平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

遅咲きのヒマワリ 第7話~いい所探しと悪い所探し

2012年12月05日 | 学園・青春ドラマ
 丈太郎(生田斗真)と順一(桐谷健太)を比べてみる。
 商店街の再建。
 丈太郎は商店街のいい所を探す。
 ケーキ屋さんには「ここのお薦めは何ですか?」と訊き、床屋さんには実際にひげを剃ってもらう。
 さまざまな発見があって、「宝探しをしているようだ」と語る丈太郎。
 一方、順一。
 順一は悪い所探しをする。
 ケーキ屋さんに「こんなありきたりなものばかりじゃダメだ」と言い、床屋さんには「マッサージとか、もっと他にサービスは出来ないのか」とダメ出しをする。
 丈太郎の<いい所探し>と順一の<悪い所探し>。
 おそらく人生を楽しく、しなやかに生きていくには<いい所探し>をした方がいいと思う。
 <悪い所探し><ダメ出し>は、順一がそうであったように、自分の主張の押しつけであり、人は<ダメ出し>されるよりは<肯定>されることを望む生き物だから。

 過度に思い込むのも良くない。
 順一は「商店街を何とかしなければ」と過度に思い込み、空まわりしてしまった。
 また、過度の思い込みは、それが実現されなかった時、簡単に折れる。
 折れたら、もう立ち上がれなくて、自殺みたいなことになってしまう。
 タモリさんや高田純次さんは「いい加減」「適当」みたいなことを主張するが、基本的に賛成だ。
 「商店街を何とかしなければ」と思いつつも、日々の生活を楽しむ。
 丈太郎はそれをやった。
 そうしたら「宝探しをしている」ような生活になった。
 この軽さ、しなやかさ。

 もっとも丈太郎と順一では切実さが違いますけどね。
 順一は何だかんだ言ってもダメだったら他に行けるよそ者ですが、順一は違う。
 四万十が失われたら、これまでのすべてが否定されてしまう。
 でも、「シャープペンの芯が足に刺さって何とかしてくれ~~」って大騒ぎするような感覚は大事だと思う。
 彩花(香椎由宇)に対しても、フラれたから全否定してしまうのでなく、彼女には人に言えない何かがあると考え、「もし俺に出来ることがあったら何でも言って下さい」と言える。
 前々から思っていましたが、丈太郎って案外<人間力>があるんですよね。

 あとは彩花、さより(国仲涼子)、春菜(木村文乃)。
 悩める女性たちはやはり色っぽい。
 はっとする美しさがある。
 特に春菜。以前の丈太郎の家に押しかけていた時と全然違う。
 逆に、色気がなくなったのはかほり(真木よう子)。
 彼女は東京に戻りたいという悩みを捨てて、身が軽くなったためか、すっかりサバサバした気持ちのいい女性になってしまった。
 悩める女性たち。
 前回のさよりの前で泣いた順一は男性ですが、悩み弱っている人間ってセクシーなんですよね。


コメント (4)
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