福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)50

2019-10-20 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)50
四十九番目、南方出生城 無勝軍長者
 妙月長者に「善男子よ、この南方に於いて城あり、出生と名け彼に長者あり無勝軍と名く、汝かしこに詣でて問え・・」といわれ善財はその長者を訪ねていつものように問ますが無勝軍長者も短く
「善男子よ、我菩薩の解脱を得たり。【無盡相】と名く。我此の菩薩解脱を証せしを以て無量の佛を見たてまつりて無盡藏を得たり。善男子よ、我唯だ此の無盡相解脱を知るのみ。諸菩薩摩訶薩の無限智・無礙辯才とを得たる如きは我云何ぞ彼の功徳行を能く知り能く説くべき。」と答えるのみです。「無盡相を得て無量の佛を見たてまつりて無盡藏を得たり」というのですから尽きることのない相、死なない相を得て無量の佛を見ることが出来るようになったということでしょうか。ここも探玄記では「会縁入実相」とされ「城を出生と名くは城中に人物を出生するが故に。長者無勝軍とは行徳超過するを名けて無勝となし、当体に徳を具するを喩に従って軍の如しという。」とあります。
「華厳五十五所絵巻」には「会縁入実相」の第八番として「第八知識」と書かれています。
数年前に亡くなった私の鶯谷下宿時代の先輩は都市工学出身でシンクタンクを経営していました。博識であらゆることに通じていましたが屈託ない性格でした。その先輩は下宿を鶯谷翰林院と名けて毎晩下宿仲間とお酒を酌み交わしながら談論風発、シュトルムウントドランクを気取っていました。わたしが入寺するというとお寺の設計図も書いてくれました。無駄となりましたが・・。



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