平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

都知事選を総括する!~「現職の壁の厚さ」と「ネットポピュリズム」「政党への幻滅」

2024年07月08日 | 事件・出来事
 蓮舫さん、お疲れ様でした。
 仲間に支えられた、素晴しい戦いでした。
 公約も今回の候補者の中で一番よかったと思います。
 街宣に行ったのは3回でしたが、僕なりに伴走できて楽しかったです。

 はあ、これから小池都政が4年間続くのか……。

 あちこちに不動産目的のでかいビルが立つのかな……?
 炊き出しに集まる人に光を当てない政治が続くのかな……?
 非正規はずっと非正規で、学生さんは奨学金で苦しみ、水道は民営化されるのかな……?
 まあ、いい。
 どれだけ醜悪に腐敗していくか、見届けてやる!
 ……………………………………………………………………

 さて選挙の総括。

 現職の壁は厚かった。
 子育て支援の家庭への分厚い支援。これで子育て世代の票は確保できる。
 現状維持で変化を望まない有権者もいるだろう。
 これに自民・公明・連合の組織票が加わる。

 蓮舫さんは立民・共産支持者の中で盛り上がり過ぎた。
 これが一般の人にはどう見えていたのだろう?
 応援演説をした枝野、辻元、長妻、野田佳彦、福山哲郎氏……残念ながら昔の人。
 共産党のイメージもなあ……僕にはぜんぜん抵抗がないんだけど。

 知名度と政党票と無党派層のプラスアルファで勝てると考えたのは甘かった。
 もし蓮舫さんが次回の都知事選に出馬するとすれば、
・4年間、地道に都民と向き合うこと
・4年間、地道に都民に政策を語ること
 が必要だろう。
 須藤元気さんが東京15区を地道に歩きまわったように。
 来年の都議会議員選挙に出るのもいいかもしれない。

 石丸伸二氏が2位。
 これは『既存の政党への幻滅』が生んだものだろう。
 自民、立民、共産、あるいは維新──
 有権者(特に若者)は既存の政党に辟易している。
 だから石丸氏の『政治屋の一掃』が受けた。

 あとは足し算と掛け算。
 古い政治家は足し算で票を読む。
 石丸氏はネットを駆使して、掛け算で票を獲得していった。

 では、石丸伸二とは何者か?
 ネットを使ったポピュリストかな?
 居眠りをしている政治屋をやっつけることで拍手喝采を浴びる。
 それをネットに上げて、さらにバズる。

 僕はこれに危うさを感じる。
 戦前、既存政党への幻滅から軍部が台頭してファシズムに突入していった。
 危ない。危ない。
 はやくメッキが剥げて、一時的なブームで終わってくれればいいのだけれど。
 テレビ局のオトナたちよ、昨日のインタビューでは散々コケにされてたけど、
 くれぐれも彼を持ち上げるなよ。
 
 それにしても小池都政があと4年続くのか……。


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12 コメント

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幻滅 (半沢)
2024-07-08 18:03:21
コウジさん今日は
記事の作成お疲れ様です

蓮舫さんの惨敗…
残念でした 石丸氏にも敗れて 此れが現実かな
神宮外苑開発、疑惑、癒着も蔑ろ なんでしょうね
何か虚しくなりました
国政選挙には影響しないでほしいです
返信する
どこまでもラノベ的な… (2020-08-15 21:49)
2024-07-08 21:22:14
今回の選挙にラノベ的タイトルをつけるとしたら…
「銀行員から安芸高田市長に転生したら、老害議員をハイ論破で撃破できたので、ネットde拡散して王国首都トーキョーの知事選挙で無双してみた」
でしょう。
ところが、現実にはラノベ的な「セカイ」なんてものはありゃしません。あるのは「社会」だけです。
ラノベ的な「セカイ」なら、チートな特殊能力の持ち主が無双出来ますが、現実社会は、多くの人が関わっているので、そんなホイホイといきません。
ところがI丸さんは、「ラノベ的無双」が現実に可能であるかのように振る舞ってみせました。居眠りする議員を罵倒することで、ラノベ的にセカイが構築できそうな幻想を抱かせてしまったわけです。このあたり、I丸さんもかなり罪です。

前にもコメントしましたが、これからの展開も予想できます。
I新の会は万博とカジノの失敗で尻すぼみになるのはほぼ既定路線なので、その代替勢力の一翼を担うことになるでしょう。この場合、I丸さん自身が政治家になる必要もありません。評論家やコメンテーターとして、無双が可能であるかのようにコメントさえしていればいいわけなので。

まあ、こういったことは、評論家さんたちが、もうすぐ言い始めるでしょう。
ただ、実在しないはずの「ラノベ的セカイ」が、蜃気楼のように現れてしまったことに、何とも後味の悪さを感じますし、失われた20年30年を、さらに長びかせる負の要素として、この蜃気楼が作用するであろうことに、長嘆息してしまいます。
返信する
むしろこれから! (コウジ)
2024-07-09 08:15:02
半沢さん

いつもありがとうございます。

蓮舫さんの敗北残念でした。

>神宮外苑開発、疑惑、癒着も蔑ろ なんでしょうね
僕の見方は違っていて、今後注目されると考えています。
テレビメディアは三井不動産などとの兼ね合いもあって、積極的に報じないと思いますが。

国政への影響は──
都議会議員の補選で、自民党は2勝6敗。
まだまだ逆風だと思います。
ただ石破茂氏あたりが総裁・総理になれば違って来るかもしれませんね。
返信する
石丸構文 (コウジ)
2024-07-09 08:36:11
2020-08-15 21:49さん

異世界・チート・無双のラノベ的世界。
僕は「現実逃避」の願望を反映したものだと理解していますが、混同している人がいるのかもしれませんね。
石丸氏を『半沢直樹』や『スカッとジャパン』になぞらえている人もいます。

ちなみに僕は異世界ものでは『このすば』が好きです。
主人公がぜんぜんチートでなくて、バカばかりしているので。
逆に『転スラ』は飽きました。
主人公があまりにもチート過ぎるので。
……………………………………………………

テレビコメンテイター。
僕は昨日の選挙後のインタビューで、この道は閉ざされたと考えています。
インタビューで彼が語ったことは、テレビに対する「嘲り」「皮肉」「上から目線」。
何を語り出すかわからないので、テレビ局としては危なっかしくて使えません。
逆にテレビ局の求めるような、ゆるいコメントをするようになれば信者が離れていってしまいます。

あとは「話が長くてくどい」「短く語る時は本当に短い」。
テレビ向きではない気がします。

ポスト維新については同意です。
維新は自民党の補完勢力であることがバレてしまいました。
返信する
サブウェイでサンドイッチを注文する (2020-08-15 21:49)
2024-07-11 06:03:53
>僕は昨日の選挙後のインタビューで、この道は閉ざされたと考えています。

それらのインタビューは見ていなかったのですが、そんなに対応がひどかったんでしょうか。
I丸構文という言葉が生まれて「サブウェイでサンドイッチを注文するI丸伸二さんが、なにやら小難しいリクツをこねて店員さんと揉めている」なんてコントまで、またたく間に流布していることに唖然としています。
選挙が終わって48時間から72時間程度の時間しか経っていないことを考えると、恐怖すら感じます。半沢直樹だとかラノベだとか、そういったノンキな考察なんて、どこかにすっ飛んでいます。
投票がおわるまでそういった「マイナスのI丸評」がまったくなく、終わった途端に噴出したのはなぜなのか、むしろそちらに興味があります。
返信する
石丸伸二論 (コウジ)
2024-07-11 09:41:00
2020-08-15 21:49さん

>「マイナスのI丸評」がまったくなく、終わった途端に噴出したのはなぜなのか
「マイナスの石丸評」は以前からネットで指摘されていました。
今回、火がついたのはテレビの選挙特番でインタビューの受けたからです。
石丸氏の相手を小馬鹿にしたような態度、石丸構文による受け答えで「何だ、こいつ?」と思った人が人出て来たのです。
何だかんだ言って、まだテレビの影響力は大きいようです。

たとえば、この日テレのインタビュー。

https://www.youtube.com/watch?v=MzUpD4xzdfg

石丸氏の語っていることには正論もありますし、彼なりの誠実さで語っているのですが、この人とコミュニケーションを取るのは大変だと僕は思います。
少し前のブログで、僕が「仮に都知事になったとしても石丸氏は議会運営で行き詰まる」と書いたのはそのためです。

あるいは、相手を下に見たら徹底的に見下す人物だと思います。

さて、2020さんはこの動画を見て、どのように感じられるでしょうか?

……………………………………

都知事前の石丸氏の悪評については、たとえば、
「ポスター代金踏み倒し事件」。
彼なりの論理で正当性を主張していましたが、先日最高裁で却下されて敗訴しました。
敗訴しても、彼は司法の判断が間違っていると言い張っているようですが。

あるいはこんな議会での出来事。
・居眠りをしていた議員を激しく責めた。
・それを動画にアップしてバズり、居眠り議員ばかりでなく家族までが中傷された。
・居眠り議員はまもなく亡くなった。
・後日、議員が居眠りをしていたのは「軽い脳梗塞」の症状を起こしていたためと発覚。
・同僚議員は医師の診断書を持って、石丸氏のもとを訪ねたが、石丸氏は診断書をシュレッダーにかけた。

まあ、ソースはネット情報なので、これがどこまで本当か、はわかりません。
ただ「脳梗塞」は事実のようです。
「診断書をシュレッダーにかけたこと」に関しては、石丸氏側は「個人情報を守るため」と主張しているようです。

いずれにしても僕は石丸氏のような存在と熱狂的に支持する人々が怖いんですよね。
右派やネトウヨさんの方が余程わかりやすい。

橋下徹氏が出て来た時のような熱狂だといいのですが、少なくとも橋下氏はコミュニケーションが成り立ちました。
返信する
3つの可能性 (2020-08-15 21:49)
2024-07-12 21:27:39
>「マイナスの石丸評」は以前からネットで指摘されていました。

投票前にあった「マイナスのI丸動画」は、HIまそらAかねさんくらいだったような気がします。検索ワードが悪かったのか、それとも検索エンジンが悪かったのか、そういったところかもしれませんが。

ご紹介の動画ですが、4分くらいでやめました。何というのか、見るに堪えなかったので。
この方がどういう人なのか、可能性としては3つあると思います。
1.演技(悪名でも無名に勝るという戦略?)
2.厨二病(精神的成長がある時点で止まっている?)
3.ギフテッド(優秀でも周りとコミュニケーションが取りづらい性格傾向、発達障害の傾向?)

ああいう場合「風ってなんですか?」と突っかかって冷笑する必要はないんです。
たとえば…
「マスコミの皆さんは、選挙があると『風』という言葉を使いたがるんですが、やはり政治用語だと思います。そういう特殊な言葉の使い方を避けて、普通の日本語で話したいんですね」
もし、こういった問題提起をすれば、好感度も上がりますし、アタマのいい人という印象になったはずです。古市さんだったら、面白がって合わせてくれた可能性もあります。
ところがそういう話の持っていき方ができなくて、ただ冷笑するだけの対応になってしまったわけです。自分をアタマのいい人に見せたいのに、その方法を思いつかないし、的確に教えてくれるブレーンもいない、ということなんでしょう。

こういう人って、おそらくアートみたいな方面には興味がないんでしょう。
アートに興味がある人なら、表現の大切さが分かるので、自分が発する言葉に対しても気を配ります。
もし「言葉による表現にあまり気を配らない」のに、政治家を目指しているんだとすれば、ちょっと危なっかしいというのか、何というのか…
返信する
ミラーリング (コウジ)
2024-07-13 08:18:32
2020-08-15 21:49さん

最近、石丸氏は自分の言動を『ミラーリング(鏡のように対応する)』という言葉で説明しています。
「善意を向けて来る人には善意で応え、悪意を向けて来る人には悪意で応える」

人物像としては、2020さんの1~3は全部当てはまっていると思います。
ただし石丸氏の場合、1は「悪役」ではなく「正義の味方」ですが。
彼はくだらないマスコミをやっつける「正義の味方」を演じています。
そうすると拍手喝采を受けるからです。

「政治屋の一掃」もそうですね。
居眠りをしているような議員(でも実は脳梗塞)をやっつけて拍手喝采を浴びる。

>「言葉による表現にあまり気を配らない」のに、政治家を目指しているんだとすれば、ちょっと危なっかしい
おっしゃるとおりですね。
「言葉を尽くして説明する」のが政治家という職業。
・自分の言葉を理解できないやつは切り捨てる。
このような人物に権力を持たせてはいけません。

見るに堪えない動画をさらに貼っておきますね。笑
https://www.youtube.com/watch?v=Xo7IwYxbjI4
橋下徹と山崎怜奈に対する態度が違い過ぎる……。
返信する
ミラーリングという言葉の意味を「書き換える」こと (2020-08-15 21:49)
2024-07-14 09:27:36
>最近、石丸氏は自分の言動を『ミラーリング(鏡のように対応する)』という言葉で説明しています。
>「善意を向けて来る人には善意で応え、悪意を向けて来る人には悪意で応える」

ミラーリングの話、ホントですか? それって困ったことですね。
ミラーリングという言葉は、普通は「鏡に映すように動きをそのままマネする」といった感じの意味だったと思います。
パソコンやスマホの映像信号のミラーリングも、親のパソコンの信号をそのまま子のモニターに転送して映すことです、単なる連動です。

ところが、ここでI丸さんは、言葉の意味を変えてしまいました。本来なかったはずの「善意・悪意」という概念をはさみ込んだわけです。
今まで誰もが使っていた「ミラーリング」という言葉には、善悪が入りこむ余地はなく、ただの連動です。ところが「I丸さんが再定義したミラーリング」は、善悪がキーになります。
「オレの心の鏡には、物事がそのまま映るから、善の心があれば善が映り、悪の心があれば悪が映るのだ~」という意味が足されてしまったわけです(ハリーポッター系の魔法アイテムですかね?)。
当然話し相手は混乱します。言葉の定義が改変されて、政治経済の議論討論をしているつもりが、ファンタジーなハリーポッターの要素が混ざり込んでくるわけで、意味が通じなくなってしまいます。そうなると、確認するために問い返すわけです。
そこでI丸さんは相手を冷笑して「こんなことも分からないのか」と、マウントを取るわけです。相手はますます混乱します。日本で一二を争う難関大学を出たという経歴が、このマウンティングに際して大いに有利に作用します。

さらに面倒なことには、善意があるのか悪意があるのかを判定するのは、I丸さん本人です。
なので、I丸さんが意味を変えてしまった「ミラーリング」という言葉は、I丸さんが話し相手をジャッジするための道具に変わっているわけです。I丸さんによる一方的な運用(断罪かもしれません)が可能になります。
「おまえはオレに悪意を持っているな、だからハイ論破で返り討ちにしてやったのだ。文句はあるまい、これがミラーリングだ」となります。
こういった日本語運用を「アタマのいい証拠」と見る人もいるかもしれませんが、辞書を書き換えながら話していると考えれば、昨今ネットでも言われる「ゴールが動いているサッカー」なので、ズルいというべきかもしれません。

ご紹介の動画も飛ばし飛ばし見ましたが、態度を変えているのではなく、悪意を持っていると判断した相手に対して、日本語を切り替えているようにも見えます。
気に入った相手に対しては、日本語の意味を書き換えずに話して、気に入らない相手に対してだけ、意味を書き換えた日本語を押しつけるわけですね。彼の言う「ミラーリング」の裏にあるのはそういった恣意的な日本語運用だと思えます。

「第三帝国」は、それまでなかった新しい言葉です。なので誰もが言葉の意味を確かめようとしますし、共通認識を持とうとします。ところが、I丸構文は、既存の単語の言葉の意味を自分勝手に書き換えながら話を進め、話の受け手が分からないというと、冷笑(もしくは罵倒)して優位に立とうとします。共通認識の手段としての言語ではないんですね。
I丸さんと話している相手がよく発する言葉があります。
「すみません、わたしアタマが悪いもんで分かりません」
「すみません、わたしバカなんで」
「おっしゃっていることがよく分かりません」
言葉の意味を勝手に書き換えていれば、コミュニケーションが取れないのは当然で、こういう反応が現れるのは実は当然なんですね。
これが「チートで無双」の正体でしょう。

普通なら、こういった人に政治家は無理なんですが、ネットによって「選挙で大量に票を稼ぐ」までは可能であることが実証されてしまいました。
問題なのは「選挙に勝ったらどんな政治家になるか」ですが、選挙に出ては惜敗を繰り返すだけで、おそらく政治家にはならないでしょう。
コウジさんは否定的ですが、こういった「冷笑マウンティングのキャラ」も、使い方を間違えなければコメンテーターとしての需要はあるでしょうし、一生食うに困らない立場に居続けることは可能でしょう。このまま何も行動しなくても、大御所政治評論家になれます。安芸高田市長しか行政経験はありませんが、ネットを使って票を稼いだ事実が、政治評論家としての資格を与えます。
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彼のカリスマ性を奪え (コウジ)
2024-07-14 10:30:58
2020-08-15 21:49さん

石丸氏に対して熱いですね。笑
そして的確な人物評をなさっている。

>善意があるのか悪意があるのかを判定するのは、I丸さん本人です。
>I丸さんは、言葉の意味を変えてしまいました。
>I丸構文は、既存の単語の言葉の意味を自分勝手に書き換えながら話を進め、話の受け手が分からないというと、冷笑(もしくは罵倒)して優位に立とうとします。共通認識の手段としての言語ではないんですね。
>これが「チートで無双」の正体でしょう。
おっしゃるとおり。
このような人物に権力を与えてはいけません。
……………………………………

テレビに関しては最近出まくってますね。
あれだけ選挙特番でテレビをコケにしていたのに、出演させるテレビマンのプライドのなさ!
つーか、テレビはあのモンスターに栄養を与えるなよ。
ますます肥大化して信者が増えて、とんでもない化け者になるぞ。
と思ったりしています。

とはいえ、本日出演するのは『そこまで言って委員会』。
これに出たらダメだろう!笑
これに出たらネトウヨ評論家と同じランクになってしまう。笑
こういうカリスマ性のなくなる行為はどんどんやってほしいものです。
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