漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0559

2021-05-11 19:27:18 | 古今和歌集

すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ

住の江の 岸に寄る波 夜さへや 夢の通ひ路 人目よくらむ

 

藤原敏行

 

 昼のみならず夜、夢の中でもあの人に逢えないのは、あの人が夢の中でも人目を避けているからなのでしょうか。

 0169 でもご紹介しましたが、百人一首(第18番)にも採録された名歌です。初句・第二句は「よる」の同音反復で第三句冒頭の「夜」を導く序詞になっています。「よく」は「避く」で避ける意。

 

 



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