平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

いだてん 第42回 「東京流れ者」~田畑、経済効果を説いて、国から60億を支出させ、アメリカから代々木を取り戻す!

2019年11月11日 | 大河ドラマ・時代劇
「朝霞でやったら埼玉オリンピックじゃないか!」
「今更変更されたら埼玉県民が納得しませんよ」

 朝霞→代々木
 質は違いますが、今も昔もやってることは変りませんね(笑)
 今はマラソン・競歩で、こんな言葉が飛び交っている。

「札幌でやったら札幌オリンピックじゃないか!」
「今更変更されたら都民が納得しませんよ」
 …………………

『オリンピック・スポーツ』と『政治・経済』のことを考えてみよう。

 田畑政治(阿部サダヲ)はワシントンハーツを返還させ、代々木に選手村を持ってくることに関してこんな提案をしている。
「ワシントンハイツを返還すれば反米感情が緩まりますよ」
「ワシントンハイツを返還してNHKを建てればカラーテレビが売れますよ」

 正確に言えば、前者は平沢和重(星野源)のアイデアだが、
 田畑たちは、自分たちの理想のオリンピックを実現するために政治・経済を利用している。
 田畑たちにとって、政治・経済は目的を実現するための手段なのだ。

 一方、政治家は逆。
 総理の池田勇人(立川談春)は『所得倍増計画』『経済効果』のためにオリンピックを利用し、川島正次郎(浅野忠信)は津島(井上順)を追い落とすためにオリンピックを政治利用している。

 まあ、立場が違えば、目的と手段が逆になるのは仕方がない。
 持ちつ持たれつ。
 こうして世の中はまわっていくのだろう。
 田畑には田畑の仕事があり、池田勇人には池田の仕事がある。
 もちろん、ここには目的が違うから摩擦が生じるのですが。

 そしてオリンピックの政治・経済からの独立は理想論になった。
 もはや政治・経済から独立したオリンピックは成立しない。
 ストックホルムやロサンゼルスのような素朴なオリンピックの時代は終わった。
 すこし残念な気もしますが……。
 …………………

 五りん(神木隆之介)は面白い存在になって来ましたね。
 志ん生(ビートたけし)と金栗四三(中村勘九郎)を繋ぎ、次回は田畑も繋ぎそう。
 志ん生と四三の思いを受け継いでいる存在でもある。
 さて、どんな活躍を見せるのか?

 今回、志ん生が饒舌でなくなり、四三が街を走らなくなったのは象徴的だった。
 彼らも老いた。
 しかし、このままで終わらないのが志ん生と四三。
 クライマックスに向けて、もうひと暴れしてほしい。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする