。

 プベルル酸が入手できないと、どれだけ入っているかは測定は難しいです。ただ、HPLCのピークが分かっていたのですから、HPLCで分取したはずです。そして構造解析したと思われるので、それを標準にして量を全ロットで調査できるはずです。
 そういった質問がなかったのが残念です。

「紅麹」サプリ被害、死者5人に 時事通信社
小林章浩社長は29日、大阪市内で記者会見し、「社会問題にまで発展していることを深くおわびする」
 「社会問題にまで発展・・・」をお詫びするのではなく、犠牲者をだしていること/公表と回収が遅れたことをお詫びすることではないでしょうか?
 この時点に及んでも小林製薬は隠しているのは問題です。物質が分かれば対処する方法が見つかるかもしれません。
 いまだに小林製薬の態度は問題です。
弁護士がついているのに情けないです。
よっぽど酷い弁護士かもしれません。

 青かび発生していたら培養液に青色が見つかったはずです。
製造段階の異変や普段と違うことがあったかどうかの調査は品質保証でするのですが、やっているはずですが。

プベルル酸 ウイキペディア
1932年にBirkinshawとRaistrickがP. puberulum Bainierから産生されるC8H6O6の化学式を持つ化合物が存在することを報告し、これをプベルル酸と命名した。P. aurantio-virens Biourge、P. johannioli Zaleskiなど複数のアオカビの培地からプベルロン酸(英: puberulonic acid)と同時に得られることが知られている。プベルロン酸は水存在下で100°Cに加熱すると脱炭酸によりプベルル酸となる。
なおプベルロン酸はHeLa細胞に対して細胞障害性があることが報告されている。
プベルロン酸