「大山光淳・中院流日用作法集」より「毘盧遮那の世界について事相の中に最も大切な字輪観というものがあるが、・・・あ・び・ら・うん・けん・うん(梵字)の六大が毘盧遮那の世界を表す。あ・び・ら・うん・けん・うん(梵字)は一般に地大・水大・火大・風大・空大・識大と説明され、サンスクリットの原語では本不生・言説・火・因業・空・識となり、大日経にては本不生・出過語言道・諸過得解脱・遠離於因縁・知空等虚空、諸法(心法)となり、金剛頂経では、本不生・自性離言説・清浄無垢塵・因業・等虚空・知覚性(直観性)となる。私はこれを、永遠性・純粋持続性・発展性・創造性・包容性だと説明する。つまり毘盧遮那とは永遠なるもの、純粋なるもの、無限に発展するもの、創造するもの、一切を包容するもの、それらを一まとめにした不可得なる原理、それが永遠の命の毘盧遮那なのである。「(梵字の)うん」については大師は吽字義の中で、「(梵字の)うん」を「梵字のあ・か・う・ま」に分析し、それは本不生、因業、損滅、吾我の意味に解され、因業による吾我を損滅して本不生の世界に入ることを意味すると説明されている。即ち因業を滅して本不生の世界(毘盧遮那の世界)へ入るのである。このようにして六大の神秘不可得を直感して毘盧遮那の世界に入我我入するとき、諸病(身と鬼と業による病)が治癒されるわけである。吾等人間の身の上に覆いかぶさってくる種々の悩み、病気はこの毘盧遮那の世界に入ることによって解決されるわけである。・・」
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