平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒17 「99%の女」 ~倉田映子再登場!警察や検察の中だけなら正義で生きられる。外に出たら正義だけでは生きられない

2019年02月14日 | 推理・サスペンスドラマ
「PCの遠隔操作」
「音声再現技術」
 これらによって無実の者をいくらでも犯罪者にできるというエピソードでした。
 現実でも起こりそうで怖ろしい。

 一方、犯人の使った殺害方法が、ビルから転落させたり、撲殺であったり、人が昔からやってきた殺害方法で、完全なアナログであったのが面白い。

 人類史的に言えば、人間の意識や思考というのは何千年も前からほとんど変わっていないらしい。
 変わったのは技術。
 剣・弓矢 →爆弾・拳銃 →戦車・飛行機 →ミサイル・核爆弾。
 人間はほとんど変わっていないのに技術だけは進歩しているから戦争がどんどん悲惨になる。
 人間の思考は技術の進歩に追いついていない。
 未成熟な人類が地球を破壊する技術を持っているという滑稽さ。
 でも、人間はずっとこのまま成熟しないだろうな。
 今回の犯人のように。
 ………………

 ヤメ検弁護士の倉田映子(鶴田真由)の方法も結構アナログだった。
 右京さん(水谷豊)にPCの画像をわざと見せたり、内村刑事部長を挑発したり、殺人の証拠をもっているとウソをついてみたり。
 デジタルレコーダーによる音声録音もアナログと言えばアナログ。

 人間対人間の戦いでは、最終的にはアナログ勝負になるのだ。
 このアナログ戦においては、先を読み、十分に作戦を練り、二の手三の手を打ち、深く考えた方が勝つ。
 倉田映子はまさにそういう深謀遠慮の人物だった。

 面白いキャラクターですね。
 今回、明らかになった件で「99%の女」になってしまいましたけど、ずば抜けた能力を持っている。
 本人は「民間では正義だけでは生きられない」と言っていたけど、正義の信念や自分の非を認める清廉潔白さもある。

 倉田映子のような人間が増えれば、人間社会はマトモになるんだろうけど、世の中、悪いヤツの方が権力を持っていて強いからな。
 悪い奴ほどよく眠る。
 刑事ドラマのように、現実も警察や検察が、忖度せず、正常に機能してくれるといいのになあ。

コメント
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