平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

鎌倉殿の13人 第11回「許されざる嘘」~頼朝、義経、謀略を使い、邪悪な領域へ

2022年03月21日 | 大河ドラマ・時代劇
 時代は動いている。
 頼朝(大泉洋)は「鎌倉殿」になり家臣は「御家人」に。
 平清盛の命が尽きて平家衰退が始まった。
 そして義時(小栗旬)は八重(新垣結衣)にフラれた!
「八重殿はわたしを頼りにしております」
「お断りいたします」笑
 …………………………………

 そんな中、裏ではドロドロのドラマが始まりつつある。

 義経(菅田将暉)は言葉巧みに兄・義円(成河)を誘導し、源行家(杉本哲太)と共に平家討伐のいくさへ。
 結果、捕らえられて……。
 ライバルをひとり蹴落とした。
 もっとも、この謀略は目撃者がいたため簡単に発覚。
 義経、まだまだ詰めが甘い。
 頼朝はそんな義経を諭して「心を磨いてくれ、九郎」

 伊東祐親(浅野和之)親子も殺されてしまった。
 頼朝の弟・阿野全成(新納慎也)の「千鶴丸を成仏させなければ男子は生まれない」という占いを信じて、頼朝は祐親親子を切腹にみせかけて殺害。
 伊東祐親は憑き物が落ちたように穏やかになって、恩赦で家族と暮らせることを願っていただけに、この死はつらい。
 そして頼朝はついに負の領域に足を踏み入れてしまった。
 権力を持つということはそういうことなのかな~?

 そんな中、唯一、正気なのは義時。
 祐親親子を殺害した頼朝に「人を許すことが徳となるのではありませんか!?」
 これが主人公なんですね。
 ぶれずに正論。邪悪や謀略からは一線を画している。
 父・時政(板東彌十郎)も権力欲から離れた、いい立ち位置。
 時政は権力の邪悪さに何となく気づいているのかもしれない。

 この作品、どこまでオカルト要素を盛り込んでいくのだろう?
『平清盛』は「もののけの血」をメインテーマにしていたが。
 中世、近世の初期を描く時、オカルト要素は避けて通れないものであるとは思うが。
 今回は陰陽師の占い。
 今後は「清盛や平家の怨念」みたいなものが出て来るのかな?

 いずれにしても邪悪に手を染めてしまった頼朝の心は蝕まれていく。
 義経の場合は、無邪気な子供の残酷さみたいなものが垣間見える。
 あふれる才気、自分が一番、そして愛の欠乏。
 義経の思いの根本は「兄に愛されたい」「兄にとって自分が一番でありたい」という思いなのだろう。

コメント (10)
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