平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

英語の民間試験導入、文科省職員が赤裸々告白!~ブレーキをかけようとしたが、政府の方針が決まっている以上、守るしかなかった

2019年11月08日 | 事件・出来事
 英語の民間試験導入の件、NHKがいい仕事をしている。
 文科省の職員・幹部に取材したのだ。

文科省中堅職員
「担当者の中でも『ババ』を引いたと苦笑いしている人もいた。
 このまま導入されていたら混乱は避けられなかった。
 見送りになって、正直、ほっとした職員もいます」

文科省職員
「そのスケジュールは無理だと言っても誰も聞いてくれず、文科省として『入試』という最も重要な施策において大臣の無理が押し通されたという意味で、政策の本筋における省としての大きな敗北だった」

文科省幹部
「政府のもとに設置された会議の提案はいわばゴールが決まっている。
 我々ができるのは、制度設計のつじつまあわせにすぎなかった。
 もちろん受験の機会に経済格差が生まれることなど当時から懸念は持っていたが、いわば進むも地獄、引くも地獄という状況で判断が難しかった。
 ブレーキをかけようとした職員もいたが、すでに政府の方針が決まっていた以上、多少の危うさがあっても守る必要があった」

 浮かび上がってきたのは『政治主導』『官邸主導』の弊害だ。
 トップの大臣がバカだと、すべてがバカな方向にいく。
 官僚も「おかしいな」「無理だな」と思っていても反論したり、修正を求めることをしない。

 これ、どこかで見た光景ではありませんか?
『太平洋戦争』だ。
 誰もが無理だな、と思っていても米英との戦争に突き進んでいった愚行。
 データでは国力差が歴然なのにそれを無視して突き進んでいった愚かさ。
 自分に都合のいいデータのみを見て政策・方針を決定するバカ。

 言い換えれば、

①始めにゴールありきで政策・制度が決定されること。
②制度に欠陥があっても修正されず、官僚がその実現のために邁進すること。
③その実現のために官僚はデータ改ざんなども厭わないこと。

 これらが現在の安倍政権と1941年の軍部・政治家・官僚の共通点だ。

 まあ、トップが優秀で公明正大なら『政治主導』もありなんだけど、バカだからな。
 現在のこの国はバカが船頭をしていて、船が間違った方向に行っても停められない。
 目の前に大きな氷山があっても、「大丈夫」と無視して、そのままぶつかっていく。

 そしてトップの取り巻きは利権屋ばかり。
 今回の英語の民間試験導入は元文科大臣の下村博文が主導したらしいが、下村の背後を調べればいろいろ出て来そう。

 で、毎回同じ結論になるんだけど、
 官僚よ、しっかりしてくれ。
 忖度せずに間違ったことは間違っていると抵抗してくれ。
 司法も警察もマスコミも矜恃を持って自分の仕事をしてくれ。


※参照記事
 ババ引かされたのは受験生だ! 英語民間試験 なぜ国は推進した(NHK・WEB特集)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする