弘法大師御入定の事問。大師御入定とあるは実にありがたき義なりとうけたまはれり。拙き我等ごときも少しき又聞くことを得べきや。答。大師は金剛大定と申すに入らせましまして、焼けば灰となり、埋めば土となる此の四大色身、此の五蘊聚集の肉身を、大師はそのまま少しも壊せず堅持したもうて、慈尊出世五十六億七千万歳龍華の暁を待ちたまふとなり。実に即身成仏の証拠効現著しきことにて最も又ありがたき御事ならずや。往昔迦葉 . . . 本文を読む
今日は貞観の新羅入寇に際して我が国は神国なりと伊勢神宮に奉幣した日。
(貞観十一年(869年)六月から、新羅の海賊が艦二艘に乗り博多の荒津に上陸し、豊前の貢調船を襲撃し、年貢の絹綿を掠奪し逃げた。追跡したが、見失ったと『日本三代実録』に記録があり、また「鄰國の兵革」、隣国である新羅の戦争(内戦)のことが背景にあるのではないかと卜(うらない)が伝えたとある。之に対し、朝廷は870年2月朝廷は弩師や . . . 本文を読む
日本三代実録 / 貞観十一年(869)十二月十四日丁酉条
「十四日丁酉 使者を伊勢大神宮に遣し奉幣するに 告文に曰く、 去六月以来 大宰府度々言上したらくに 新羅の賊舟二艘筑前国那河郡の荒津に到来して豊前国の貢調船の絹綿を掠奪して逃退たり 又庁楼兵庫等上に 大鳥之怪有るに依って卜求むるに 隣国の兵革之事在るべしと卜ひ申せり・・」
(天皇は清和天皇。
十四日、使者を伊勢大神宮に遣わし、奉幣させ . . . 本文を読む